2009年8月17日~18日 清水・三保
前回のウツボ大量ゲットのあと、夏らしくない天気が続いて釣り足が遠のいていた。今年は異常に梅雨が長く、やっと明けたと思ったらもう秋の気配が漂っている。
日照不足と冷夏のために作物の生育が悪く、海や川の魚たちにもその影響が出ていそうである。
今回の釣りは、1泊2日という短期決戦となった。
当初は1週間の予定であったが都合がつかず、夜釣りで一発勝負をかけることに。
狙いは、なんとブッコミ投げ釣りでのマダイである。
今回もMr.MUD氏(MUDさん)と2人の釣行になった。
SaltyDog氏(塩さん)は、平日のため仕事の都合がつかずに前回に続き不参加である。
なぜか、またもや我々にしては珍しく天気にも恵まれそうである。
前回同様MUDさんの車(スズキ・エブリィ)に同乗しての釣行となった。
17日の昼12:30に荻窪を出発して、東名高速で静岡方面に向かう。
平日でも100km以内なら高速代が3割り引きなので、沼津インターで降りて清水を目指して国道1号をひた走る。
途中の釣具屋でエサのユムシとオキアミ、アオイソメを買った。


エサを買ったついでに近くの公園に寄って、水を補給する。
脇の木にクマゼミが3匹とまっていたので、まずは1匹捕獲する。素手で簡単に採れた上、横にいるヤツも逃げようとしない。
図々しいヤツだ。
最初に採ったのがオスで、けたたましい声で鳴きまくる。羽ばたく風を扇風機代わりにしてみたが、風よりも鳴き声の暑苦しさが勝っていた。
メスもつかまえてみたが、もう飽きたので逃がした。
そとあと、アナゴ釣りのエサ用のイワシか小アジを買おうと清水の河岸の市に寄ってみたが、夕方の4時では遅かったらしく売っていなかった。
ここで少し早めの夕食を摂った。


以前も来た「おがわ」という店でネギトロ丼を食べた。
並なのに満足できる量と味だった。
日中は暑くて砂浜での釣りはキツイので、清水の貯木場あとに向かう。
ここは何度か竿を出したことのある釣場だが、夜のアナゴをはじめ、メジナ、キチヌ、ヘダイ、メバル、シロギスなど魚影も濃く、我々としては釣果実績の良い場所だ。
いつも地元の常連が通う釣場なのだ。
だが、着いてみて何かが違う。
爺さんが1人ベンチでくつろいでいるだけで、夕方だというのに釣り人が1人もいないのだ。
脇にいつも停泊している漁船も無い。
いつもの愉快なオジサン連中が来ていない。


さっそくウキ釣りで竿を出してみたが、全くアタリが無い。エサさえ取られない。
釣り人がいないのは、やはり釣れないせいなのか・・・。
MUDさんは、車で今回の本命釣場である三保海水浴場を偵察に行った。
オモリを調節して、微妙なアタリも判るようにウキの浮力をぎりぎりまで下げる。
そして、ついにアタリが。
ウキがモゾモゾ動く判りにくいアタリだったが、アワセてみるとプルプルと魚の手応え。
水面に上がってきたのは、平たい白っぽいタイの魚体。
ついにクロダイをゲットだ。
ただし・・・5cmの。もちろんリリースだ。


しばらくして、ウキが消し込む大きなアタリ。
すかさずアワセると、プルプルとした小さな手応え。
釣れ上がったのはマハゼである。
MUDさんが偵察から戻り、釣り再開だ。
そして、立て続けにマハゼを2匹釣り上げた。
夕マズメになり、期待が高まる。
そこに、私の繊細なウキにかすかなアタリ。
アワセてみると、小気味良いちゃんと泳ぐ魚の手応え。
抜き上げてみると、大きめの小アジ(マアジ)だった。
これは食べてもウマイし、釣り餌にもなる。群れが来ているうちにいっぱい釣るしかない。
地元のオジサンが自転車でやってきて、アジは毎日この時間に30分くらいしか回って来ないと伝えてくれた。
私のアワセが強すぎると、何度も注意された。
アジは口が柔らかいので、すぐにアワセ切れしてしまうのだ。
もしかしてメジナやクロダイかも知れないと思うと、どうしても力んでアワセてしまう。
MUDさんにもアジが来て、2人で頑張る。
サビキ仕掛けなら数釣れるのだろうが、ここは1匹ずつ粘るしかない。


オジサンの言った通り、アジの群れは30分でいなくなってしまった。
2人で5匹は、ちょっと寂しい。
アジの食いが止まって少しして、大きめのサッパが釣れたが後が続かなかった。
日も暮れてメジナやタイ系を期待したが、ゴンズイが釣れたあと、ピッタリとアタリが止まってしまった。
MUDさんはウキ釣りは微妙と見て、投げでアナゴ狙いに切り替えている。
風も出始め、根掛かりに苦労しながら竿先を見つめている。
すると、ガクガクと明確なアタリ。巻き上げると何かかかっている。
食べ頃サイズのシロギスだった。
そんな時である。
MUDさんの竿が倒れ、海中に引きずり込まれた。
手を伸ばしたが間に合わず、竿は海面に浮いたまま沖に向かってゆっくりと引かれていく。
すぐに私の竿で仕掛けを投げて絡ませようとしたが、繊細設定のウキ釣り仕掛けではオモリが軽くてすぐに外れてしまう。
一度は手元まで引き寄せたが、かかっている魚に引かれて沖に行ってしまった。
私はMUDさんに、夏だし飛び込んで泳ぐ事を勧めたが、気が進まないようだ。
右往左往していると、今度はMUDさんの尻当てまで風に飛ばされて海面を漂うことに。
タモを用意し、仕掛けのオモリを投げ用の重い物に交換する。
まずは、値段からいって竿を優先だ。
何度かトライして、やっと手元まで寄せることができた。
私の竿先を海中まで入れて、MUDさんの竿に仕掛けを絡ませる。
やっとの思いで流された竿をGET。
かかっていた魚は、巻き上げる途中で根掛かりして仕掛けごとロスト。
尻当ての方は、そのあとタモですくい上げた。
今回の釣りは、何やら波乱の予感が・・・。
私のウキ釣りのアタリも止まっていたし、ケチがついたのでここで本命の場所に移動することにする。
向かうは三保の海水浴場だ。
昼間は海水浴客がいるので、夜釣りで勝負する。
狙いは遠投投げ釣りでのマダイだ。


現地に着くと、ちょうど集団が引き上げるところで、すでに海水浴客はいなくなっていた。
花火を楽しむ若者や、海を見ながら青春を語るカップルがいるだけである。
こんな海水浴場で本当にマダイが釣れるのだろうか。
MUDさんの話では、磯投げ情報紙に載っていたという事だが。
9:30頃になり、辺りは真っ暗でヘッドライトを頼りに海水浴場の脇を目指して歩く。
先客の釣り人が1人で頑張っていたので、少し離れて釣り座を設けた。
MUDさんもやってきて、ユムシ餌で本命マダイに挑戦である。
私はコントロールに不安がある。しかも暗闇だと、どこに飛んだか判らない。
糸もPE8号を使っているので、飛距離が出ない。
投げ釣りでは、魚が回遊するポイントに仕掛けを落とさないと釣果が出ないので、竿の本数を増やして確率を上げる方が有利となる。
私は30号の投げ竿1本で、MUDさんは投げ竿+5号磯竿の2本体勢である。
全くアタリが無いまま時間だけが過ぎ去っていく。
何人か釣り人がやってきて、それぞれの釣りを開始した。
MUDさんは眠気に襲われ、ウトウトし始めた。
そして、22:30になろうかという時、MUDさんの竿が沈黙を破った。
いきなり2本のうち1本の竿がバターンと勢いよく倒れたのだ。
あわてて竿を持つと、ギューンと5号磯竿が満月になってしなっている。
魚だ。何か大物がかかっている!
グイグイ突っ込む魚を力でねじ伏せ、MUDさんは楽しそうにファイトしている。
アカエイかクロダイか、もしや本命のマダイか。
ウツボやエイで大物の引きに慣れているためか、余裕が感じられる。
やがて波打ち際まで魚が寄ってきた。
タモも用意していなかったので、そのままズルズルと引きずって抜き上げる。
その魚体を見ると・・・桜色だ!しかもデカイ!!
ついに本命マダイをゲットである。
大きさを測ると、何と49cmもあった。神々しいほどに綺麗な魚体。
外道バスターズとしても、ちゃんとしたマダイは初ゲットである。
もう、2人してニヤニヤしっぱなしだ。


こんな海水浴場で、本当に大物マダイが釣れるとは。
気合いが入って、エサを確認して投げ直す。
しかし、続かなかった。
全くアタリが無いまま日が変わり、眠気が襲ってくる。
風もあり気温も下がって、かなり寒い。
車に寝床を用意したが、いつくるか判らないマダイに備えて海岸でゴロ寝した。
ウトウトしながらアタリを待っていると、やがて夜が明けてしまった。
朝マズメは、また良い魚が釣れるチャンスである。
4:30になろうとしたとき、私の竿の鈴が鳴った。
1回だけチリンと・・・。


