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2007年 10月27日~28日 戸田港
先日ソロで戸田にウツボを釣りに行ったばかりの私だったが、再び外道バスターズとして仲間と出陣することになった。
メンバーは外道バスターズの3人衆、Mr.Mud氏(MUDさん)、SaltyDog氏(塩さん)と私である。
この時季の夜釣りは、ソロだと寒くてすぐに萎えてしまう。
しかし、仲間と一緒ならワイワイと楽しく釣れるはずだ。1匹釣れただけでも1人では食べきれないウツボなのだが、数人がかりなら超大漁となるに違いない。
今回は、試験的にバイクではなくMUDさんが車を出してくれることになった。
荷物もたくさん積めるし、高速代などが安く済むのでありがたい。それに、バイクと違って車内は冷暖房完備である。寒さや雨だってへっちゃらだ。
ところが、誰の思念か台風が発生して釣行日に付近を通過することになってしまった。
天気予報でも雨マークがいっぱいで、夜にならないとあがりそうになかった。
緊急事態のため、前日の夜に中野の四文屋に集まって、明日の釣行をどうするか相談した。
普段から悪天候のバイクツーリングに慣れている塩さんは行く気満々。
私も車なら快適なので、何のためらいも無くGOである。
そして、相談の飲み会のはずが決起大会となったのだった。


当日の朝、台風が心配で4時ころ目が覚めてしまった。塩さんも同じだったらしい。
MUDさんは早朝に掲示板に書き込みしている。
3人とも台風なんて何のその。気合い充実、釣る気満々である。
ターゲットのウツボは夜釣りが本番なので、急ぐ必要は無い。
MUDさんが車で塩さんと私を順に拾って高速に向かう。
3人とも荷物がいっぱいで満載状態。バイクと違って積む量を気にしないで済むので、ガシガシと詰め込んで出発だ。
11時ころ東京インターに乗って沼津を目指す。
雨の高速は水しぶきが立って前が見えにくい。バイクなら地獄となるが、そこは車である。
ベテランのMUDさんの運転で先を急ぐ。
2時間ほどで沼津に到着し、少し遅めの昼食を摂った。
塩さんのナビで地元では有名な餃子専門店に入った。
丸い形の変わった餃子で、ボリュームもあり味も良い。
重い荷物の出し入れで腹が減っていたので、あっと言う間にたいらげて戸田に向かう。
途中で釣具屋に寄って、必要な物を補充する。
あとは座席に座っているだけで釣場まで着いてしまうのだ。楽チン楽チン。
MUDさん、車と運転ありがとうございました。


海沿いのワイディングや峠道をハイペースで走り、目的地の戸田港を目指す。
途中の港には釣り人のツの字も見かけない。さすがに台風では地元の人は釣りに出ないのであろう。
これならば釣り座が空いているか心配する必要が無いので、我々外道衆には好都合だ。
3時前に戸田港に到着した。風雨が強く、満潮なのか水面が近い。
何か人がいっぱいいる。最初は漁師さんかと思ったが、近づいてみると釣り人が7人くらい釣っていた。
こんな台風通過の悪天候でよく釣りなどする気になるものだ。我々も含めてだが・・・。
港の一番深い場所に釣り座を構え、車を横づけして雨具を着て釣りの準備をする。
塩さんとMUDさんはウツボ狙いのブッコミ釣り。私は日が暮れる前なので、エサ用の雑魚を釣るためにウキ釣りを始めた。


まだ明るいのでウキ下を深めにセットして、オキアミ餌で釣り始めた。
1投目でいきなりウキが消し込み、メバルが釣れ上がった。
何度かエサを盗られたあと、またメバルをゲット。
メバルはどう食べても美味しい魚なので、小さめだが確保した。
ウキ釣りは、投げてすぐにアタリがある状態で入れ食いの予感。
続いて小さめのカワハギもゲット。痩せぎみでキモが小さそうだったので、これはリリース。
ブッコミの2人は時間がまだ早いのか、アタリが無いようだ。
私のウキ釣りを見ていたMUDさんも我慢できなくなってウキ釣りを開始。
間もなくメバルをゲット。


少しして、タカベが釣れ上がった。この魚は塩焼きで最高級に美味い魚なので確保だ。
それを見ていた塩さんもウキ釣りを開始。
タカベを2匹釣り上げた。
私もここでブッコミ釣りを開始。MUDさん特製のイカの塩辛を付けて足下に仕掛けを落とす。
なかなかウツボのエサ用のネンブツダイ系の魚が釣れない。
海が荒れて岸から群れが離れてしまったのかと心配したが、日没と同時に釣れだした。