マダイなら竿が倒れるか、もっと激しく鈴が鳴るはずだ。
しばらく待っても変化が無いので巻き上げてみると、何やら魚がかかっている!
でも、小さい・・・。
少しだけ期待しながら寄せてくると、姿を見せたのは細長い魚。
マアナゴかと思ったが、良く見ると違う。
食べても美味くないホタテウミヘビだった。
これはリリースだ。残念。
その後、2人ともアタリが無いまま日が昇って暑くなってきた。
8時ころになり、ゴロ寝も耐えられない暑さなので、釣りを終えることにした。
今回の釣りは、個人的には思った釣果を出せなかったが、MUDさんが大物マダイをゲットできたので大成功だったと言えよう。
私もゲットの瞬間に立ち会えて、自分の事のように嬉しかった。
もしかしたら自分の竿にもマダイが来るかも知れないという夢が見られた。
今年は天候がおかしくて釣りにも影響が出ていそうである。
こんな年だからこそ、いつもなら釣れない魚が釣れそうな気がして、夢というより野望に近いものを抱いてしまえるのは楽しいことである。
2009年6月26日~28日 西伊豆
最近、あまり釣りに行っていなかった。
体調を崩していたのも原因のひとつだが、モチベーションが上がらなかった方が大きな理由であろう。
バイクツーリングにも何度か行ったしプチ釣りにも行ったが、ブログに書くほどの感動が無かったのかも知れない。
外道バスターズもメンバーそれぞれに事情があって、思い出に深く刻まれるような活動ができていなかった。
宴会用の魚のストックが尽きたころ、Mr.MUD氏(MUDさん)から釣りの誘いがあった。
そろそろ、干物用のウツボを確保したいとの事で、過去の実績から目的地は戸田港になった。
ほとんどいつも外道バスターズでは行動を共にしているSaltyDog氏(塩さん)は、護法少女ソワカちゃんのイベントを主催したあとの打ち上げとかで、今回は不参加である。
なぜか、我々にしては珍しく天気にも恵まれそうである。
今回はバイクではなく、MUDさんの車(スズキ・エブリィ)に同乗しての釣行となった。
金曜の夜に出発して、車中2泊3日で日曜の早い時間に帰還の予定である。
この車、軽自動車なのに荷台が広くて幅もあり、2人で悠々と足を伸ばした状態で寝れるので便利なのだ。
ETCも装着済みなので、土日は高速代が1000円で済むのもグッドだ。
さて、金曜の夜11:30に荻窪駅で待ち合わせ、高速を使って西伊豆に向かった。
高速が空いている時間に現地に着いて、そこで仮眠してから釣る計画だ。
最初の目的地は西浦漁港である。


まだ暗いうちに港に着き、車の荷台を平らにして仮眠をとった。
ここは、夜間の釣りはウミケムシのラッシュでダメなのだそうだ。
そんな中でもイシダイやマダイの大物を釣った人もいるのだが、今は眠い。本番は土曜の朝からだ。
ウトウト寝ていると、小便がしたくて目が覚めた。
もう辺りは薄明るくなっている。朝のマズメ時は魚が一番釣れる時間帯である。
しかし、睡魔に負けてまた眠ってしまった。
9:00を回って、もう小便が我慢できない。
用足ししたあと昨晩買っておいた焼きそば等を食い、そそくさと仕掛けを用意する。
MUDさんも目を覚まし、いよいよ釣り開始だ。
私はウキ釣りで小物狙い。内心はマダイやメジナが本命である。
MUDさんはチョイ投げでトラギスなどを狙っている。
私のウキにすぐにアタリがあった。しかし、釣れたのはネンブツダイ。
これはウツボのエサ用に確保だ。
MUDさんの竿にもアタリがあり、大きめのトラギスがかかった。
そのあとも雑魚が釣れまくり、私はネンブツダイの他にクロホシイシモチ、カサゴ(極小サイズ)、アカササノハベラ、マアジ(小)、タカベ(小)をゲットした。
MUDさんは、トラギス数匹の他にネズミゴチを釣り上げた。
結局昼ごろまでここで釣り、昼食を摂ったあと戸田港に向かうことにした。
日が高い13:00頃に戸田港に着いた。
土曜とあって、アオリイカやマダイ狙いの釣り人が何人も来ている。
釣り座が無いほどだったが、タイミングよく帰るグループがいて、何とか場所を確保できた。
さっそくウツボ用のブッコミ仕掛けを作り、投入する。
ウツボ用のエサは十分確保できていたが、念のためウキ釣りでネンブツダイ等も追加調達だ。
まだ時間的にウツボは釣れないと思っていたが、仕掛けを投入して間もなく私の300号船竿の鈴が鳴った。
アワセてみたが針掛かりせず、エサのネンブツダイの所々がかじられていた。
これは、何かいる。現地の人の話では、マハタやヒラメもいるようで期待が高まる。
続いてMUDさんの竿にもアタリが来た。
竿先がググッググッと海面に刺さっていく。
タイミングを見計らって大きくアワセると、竿が満月を描く。
ただただ重い引きである。これはウツボ特有の感覚だ。
ヤツラは、敵のいない水中ではほとんど本気で暴れないのだ。
案の定、上がってきたのは大きめのウツボであった。
手慣れた動作で、一気に抜き上げる。
まごまごしていると水中の根にからみついたり、仕掛けを体に巻き付けて引きちぎられてしまう。
この巻き付くときの力はすさまじく、ワイヤーやPEライン12号でさえ軽々と切るほどである。
まずは1匹ゲットである。真っ昼間からウツボが釣れるとは思わなかったが、今年は水が濁っているそうで、足下で水深10mはある戸田港の海底は薄暗かったのであろう。
今年はウツボが当たり年なのか。
しかし、好きこのんでウツボを釣りにくる釣り人も珍しい。
偶然落ちていた角材でウツボをしめて、クーラーボックスに確保する。
またもや、周りの釣り師達に奇異の目で見られてしまった。


昼間から釣れると判ったら釣るしかない。
エサを活きのいいネンブツに替え、足下に投入する。
すぐにアタリがあってアワセると、かなりズッシリとした重い引きが体を襲った。
大物用に買った8000番のリールが、ポンピングしないと全く巻けない。
軽く振ったくらいでは全く曲がらない棒のような300号の船竿が、満月を描いてしなる。
渾身の力を込めて魚と勝負する。
あまりの激闘に、周りの釣り人が集まって海面を覗き込む。
上がって来たのは、今までで一番の巨大ウツボだった。
常連の釣り人でさえ、初めて見る大きさだと言う。
しかし、あまりの重さに抜き上げるのを躊躇してしまった。
そして、MUDさんが玉網を用意している間に糸を体に巻き付けて切ろうとしている。
テンションを緩めて巻き付いた糸をほぐしてやり過ごしていたが、ついにやられてしまった。
パチンという音と共にヤツは海中に消えて行った。
思い切って抜き上げてしまった方が良かったのか。今でも悔やまれる。
熱い闘いに体がガタガタで、しばらく放心状態で休憩だ。
気を取り直して再びチャレンジ。
ウツボは少々の事では動じない。ヤツは、また食ってくるはずだ。
少ししてまたアタリがあり、良いサイズのウツボが釣れた。
ヤツの重さを体が覚えているため、小物程度にしか感じなかった。
しばらくして、またアタリがあった。
今度はずっしりと重い。
ヤツほどでは無いが、間違いなく大物である。
もう失敗しないように、力任せに巻き上げ、強引に抜き上げる。
釣り上げてみて驚いた。
今まで釣った中では最大級のサイズだったのだ。
太さは2Lのペットボトルを越え、長さもメーターオーバーである。
しばらく休憩して疲労を回復し、また釣り再開だ。
そして、強烈な重さが私を襲った。
これはヤツか。いや、それ以上あるかも知れない。
暴れる力は大した事は無いのだが、とにかく重い。
期待に胸を弾ませて海面を見つめると、上がってきたのは・・・折り畳み式のパイプ椅子とそれにからみついた大きめのウツボだった。
これは重くて当たり前である。
以前も戸田で塩さんが椅子を釣ったが、それと同じタイプの物だ。
これが海底で良い魚礁になっているのだろう。
私が4匹、MUDさんが2匹のウツボを釣った段階で、ついに日が落ちた。
ウツボ釣りは、これからが本番である。
日没後、初めてのアタリは私の竿にきた。
しかし、やたらと暴れる割りには軽い手応えでスルスルと浮いてくる。
案の定、上がってきたのはクロアナゴだった。
ただし、今まで釣った中では最大級のサイズだった。
もう既にクーラーボックス2個はウツボでほぼ満杯状態だったが、MUDさんの要望で持ち帰ることに。
それからはクロアナゴのラッシュだった。
なぜかウツボは1匹も釣れず、かかるのは全てクロちゃん。
2匹までは確保したが、あとは他の釣り人にあげてしまった。
普通はリリースだが、喜んで貰ってくれるのでありがたかった。
そうこうしていると、MUDさんの竿に超大物がかかった。
鯉竿30号が折れんばかりに曲がり、じりじりと少しずつ浮いてくる。
海面に姿を見せたそれは・・・またしても、椅子だった。
ただし、今度はクロアナゴ付きで。
私が釣ったのと同じタイプの椅子だった。
まさか2人して椅子を釣るとは。塩さんのも入れると、これで1人1脚ずつ仲良くゲットだ。
22:00まで粘ったが、クロアナゴしか釣れ上がらない。
もうMUDさんは体内時限睡眠装置が作動し、コックリ始まっている。
もう十分釣ったので、大満足だ。そろそろ寝ることにしよう。


朝起きて、雨がパラつき始めた。
屋根のある場所に移動し、朝食を摂った。
MUDさん特製みそ汁+納豆&2人で3合飯だ。
たらふく食ったあとは、地元の温泉で疲れを癒して塩まみれの体をサッパリさせた。
あとは、東京に帰るだけである。
昼頃家に着き、一休みしてから魚をさばいた。
私が預かったのは、ウツボ2匹と雑魚全部である。
一番大きなウツボもさばいたが、これだけデカイとさばくだけでも重労働である。
皮が丈夫で、包丁でもかなかか切れない。
ウツボは骨の少ない腹身だけを宴会用に分け、塩でしめたあとおろしショウガで臭い消しして冷凍した。
1日おいた火曜日の夜、元キッチンバーKannaの女将だったたみさん宅で宴会を開いた。
我々の釣った外道も、プロの手にかかれば美味しい料理に変身する。


魚は当日持って行ったので、それまでは沖縄料理で一杯である。
ゴーヤなど、沖縄系の食べ物は個人的に大好きだ。
と、台所のたみさんが、何やら四苦八苦している。
手が腱鞘炎とか言っていて、私がウツボ切り分けを交替することになった。
なるほど。そうだったのか。
ウツボは包丁系で切り分けるのが難しいのでキッチンばさみを使っていたのだが、それがかなりの重労働だった。
マジで腱鞘炎になるくらい手が痛くなり、相当力を使わないと切れなかったのだ。
たみさん、気づかずにm(_ _;)m すみませんでした。


少しして、野菜のてんぷらのあと雑魚も揚がって盛りつけられた。
6種類の雑魚が混ざっているのだが1匹ずつしかいない魚もあって、どの魚に当たるかは運次第。
外見の形である程度の判別は可能だが、1人1~2匹分しか無いので、どうせなら食べた事の無い魚にしたい。
私はトラギスが当たったが、かなりウマかった。
しばらくして、ウツボが調理されてきた。
以前も中華風ピリ辛あんかけが最高にウマかったが、今回はエビチリソースのウツボ版みたいな調理だった。
これがまたウマくて、一度揚げたものに辛みを和えるとウツボは激ウマ料理に変身すると改めて感心した。
また、一番大きなウツボを使ったせいか、6人でも食べきれないほどの量があった。
今回の釣りは、釣果やサイズも含めて大成功だったと言えよう。
2人とも椅子を釣ったのも、思い出に残るだろう。
今年は熱い夏になりそうである。
2008年3月27日~30日 三宅島 錆ヶ浜桟橋
1月に企画した外道バスターズによる式根島釣行は雨で延期になり、2月もまた悪天候で順延に。
今回の3月末の離島釣行は、行き先を変えて久しぶりに三宅島に遠征することになった。
今回の参加者はほぼフルメンバーであり、SaltyDog氏(塩さん)、Mr.MUD氏(MUDさん)、手下F氏(Fたん)、怪人M(私)の4名である。
27日の22:30に竹芝を発って翌朝5:00に三宅島に着き、2日間釣りまくって30日の14:20発の船で東京に帰る予定だ。
みな久しぶりの離島釣行に気合いが入る。釣り具等の準備にも余念がない。
狙うはメジナ、ムロアジ、ゴマサバ、運が良ければシマアジだ。
天気予報も初日の28日は朝だけ雨模様で風も強めだが、その後は好天が続く。離島で2日間も好天が続いて大漁でないはずがない。
ところが、当日になって三宅島行きの船が条件付き出航となってしまった。
出航はするが到着時間の風が強く、海がシケて着岸できないおそれがあるのだ。もし着岸できない場合は、三宅島を素通りして八丈島まで行き、帰りの竹芝行きの船を待って三宅島に向かうしかない。
そこでも着岸できなければ、長い船旅だけして東京に帰ることとなる。なかなかリスクがあってスリリングである。
しかも、もしも三宅島に行けたとしても、帰りの船が欠航になって帰れなくなるおそれもある。


今回は体力温存のため、塩さんとタクシーで竹芝に向かうことにした。車中で何か忘れ物が気になっていた。私は釣りに行くとき、なぜか大事なものを忘れるクセがある。
1つ1つ確認してみると、今回は携帯電話を家に置き忘れてきたことに気づいた。
仲間の携帯を借りれば電話はかけられるが、かかってくる電話を受けられないのと釣場等でネットやメールを見れないのがイタイ。
竹芝ターミナルに最初に着いたのは、私と塩さん組だった。
少ししてFたんが到着し、MUDさんもやってきた。無事に4名が集合である。
重い荷物を引いて船に乗り込む。いよいよ出陣である。
船中では酒類を飲みながら、消灯時間までカードゲームに熱中した。
塩さんが持ってきたゴキブリポーカーである。
単純なルールだが、駆け引きが実に楽しいゲームだ。
睡眠に入っている客も多く、迷惑になってもいけないので消灯前にお開きにして、我々も寝ることにした。
朝、目を覚ますと着港間際だった。
案の定風が強くて海が荒れていた。雨も降っている。
そのため、いつもの錆ヶ浜港ではなく、三池港に着岸していた。
今回もホテル海楽に泊まることになっているのでどうやって向かおうか困ったが、こうなることを予想していたのか迎えの車が待っていてくれた。


ホテルに着くと、何度も来ている宿なのだが色々と変わっていた。
値段も1泊6000円から9000円に上がっていたが、魚等の冷凍庫が洗濯場から正面玄関に移動していて有料になっていた。
釣りエサの他に釣り具も売ってくれるようになったのは助かる。
朝食がバイキング形式になったのも、我々大食い連中にはありがたかった。
早々にチェックインして荷物を預け、朝食を摂ってから部屋でマッタリして雨が上がるのを待った。
8:30頃になって雨も上がり、いよいよ出陣である。
4人は意気揚々と錆ヶ浜桟橋に向かった・・・と言いたいところだが、塩さんだけ今日は体力温存のため部屋で寝ていることに。
確かに風が強くてウネリも高いので、ツライ釣りになりそうである。
天気予報では午後からは晴れなので雨の心配はなさそうだが、10m/秒以上の風が出ている。
桟橋に着き、釣り座を選択する。
潮通しの良い先端は向かい風で釣りにくそうだったので、堤防の中程に横に並んで釣ることにした。
すでに、地元の釣り師達が良い型のムロアジ(クサヤモロ)をバンバン釣り上げている。
1本針のカゴ釣りではなく、遠投サビキ仕掛けのようだ。
我々はそんな仕掛けは持っていないので、1本針の遠投カゴ釣りで挑む。
何度か投げていると、Fたんにさっそくアタリがあった。
良い感じで竿が曲がって楽しそうである。
しかし、抜き上げる瞬間に針がはずれてしまい、痛恨のバラシ。
かかったのはムロアジだった。
しばらくして、またFたんにヒット!
ところが、またしてもバラシ。
Fたんの顔が真剣になり、悔しさが見てとれる。
私とMUDさんには何もかからない。
バラシたとはいえ、引きを楽しめただけでもFたんが羨ましい。
大きなウネリにウキが浮いたり沈んだりしてアタリがよく判らない。
エサだけは投げる度に盗られてしまう。どうも欲張って大きな針を使いすぎたようだ。


針を小さいものに交換し、再度チャレンジ。
かかってきなさい!
しかし、やっぱり釣れない。MUDさんも何も釣れないようだ。
そうこうしているうちに、遠くの空に真っ黒な雲が現れて雷が鳴り始めた。
黒雲の下は遠くからでも縦に筋が見え、激しい雨が降っているのが判る。
こちらは晴れているが、風が強くなってきた。
地元の人は、みなサッサとかたずけて引き上げて行く。
少しして雨が降り始めた。雷も近づいてくる。
このままでは、カーボン竿を使っている我々も落雷が危険である。
風雨はどんどん強まって豪雨となり、雨が顔に当たって痛く前が見えないくらいである。
マジでヤバそうなので竿を置いたまま避難することにした。
全身ズブ濡れになりながらフェリーの待合所に避難した。
ここで雨が上がるのを待っていると、塩さんがやってきた。
雨が上がるのをただ待っているのはヒマなので、またゴキブリポーカーである。
単純なルールの割りに心理戦が楽しく、かなりハマるカードゲームだ。


10:00頃になって、やっと雨が上がった。
3人は釣りを再開するが、塩さんは「明日に全てを賭ける。」と言い残して、またしてもホテルに戻って休憩である。
遠投カゴ釣りで頑張るが何もかからない。
MUDさんはすぐにカゴを諦め、ブッコミで大物を狙うべく桟橋の先端に向かった。
しばらくして、何かでかいのがかかってフロロカーボン16号のハリスが切られたと言って戻って行った。
少しして、何やら赤い魚をぶら下げて帰ってきた。
結構良い型のブダイである。
これは美味しい魚なので確保だ。
海面のうねりが強くてウキ釣りは難しくなったので、私もショボイ雑魚用の竿を用意してブッコミ釣りに切り替えである。
竿は柔らかいルアーロッドで、道糸もハリスも2号なので無理できない。
小物でもスリリングな釣りを楽しめるのだ。
風が強くて寒いので、灯台の風裏に座ってマッタリとアタリを待った。
しばらくして、竿先がブルブル震えて初めての明確なアタリがあった。
上げてみると、少し小さめのブダイがかかっていた。
ようやく魚をゲットである。


同じポイントで粘ってみたがあとが続かず、元の場所に戻ってブッコミ釣りを続けた。
すると、竿先が激しく曲がる明確なアタリがあった。
巻き上げてみると結構重い。
釣れ上がってきたのは、30cmもあろうほどの巨大なアカササノハベラだった。
これはベラの中でも美味しいと定評のある魚なので、当然確保である。
塩さんが様子見に戻ってきたが、ブダイとベラしか釣れていないのを知って釣りをするかどうか迷っている。
結局、明日のために仕掛けだけ作っておく事にしたようだ。
しばらくして、私の竿が激しく下に突っ込んだ。
結構引きが強く、ネンブツダイ等の雑魚ではない事はすぐに判った。
上げてみると、熱帯魚のようなハデハデなベラだった。
30cmオーバーのヤマブキベラである。
これは食べられるのか知らなかったが、サイズも良いし面白いので確保である。
後にネットで調べたところ、かなり美味しい魚だと書いてあった。
リリースしなくて正解である。
外道バスターズは本来、「釣ったら食え!」をモットーにした集団である。それがいつの間にか、良い魚を狙うようになっていた。
毒のある魚はダメだが、それ以外なら調理法によってどんな魚も美味しく食べられるはずである。
小さすぎて調理が面倒な魚はエサとして活用している。
ウツボなどを狙うときは、釣った雑魚が最高のエサになるのだ。


時刻もPM2:00頃になり、そろそろ昼食を摂らないと夕飯までの時間が短くなってしまう。
朝のバイキングでおかわりまでして大食いしてしまったため、みなあまりお腹が空いていなかったのだ。
ホテルに戻ってレストランで食べる予定だったが、ちょうど2:00で準備中になってしまった。
仕方なく、近くのスーパーで弁当を買ってフェリー待合所で食べた。
ここの弁当は一風変わっていて面白かった。
おかずの種類が異様に少なく、独身男性が作る弁当という感じだ。
食べ終わって3人は釣りを再開。
塩さんは、またしてもホテルに戻って行った。
どんなに休憩しても体力はMAX以上には回復しないはずだが、よほど疲れが貯まっていたのか、この日はとうとう釣りをしなかった。
釣りを再開したものの、何も釣れず風がかなり強くなってきた。
そのうち、うねりが強まって波が堤防にかかるようになってしまった。
荷物が海水に浸って濡れてしまい、危険もあるので釣りは断念して部屋に戻った。
塩さんは1人でくつろいでいた。
状況を説明すると、「今日は部屋でマッタリしてて正解。」と言われたのが少し悔しかった。
大シケ大魔王の異名を持つ彼は、きっと荒れ模様になるように思念を送っていたに違いない。
凍えて疲れた体を風呂に入って癒し、リフレッシュしたあとは夕飯である。
ビールを飲みながら次々に運ばれてくる料理をつまんでいたが、量と種類が多い。
以前来たときの1.5倍はありそうだ。
ライスのおかわりをしたが、全部残さずに食べるのは少しキツイ感じだった。
もちろん完食した上にクサヤまで注文したが。
食事のあとは、またもやゴキブリポーカーである。
酒類を飲みながら、寝るまでプレーしてしまった。ゴキポ恐るべし。
さて、朝目を覚ますと外は晴れて風も弱かった。
これは絶好の釣り日和である。塩さんも、昨日ゆっくりと休憩した甲斐があったようだ。
今日は日が暮れるまで1日中釣りまくる予定である。
昨夜の夕飯を食べ過ぎたせいで、食欲があまり無い。
しかし、バイキング形式なので好きなだけ食べれば良いので助かった。
みんな食欲が無いと言っている割りに、なぜかライスのおかわりとしている。
明日は午前中しか余裕が無いので、今日が勝負である。
朝食の段階でみんなの気合いが伝わってくる。
私は食事のあと部屋に戻って着替えてから出陣したが、塩さんは最初から釣り用の装備で食事していた。
気がせいているのだろう。1人だけ先に釣場に向かった。




しばらくして3人も桟橋に向かった。
ところが、先に出発した塩さんが桟橋手前の交差点にたたずんでいる。
近づいて「どうしたの?」と聞いてみると、一言「無理!」と言ってきた。
私が「昨日のツライ状況を知らないな~。何とかなるって。」と言うと、「じゃー、見て来てくださいよ~。」と返してくる。
桟橋に近づいて状況を見ると・・・。
それは、もう無理とか言うレベルの問題では無かった。
命の危険を感じるというか、間違いなくこの状況で桟橋にいたら死んでしまうヤバさだった。
風も弱く晴れているのに、昨日の風の影響と満潮のせいか、うねりがひどくて桟橋を波が横切って行く。
反対側はまるでナイアガラの滝のように堤防に打ち上げた波が落ちて行く。
しばらく壮絶な自然の驚異を観察し、こんなときはもちろんゴキブリポーカーだ。
いつもの待合所に行って勝負だ。
ここならば桟橋が見えるので、何度か勝負しては窓から様子をうかがう。
満潮は9:00頃である。朝と比べればかなり穏やかになりつつあるが12:00になっても桟橋は波がかぶっている。
昼食が遅れると夕飯に影響するので、また例の弁当を買いに行った。
食べ終わったら、またゴキポだ。
PM2:00頃になり、やっと釣りができる状況になった。
今日は夜まで粘る予定である。いよいよ勝負だ。
4人ともホテルの釣り具コーナーで、昨夜のうちにサビキ仕掛けを買っておいた。
やっぱり、地元の人が使っている仕掛けが一番釣れるに違いないと思ったのだ。


期待に胸躍らせ、遠投サビキ仕掛けを投入する。
しかし、釣れない。誰も釣れない。
ムロアジの群れが来ていないようだ。
釣れなくてもみんなで協力して投入し続ければ、コマセが効いて魚が集まってくるはずである。
しかし、何度投げても反応が無い。
塩さんは1本針に変えて挑戦している。
私もサビキ針にエサを付けて粘ってみた。
しかし、誰も・・・。
カゴを使った釣りは、何度も投げ直すので疲れる。
釣れれば気にならないのだが、釣れないときは飽きてくる。
MUDさんは大物用のブッコミ仕掛けを用意して足下に投入している。
私も大物用と雑魚用のブッコミ仕掛けを2つ用意して投入した。
沈黙を破ったのはMUDさんだ。
それほど重くは無いが、明らかに雑魚クラス以上の魚がかかっている。
ゴリゴリとリールを巻いて抜き上げると、それは小さな50cm程度のウツボだった。
ウツボは小さいほど動きが素早くて獰猛な感じを受ける。
大きいのも恐ろしいが、小物は飛びついて噛みつこうとするので厄介だ。
コイツに至っては、体の前部を持ち上げて、まるでヘビのように立ち上がる技を何度も披露してくれた。
しばらくして、またもやMUDさんがウツボを釣った。
小さかったが、色が普通のウツボより灰色がかっていて、顔も少し違う。
確保する大きさでもなかったのでリリースだ。


そのあと、何も釣れないまま時間だけが過ぎて行く。
夕方のマズメ時になれば、魚の活性も上がって爆釣タイムが始まるはずだ。
少なくとも、ゴマサバだけはイヤと言うほど釣れてくるはずだ。
日も沈み始め、チャンス到来である。


そんな中、家族で来ていた釣り人パパが何か掛けた。
磯竿が良い感じで曲がって海面に突き刺さる。
さんざん格闘したあと上がってきたのはニザダイ(俗称サンノジ)だった。
少しして、またパパにヒット。
今度も結構引いていたが、釣れたのはツノダシ。
熱帯魚のチョウチョウウオとエンゼルフィッシュを混ぜたような形の魚だ。
そして、パパがまたもや連続ヒット!
正直羨ましい。
すると、パパは娘に言った。「お前は何も釣ってないんだから、魚の引きだけでも味わいなさい。練習になるから。これ、どうせサンノジ。」
パパから竿を受け取った娘が頑張る。
やがて魚が海面に浮いてきた。
すると、なんだか青っぽいタイ型の魚である。
私が「青い!メジナかも!」と言うと、パパは娘に言った。
「竿をよこしなさい!」
釣れたのは30cmほどのクロメジナだった。
それで満足したのか、パパ達は帰って行った。
我々はまだ粘る。もうすぐゴマサバ爆釣タイムが来るはずだ。
しかし、マズメ時が終わって真っ暗になっても何も釣れない。
そんなとき、塩さんが何か釣った。
伊豆の戸田でも釣った事のあるミナミハタンポだ。
これは美味い魚なのだが、小さすぎる。
1匹だけ食べても仕方ないので、ウツボ釣りのエサとしてMUDさんが利用することに。
私も雑魚用ブッコミに何かかかった。
どこでも釣れるオオスジイシモチだった。
これもウツボのエサとして活用する事に。
そして、ついにハタンポ餌のMUDさんの竿に大物のアタリが。
ゴリ巻きして抜き上げると、それはさっき釣れた灰色のウツボの親分だった。
1mはある魚体で、大きいせいか模様まではっきりと確認できた。
やはり、普通のウツボとは違う種類だ。
種名が判らないので食べるのは不安である。
私はヒマなときに図鑑などをよく見ているので、なんとなくアミメウツボだと言ったのだが、自信が無かった。
もしそうだとしても、食べて美味しいのかも知らなかった。
ウツボにはドクウツボというシガテラ毒を持つ種類がいる。
もしそれだったらヤバイという事で、結局リリースしてしまった。
あとでホテルのPCを使ってネットで調べたところ、やはりアミメウツボだった。
しかも、食べても美味いとの事。残念なことをした。
似た名前でアミウツボというのもいて、姿や模様は全然違っていた。
それが頭にあったので自信を持てなかったに違いない。
結局夜の8:00近くまで粘ってみたが、ゴマサバは1匹も釣れず、さしたる釣果も無かった。
宿に戻って夕飯を摂り、風呂に入ってゴキポの時間だ。
寒い中釣りをしたので、体が疲労している。
みな、明日は釣りをする気がないようである。
PM10:00を大きく回り、MUDさんの時限睡眠装置が作動し始めた。
そろそろ寝る時間である。
目が覚めると朝だった。
体の疲れは思ったほど貯まっていなかったが、弱い雨が降っていて釣りする気ゼロである。


みなお腹が空いていないので、それまでは部屋でウダウダしていた。
塩さんは朝からブランデーをあおっている。
FたんとMUDさんは釣り具の手入れや洗濯に出た。
私は二度寝である。
8:00ころになって、遅めの朝食だ。
食欲が無いと言いつつ、またもや全員ライスおかわり。
確かに、以前来たときは御飯を4膳くらい食べて、釜の飯をからっぽにしてしまったような。
食事が終わって、私はまた二度寝いや三度寝か。
寝ていたので、他の3人が何をしていたかは知らない。
話し声の人数が増えて目を覚ますと、もう布団をたたんでいる人もいる。
全員の布団を押入に入れて、ゴキポの時間だ。
MUDさんとFたんが宿の人から、今朝はムロアジ爆釣だったと聞いて残念がっていた。
釣りは思うようにならないものである。
昼をすぎて、また例の弁当と酒類を買いに行き、チェックアウトの準備だ。
今日は海が穏やかなので、出航は錆ヶ浜港だ。
歩いても5分かからない距離なのだが、ホテルの人に車で送ってもらった。
船に乗り、PM2:20竹芝に向けて出航だ。
着くのはPM8:40なのでヒマである。
乗ってすぐに遅めの昼食を摂り、そのあとは・・・ゴキポの時間だ。
和室だったので寝ころんでゴキポができる。
しばらく遊んでいたが、MUDさんが眠くなったので少し仮眠する事にした。
写真を撮りに行ったFたんが、なかなか戻って来ない。
一服しに甲板に出るとはちあわせしたが、どうも船酔いしてしまったらしい。
海はうねりが残っていて、船が大きく揺れている。
私は船に酔う前に酒で酔っておいたので大丈夫だった。
雨が降っていて、外はかなり肌寒い。
船室に戻ってまた仮眠した。
起きるともう竹芝に着く時間だった。
いつもの釣りよりずっと軽いクーラーボックスを引いてターミナルを出る。
行きと同じように、塩さんとタクシーで家路についた。
今回の離島釣行は、初めての不漁だった。
磯釣り名人の人でさえ、全然ダメだったと言っていた。
こんな事もあるから、悔しさをバネにしてハマって行くのだろう。
釣り人は本来、みな負けず嫌いなのかも知れない。
翌日、持ち帰った魚(ブダイ、アカササノハベラ、ヤマブキベラ、もらい物のアカエソ)をKannaで調理してもらい、不漁祭を開いた。
釣行メンバー4人で行うはずだったが、MUDさんは出張の仕事が入ってしまい、残念ながら不参加となった。
ベラ2種はソテーに、ブダイは唐揚げの中華風あんかけ、エソは塩焼き風のホイル焼きにしていただいた。




今回の料理で驚くほど美味かったのは、ヤマブキベラである。
ササノハベラも美味いベラなのだが、その数段上を行く美味さだった。
身は柔らかいのだが味があって脂も乗り、身離れも良くて最高だ。
ブダイは淡泊な魚なので、唐揚げにして中華風あんをかけると良く合う。
ヒレまでせんべいのようにバリバリと食べられた。
エソは身の味自体は良いが小骨が多くて食べにくいと聞いていたが、実際に食べてみると違っていた。
身は淡泊で、味そのものはあまり感じられない。
普通に美味い味なのだが、上品すぎて面食らってしまった。
小骨も全く気にならなかった。中骨以外はとらずに普通に食べられた。
やはり、自分たちで釣ってきた魚を食べるのは、美味しいし楽しい。
不味そうに見える魚が驚くほど美味かったりすると、何かすごく得した気になる。
毒があって食べられない魚は限られているので、これからも色んな魚を釣って食べてみたい。
2007年11月8日
先日のウツボ討伐で釣ってきた魚をKannaで調理してもらい、外道祭を開いた。
参加者は釣りに行った3人、Mr.Mud氏(MUDさん)、SaltyDog氏(塩さん)と私、それと大好物のクロアナゴ大漁で特別参加の手下F氏(Fたん)である。






店に着くと、すでにFたんが来ていた。
クロアナゴが好きなだけ食べられると聞いて、いてもたってもいられなくなり早めに着いたようだ。
仕事でMUDさんが少し遅れ、前日も食べたウツボの干物をチビチビとかじりながら待つことにした。
焼いたものも揚げたものも独特の濃厚な旨味があり、脂も乗って美味い。
少ししてMUDさんが到着し、すでに定番料理となったクロアナゴのフリッターが出てきた。
もう何度も食べて味は判っていたはずが、やはり美味い。
今回はタルタルソースとケチャップの他に塩カレー粉が添えられ、これが見事にヒット。
大量にあるのでバクバク食らう。
クロアナゴのフリッターが大好物のFたんは、もう幸せいっぱいの顔をしている。
続いて、これも定番料理となったウツボのピリ辛あんかけが出てきた。
ウツボが大きかったので、肉厚でジューシーな味わい。
かなりボリュームがあったせいで、これだけでお腹一杯になった。
今回のは唐辛子ではなく辛いピーマンが使用されており、たまにものすごく辛いのがあって、それに遭遇するとみなヒーヒー言っていた。
お次はメバルの煮付け(写真撮り忘れました)である。
これはもう一般社会でも美味いと言われる料理なので、当たり前に美味い。
続いて出てきたクロホシイシモチの唐揚げは、ネンブツダイの仲間らしくやはり骨が硬かったが味そのものは非常に良く、バリバリといただいた。
骨が歯肉に突き刺さって血が出たが気にしない。
食後、サービスでデザートのあんみつや各地の名物が出て、二重に楽しい外道祭となった。
会話は早くも次の外道バスターズに。
今年はかなり活発な活動を見せたゲドバだが、この勢いはまだまだ止まりそうにない。
2007年 10月27日~28日 戸田港
先日ソロで戸田にウツボを釣りに行ったばかりの私だったが、再び外道バスターズとして仲間と出陣することになった。
メンバーは外道バスターズの3人衆、Mr.Mud氏(MUDさん)、SaltyDog氏(塩さん)と私である。
この時季の夜釣りは、ソロだと寒くてすぐに萎えてしまう。
しかし、仲間と一緒ならワイワイと楽しく釣れるはずだ。1匹釣れただけでも1人では食べきれないウツボなのだが、数人がかりなら超大漁となるに違いない。
今回は、試験的にバイクではなくMUDさんが車を出してくれることになった。
荷物もたくさん積めるし、高速代などが安く済むのでありがたい。それに、バイクと違って車内は冷暖房完備である。寒さや雨だってへっちゃらだ。
ところが、誰の思念か台風が発生して釣行日に付近を通過することになってしまった。
天気予報でも雨マークがいっぱいで、夜にならないとあがりそうになかった。
緊急事態のため、前日の夜に中野の四文屋に集まって、明日の釣行をどうするか相談した。
普段から悪天候のバイクツーリングに慣れている塩さんは行く気満々。
私も車なら快適なので、何のためらいも無くGOである。
そして、相談の飲み会のはずが決起大会となったのだった。


当日の朝、台風が心配で4時ころ目が覚めてしまった。塩さんも同じだったらしい。
MUDさんは早朝に掲示板に書き込みしている。
3人とも台風なんて何のその。気合い充実、釣る気満々である。
ターゲットのウツボは夜釣りが本番なので、急ぐ必要は無い。
MUDさんが車で塩さんと私を順に拾って高速に向かう。
3人とも荷物がいっぱいで満載状態。バイクと違って積む量を気にしないで済むので、ガシガシと詰め込んで出発だ。
11時ころ東京インターに乗って沼津を目指す。
雨の高速は水しぶきが立って前が見えにくい。バイクなら地獄となるが、そこは車である。
ベテランのMUDさんの運転で先を急ぐ。
2時間ほどで沼津に到着し、少し遅めの昼食を摂った。
塩さんのナビで地元では有名な餃子専門店に入った。
丸い形の変わった餃子で、ボリュームもあり味も良い。
重い荷物の出し入れで腹が減っていたので、あっと言う間にたいらげて戸田に向かう。
途中で釣具屋に寄って、必要な物を補充する。
あとは座席に座っているだけで釣場まで着いてしまうのだ。楽チン楽チン。
MUDさん、車と運転ありがとうございました。


海沿いのワイディングや峠道をハイペースで走り、目的地の戸田港を目指す。
途中の港には釣り人のツの字も見かけない。さすがに台風では地元の人は釣りに出ないのであろう。
これならば釣り座が空いているか心配する必要が無いので、我々外道衆には好都合だ。
3時前に戸田港に到着した。風雨が強く、満潮なのか水面が近い。
何か人がいっぱいいる。最初は漁師さんかと思ったが、近づいてみると釣り人が7人くらい釣っていた。
こんな台風通過の悪天候でよく釣りなどする気になるものだ。我々も含めてだが・・・。
港の一番深い場所に釣り座を構え、車を横づけして雨具を着て釣りの準備をする。
塩さんとMUDさんはウツボ狙いのブッコミ釣り。私は日が暮れる前なので、エサ用の雑魚を釣るためにウキ釣りを始めた。


まだ明るいのでウキ下を深めにセットして、オキアミ餌で釣り始めた。
1投目でいきなりウキが消し込み、メバルが釣れ上がった。
何度かエサを盗られたあと、またメバルをゲット。
メバルはどう食べても美味しい魚なので、小さめだが確保した。
ウキ釣りは、投げてすぐにアタリがある状態で入れ食いの予感。
続いて小さめのカワハギもゲット。痩せぎみでキモが小さそうだったので、これはリリース。
ブッコミの2人は時間がまだ早いのか、アタリが無いようだ。
私のウキ釣りを見ていたMUDさんも我慢できなくなってウキ釣りを開始。
間もなくメバルをゲット。


少しして、タカベが釣れ上がった。この魚は塩焼きで最高級に美味い魚なので確保だ。
それを見ていた塩さんもウキ釣りを開始。
タカベを2匹釣り上げた。
私もここでブッコミ釣りを開始。MUDさん特製のイカの塩辛を付けて足下に仕掛けを落とす。
なかなかウツボのエサ用のネンブツダイ系の魚が釣れない。
海が荒れて岸から群れが離れてしまったのかと心配したが、日没と同時に釣れだした。
クロホシイシモチが多かったが、ネンブツダイも少し混ざった。
コイツらはウツボのエサになる他、みそ汁や唐揚げにしても美味い魚だ。
群れが来ているうちにバンバン釣って数を稼ぐ。


クサフグが釣れてガッカリしていると、塩さんが何やら大物をかけた。
磯竿8号のタマン竿が異常なほどに曲がり、かなり重そうである。
根がかりかとも思ったが、確かに竿先はブルブルと動き、ゆっくりと浮いてくる。
ゴリゴリ巻いても上げ切れず、私とMUDさんが道糸を手で引き上げてみると・・・。


誰かが風で飛ばされて海に落としたのだろうか。キャンプ用の金属製折り畳み椅子みたいな物に小さめのウツボが絡まっている。
私は以前、ここで長靴を釣ったが、まさか椅子まで釣れるとは。
椅子はMUDさんが港の端に捨てに行き、ウツボは小さかったのでリリースした。


潮が変わったのか、突然うねりが入って堤防に波がかぶるようになってきた。
うねってかぶるだけなので我慢して釣りを続ける。
先客達は危険だと思ったのか、みんな帰って行った。
帰って行ったのは釣り人だけではなかった。今まで入れ食い状態だったネンブツ系の雑魚達が全く釣れなくなった。
天気予報では夕方から雨は上がるはずだったが、予報が変わってなかなか止まない。
レインウエアを着ていても、むれて内側から濡れてくる。
釣りには忍耐も必要だ。
狙うはメーターオーバーの大ウツボ。3人のうち1人でも釣ってくれないと東京に帰るわけにはいかない。
ここは、最近絶好調の塩さんに期待だ。
ウツボ仕掛けは何度もアタリがあるのだが、食いが渋くて針がかりしない。
そんな中、塩さんが誘いを駆使して食わせた。
かなり重そうである。
釣れ上がったのはメーターオーバーの立派なウツボ。
ノルマを果たして満足したのか、塩さんはマッタリモードに入った。


続いてMUDさんも何かかけた。
あまり重そうでは無く、上がってきたのは食べ頃サイズの60cm級クロアナゴだ。
フリッターなどの揚げ物にすると美味しい魚だが、大ウツボがあるので魅力半減だ。
私はまだ長物はボウズだ。アタリはあっても食い込まない。
食いが渋いので、ネンブツダイ1匹掛けのエサはやめて、3枚におろして食い込みやすくした。
さばいていると、車の下から何かが飛び出してエサを奪おうとした。
茶色の小さめの可愛い野良猫だった。
左右の目の色が青と黄色で異なるネコだ。エサをあげたいが、今はまだダメだ。
少しして、前回来たときにエサをあげた野良ネコたん1号もやってきた。
私のことは覚えていないようだ。けしからん。


エサの付け方の工夫が功を奏したのか、私にもやっと何かがかかった。
70cmほどの立派なクロアナゴだった。
すぐにMUDさんもクロアナゴをゲット。大漁である。


22時近くなり、やっと雨がやんだ。ちょっと遅いが、ここで夕飯である。
MUDさんと塩さんが手際よく炭をおこし、御飯を炊いてレトルトカレーを暖める。
私はクロホシイシモチをさばいて、みそ汁の具を作る。
カレーライスにクロホシイシモチのみそ汁の夕飯だ。
MUDさんがネンブツダイ系のみそ汁は美味いと言っていたが、本当に良い出汁が出て美味かった。


食事が終わってマッタリしていると、MUDさんが何か大物をかけた。
ゴリゴリと力んで巻き上げると、でっぷりと太いメーターオーバーのウツボが上がってきた。
続いて塩さんも、ビール瓶級極太サイズの大クロアナゴを釣り上げた。
私はクロアナゴ1匹しか釣れていないが、もう獲物として十分すぎる量は確保している。
メーターオーバーのウツボ2匹にクロアナゴ5匹。宴会で10人集まったとしても食べきれる量ではない。
塩さんは役目を果たして気が抜けたのか、寒さに負けて風邪をひいてしまったようだ。
0時を過ぎたところで、撤収することにした。


途中の港で車の中で仮眠する。少し眠ったところで、温泉を目指して沼津に向かった。
どこの温泉も営業時間ではなく、しかたなく箱根に行くことにした。
何度も迷いながら太閤湯を発見し、営業開始の7時まで車中で仮眠する。


ところが、塩さんが携帯で調べた事前情報が間違っていたらしく、実際の営業開始は9時だった。
2時間も待つのもバカらしいので、とりあえず魚をさばけるような水道のある公園を探すことに。
小田原のいこいの森に行ってみたが、バーベキュー施設の使用料が9500円。
こんな大金を払ってまで魚をさばいても仕方ないので、別な場所を探す。
国道1号を進んで海に出ようとするも、直前まで行けるのに行き止まりばかり。
そのうち渋滞が始まってしまった。
そこでMUDさんが突然左折して、宮ヶ瀬湖に向かうことに。
10時ころ宮ヶ瀬湖に到着。


人がかなり多く、駐車場もいっぱいである。
鳥居原ふれあいの館に入り、食堂でかき揚げ丼大盛りを注文。
これがなかなか配膳されない。あとから注文した人が4人くらい先に食べ始めている。
空腹と遅い配膳にイライラしながら待っていると、やっとかき揚げ丼がでてきた。
一瞬でたいらげて店を出た。


食事のあとは、一刻も早く魚をさばかなくてはならない。
傷む前にさばいておかないと、せっかくの獲物が台無しだ。
MUDさんの案内で、渓流釣場に向かった。
そこに良い場所があったらしいが、行ってみると駐車場には管理人がいてお金を徴収されそうになった。
MUDさんが「すみません、間違えました。」と言って即撤退。
道沿いに沢が流れ出る良い場所を発見し、そこでさばく事にした。


3人がかりで何とかさばき終わって、身だけになったウツボとクロアナゴをクーラーボックスにしまう。
まだ疲れと眠気が残っていて、このまま帰ると運転も危ないので、温泉で休んで行くことに。
青根のいやしの湯に行き、3時ころまで風呂+仮眠をとった。
あとは、伊豆に釣りに行ったのに何故か中央高速を使って東京に帰還だ。
MUDさんに順番に送ってもらい、家に着いた。
今回の釣りは、MUDさんが車を出してくれたので、台風にもかかわらず快適だった。
テントなどのキャンプ用具も持って行ったのだが、大漁だったので朝まで釣りはしなかった。
このパターンなら、厳冬期でも釣りに行けそうである。
我々外道衆には、オフシーズンという言葉は無いのかも知れない。
2007年10月17日
先日のキノコ塾で採ってきたヌメリスギタケモドキをKannaで調理してもらい、プチ宴会を開いた。
参加者はキノコ塾に行った3人、塾長のMr.Mud氏、SaltyDog氏と私である。
全体にヌメリがあってジャキジャキした歯ごたえの特徴あるキノコなので、どんな創作料理になって出てくるのか楽しみだ。




一杯やりながら待っていると、最初に天ぷらが運ばれてきた。
ヌメリスギタケモドキは名前の通りヌメリがあって、ナメコのようなヌメヌメの食感が特徴的である。
それが天ぷらに合って美味かった。
ジャキジャキした歯ごたえは天ぷらではあまり感じず、トロリとした食感になっていた。
ビールやサワーのツマミに最適である。
次にメインディッシュとも言うべき、すき焼きがやってきた。
これがまた美味い。
キノコに肉の味が浸みて、肉にはキノコの味が浸みている。相乗効果とでも言うのだろうか。
アツアツをハフハフいいながら食べる。こりゃたまらん。
続いて、オムレツになって出てきた。
中はキノコがギッシリと詰まっていて、卵のとろみとキノコのとろみがマッチして実に美味い。
なんと素晴らしい食べ方を考えたものか。
最後の締めは、炊き込み御飯だ。美味しい料理でお腹が刺激され、御飯が食べたくなってきたところにこれである。
ナイスタイミング。各自取り皿に盛りつけてバクバクと食らう。
丁度ギンナンの差し入れがあったそうで、御飯にキノコの他にギンナンが混ざっている。
これがキノコの味にマッチして、実に良い味を出している。
どの料理も今まで食べたことの無い味で、非常に美味かった。
1種類のキノコが、ここまで変身するとは。
あっと言う間にたいらげ、話は次の獲物の話題に。
今年は頻繁に収穫祭を開いている。
気のあった仲間と、店では売っていない獲物と、それを快く調理してくれるお店と。
やはり、この趣味はずっと続く気がする。
2007年10月13日~14日
春の山菜塾のときに、秋になったらキノコ塾も開催するという話で盛り上がった。
現地で収穫したキノコを食べながら、山奥でキャンプしようという計画だ。
いざ秋になったが、各自色々と予定があってメンバーがそろって出陣できる日は限られていた。
山菜やキノコは時季を読むのが難しい。1週間ずれただけで手遅れや早すぎになる場合もある。
そこは百戦錬磨の塾長Mr.Mud氏に頼らざる得ない。
直前まで20~21日に予定されていたが、塾長の都合と判断で1週間早まった。結果的に、これが功を奏して大漁となったのだ。
今回のメンバーは、塾長のMr.Mud氏(MUDさん)とSaltyDog氏(塩さん)、怪人M(私)の3人である。
いつも外道バスターズとして釣りに行っている気心知れた仲間だ。

まずは塩さん宅で待ち合わせして、高速を使ってMUDさん宅に向かう。
9:00の待ち合わせに少し遅刻して到着すると、塩さんもまだ準備中だった。
キャンプは積む荷物が多い。どうしても準備に時間がかかるのだ。
私はあせって準備していて、ガソリンバーナー用にガソリンをボトルに入れているとき、ホースを使って取り出していたので何度かガソリンを口に入れてしまった。
高濃度の蒸留酒のように、口の中で揮発してスーっとする。
しかし、脂分が抜けてしまうので、口の周りが痛い。口をゆすいだが、吐く息はガソリンの香り。
近所のGSで給油し、中央高速に乗る。
塩さんを先頭に90km/hくらいで走っていたのだが、急に塩さんがスピードアップした。
突然SAに入って行くのでどうしたかと思ったら、トイレが我慢の限界だったようである。
少しだけ間に合わなかったようだ・・・。
MUDさんとは11:00に待ち合わせていたのだが、高速が混んでいて時間的にギリギリである。
先頭は私に代わり、100km/hペースで先を急ぐ。
今回は寒さ対策で初めから内側にトレーナーやインナーパンツを着ていたので、思ったより寒くはなかった。

甲府昭和で高速を降り、ファミレス駐車場でMUDさんと合流した。
MUDさんのバイクはAPEなので小さい。しかし、排気量UPされてピンクナンバーになっており、足回りからキャブやブレーキまでフルチューンと言っても良いくらいチューンアップされている。
どれくらい走るのか見るのが楽しみだ。
一度荷物を積みに、MUDさん宅に向かう。
近所のスーパーで八幡芋などを買いだしし、塾長であるMUDさんを先頭に山にまっしぐら。
APEが小さいのに速い。直線では90km/h以上出てるし、コーナーもクルクルと回る。

採集ポイントの近くにある大きなスーパーに寄って、炭などを買いだしする。
山村にしては大きなスーパーで、何でも売っている。
時刻も12:00を大きく回ってお腹も空いたので、ここで昼食だ。
弁当でも買おうかと思ったら食堂コーナーがあったので、ショウガ焼き定食大盛りを食べた。
専門の飲食店ではないので味の方はアレだったが、量は結構あった。
さすがに標高も上がって寒くなってきたので、中にフリースを着てグローブも冬用に替えた。

お腹を満たしたあとは、いよいよキノコ採りだ。
この時季、山はキノコ狩りの人が多く、入りやすいポイントは既に採られたあとである。
水辺の周りあるヤナギの木に生えるヌメリスギタケモドキを狙って、山の湖に向かう。
湖を渡った向こう岸に発生ポイントがあるらしい。好きこのんで湖を渡る人も少ないので、極秘ポイントである。
私は短パンを用意して来るように言われていたのだが見つからず、ジーンズを切って短くして持ってきた。
だが今年は水位が低く、ライディングパンツをまくっただけでも十分渡ることができた。
サンダルも持ってきたのだが、面倒なので裸足で水に入った。
水が刺すように冷たく、足が痛くなるほどだ。

対岸に渡ると、早くもMUDさんが木を指さしている。
幹の途中に生えたヌメリスギタケモドキを発見したのだ。
近づいてみると、木の上の方にいっぱい生えていた。
木に登ったり落ちている木の枝などを使いながら、夢中で採りまくる。
塩さんは、落ちているクルミも拾っていた。

既に腐れかかっているものもあり、ギリギリの時季だったようだ。1週間遅れていたらダメだったかも知れない。
再び湖を渡り、新聞紙にキノコを広げて石突きを取り除く。
大漁で食べきれる量ではなかったので、傷みの少ないものは持ち帰り用として分ける。

再びスーパーに寄って肉・野菜・酒などを買いだしし、幕営地を目指す。
ウネウネとした山道を走り、短いダート路を走り抜けて目的地に向かう。
山のあちこちに入山禁止やキャンプ禁止の札が立っている。
この辺りではキャンプができない。隣の村まで移動だ。
着いた先は、かなり広い村営の多目的広場。キャンプ禁止とは書いていない。
時刻も3:30を過ぎ、早々にテントを張る。山の日暮れは早いので、早めに行動だ。
あちこちにシカ糞地雷が落ちており、張る場所に苦労する。
各自テントを張り終え、コーヒーで一服タイム。
くつろいでいると、どこからともなくやって来た老人に声をかけられた。大きな黒い犬を連れている。
「許可はとったのか!」
最初の挨拶がこれである。一同唖然として絶句。自由に使える多目的広場で許可はいらないだろう。
どうもキャンプに対して誤解しているようだ。キャンプ慣れしているMUDさんと塩さんが応対する。
「警察に報告するぞ。」と言われたので、「ご自由にどうぞ。」と答えた。
すると、「面倒だからやめとく。」と言って、「トイレはどうするんだ?」とか聞いてきた。
「大は朝してきたし、明日は帰ってからするから大丈夫。」と答えると、「1日1回か? 変わった人達だ。」と言う。変わっているのは、あなただと言いたい。普通は1回だろう。
「それじゃ小はどうするんだ?」と聞かれ、「小はしょうがないですねー。」と答えると「それみろ。」とか言ってきた。こんな誰も来ない山奥で、普通は林の脇の藪にするだろう。トイレなど無いのだから。
「その犬はションベンしないんですか?」と聞いてみると、「犬と人間は別だ。変わった人達だ。」と言われた。
「我々は良識を持ったキャンパーで、人に迷惑はかけません。だから、人の来ない山奥まで来たんです。」と言うと、「そう言うヤツほど、ゴミを残して行くんだ。」と言われたので、「ゴミは一切残しませんし、残した事もありません。」と答えた。
「明日また見に来るぞ。」と言い残して偏屈ジジイは帰って行った。
最近はアウトドアブームで、マナーの悪いキャンパーが増えた。
ゴミを残すどころか、芝を焼いたり、夜遅くまで花火などで騒いだり、目に余るものがある。
そんなヤツラと一緒はイヤなので、我々は人のいない場所まで行ってキャンプしている。
村意識の強い地方では、よそ者は厄介な存在である。偏屈ジジイの気持も少しは判る。

せっかくのキャンプなのに、気分がブルーになってしまった。
山でバイクに乗ったので、体も冷えている。ここは気分転換にも温泉だ。
テントに荷物をしまい、空荷にして南相木温泉に向かった。
それまでも速かったが、空荷のAPEは速い。
MUDさんに先導され、あっと言う間に温泉に着いた。
350円で入れるとは安い。場所によっては1000円以上とられるのに、かなり良心的な値段だ。

温泉から出て一旦テントまで戻り、ペットボトルなどを持って湧き水を汲みに行った。
ここの近くにあるらしいのだが、もう日が暮れて真っ暗になり、なかなか見つからない。
途中、2頭のシカが道を走って逃げて行く。
行き止まりまで行っても見つからず、帰り道はスピードを抑えて探しながら進む。
湧き水は、鳥居と祠がある横にあった。
真っ暗闇の祠は不気味だったが、容器に水を汲み分けて持ち帰る。

幕営地に戻り、晩餐の準備だ。
ガソリンバーナーで炭をおこし、VHSストーブに移す。炭が湿っているのか、激しく火の粉が飛んで怖い。
つまみはまだできていないが、晩酌も開始する。今晩の1本目はマンゴカクテルだ。
ジュースのような飲み口で、あっと言う間に飲み干してしまった。

炭がおきたところで、今日採ったばかりのヌメリスギタケモドキを焼き始める。
焼き上がったアツアツのキノコに醤油を垂らして口へ。うん、美味い。
ジャキジャキとした独特の食感があって箸が進む。

焼きキノコだけでは消化が悪いし腹も膨れないので、モツ鍋とキノコ鍋を作る。
皮が剥かれた八幡芋にニンジンなどの野菜と豚モツを加えて煮込む。
煮えたところで、MUDさん特製の自家製味噌を加える。
キノコ鍋は醤油で煮付けて、あとでシラタキと大仁田ネギを加える。

鍋ができあがったところで、再び晩酌だ。氷結レモンで一杯やりながら鍋を頬張る。
これは美味い。ガツガツと食っていると、あっと言う間にお腹一杯だ。
モツ鍋は大量に作ったので、半分しか食べられなかった。
残りは明日の朝食用にとっておく。1晩寝かせれば味が浸みて、さらに美味しくなるだろう。
9:30頃、酒も回って良い感じで眠くなってきた。
そろそろ宴会はお開きにして、各自テントに潜り込んで眠る。
さすがに山の夜は冷え込む。寝袋から顔だけ出して目をつぶる。
シカの鳴き声が間近に聞こえる。そのうち、鼻息まで・・・。
どうも、すぐそばまでやって来ているようだ。

就寝時間が早かったため、早朝に目が覚めた。
二度寝するも、5:00頃トイレのために外に出た。
また寝袋に潜ってウトウトしていると、MUDさんも起き出してきた。
朝もやがかかって、景色がよく見えない。雲の中にいるような感じだ。
日が昇れば、もやも晴れるだろう。

お茶をシェラカップで沸かして飲み、御飯を炊き始める。
昨夜は晩酌したので御飯は食べていない。
朝から3人で3合の飯を炊いた。
炭火炊きである。美味そうな臭いがしてくる。

おかずは昨晩の余りのモツ鍋である。味が浸みて美味しくなっている。
MUDさんが作った新米の炊きたて御飯に、モツ鍋をぶっかけて食う。
美味いに決まっている。あっと言う間に御飯も鍋もたいらげた。

飯のあとは、のんびりと撤収の準備だ。
MUDさんはAPEのキャブセッティングが合わなかったらしく、分解してジェットニードルを1段下げる作業をしている。
寝袋やテントをたたみ、バイクにくくりつける。
幕営地とも、これでお別れだ。

これでただ帰るのも物足りないので、大弛峠を通って行くことになった。
峠の片側は完全にダートなので、荷物満載のTW225がまともに走るか心配だ。
純粋なオフ車のセローに乗る塩さんを先頭に、TWの私、APEのMUDさんが続く。
ガレ場もあって、暴れるバイクを必死に押さえつけて走る。
やがて峠の頂上に着いた。かなり疲れたが楽しかった。塩さんに大きく遅れること無くついて行けた。
峠は標高が高いために紅葉も進んでいて、ナナカマドが赤く色づいていた。
真っ赤な実が美味しそうだったので食べてみたが、ものすごく不味かった。
ここからは長い下り坂の舗装されたワイディングである。
MUDさん、塩さん、私の順で走る。
快調に飛ばしていると、ヘアピンカーブを旋回中に目の前で塩さんが転倒。
路面が縦にひび割れして段差ができており、そこでグリップを失ったようだ。
塩さんを手伝って、荷物満載の重いバイクを2人がかりで起こす。
ツーリングジャケット&パット入りパンツのお陰で、大した怪我は無かったようだ。
買ったばかりのジャケットが破れてしまい、そっちを後悔していた。
気を取り直して再出発。
MUDさんが塩さんを気遣って、ゆっくり目で走る。
すると、MUDさんが急に止まってUターンした。
何か見つけたようだ。
ついていくと、道路脇の斜面にハナイグチが出ていた。
傘の上側はぬめっとしていて赤く、裏側は黄色い。なかなか派手なキノコだ。
走りながら見つけるとは、さすがは塾長。すごい目である。
バイクを降りて、本格的にキノコを探す。
ハナイグチの他に、ヤマイグチやアミタケ、シロハツも見つかった。
どれも今まで採ったことも無いキノコだ。
夢中で林の中を探し回っていると、塩さんの足下からブリブリッと妙な音が聞こえた。
崩落止めの針金にライディングパンツを引っかけて破く音だった。
全部で5種類のキノコをゲットし、あとは昼食を食べて帰るだけだ。

この地方でしか食べられないB級グルメも魅力的だったが、先ほど採ったイグチの仲間は、その日のうちに食べないと傷んでしまうらしい。
そこで、MUDさんが行きつけのそば屋さんに行って、調理してもらうことにした。
MUDさん宅に寄って荷物を分け、そば屋に向かう。
店に着き、盛りそばの大盛りを注文したが、すごい量だった。
しかも、麺にコシがあって美味かった。

イグチ類は軽く茹でられ、ダイコンおろしと和えてもらった。
トロンとして実に美味い。
そばと一緒に食べると、贅沢なキノコ入りおろしそばである。
鳥モツも注文したが、こちらのは鳥のレバーを甘辛く煮たもので独特だ。
濃い味が淡泊なそばに良く合う。
昼食のあとは、少し時間は早いが帰宅するだけだ。
遅くなると高速道路が渋滞するし、疲れも出てくる。
MUDさんと別れ、塩さんと高速に乗って家路につく。
大した距離でも無いので、談合坂SAで給油した以外はノンストップで帰った。
夕方16:30ころ、無事に帰宅。
本格的なキノコ採りは初めてだったが、5種類も採れたし、宝探しのようで楽しかった。
毒キノコの恐怖があるので、よく知っているMUDさんに鑑定してもらって採った。
傷みやすいキノコは、あまり市場には出回らない。
やはり自分たちで採って食うのは最高である。
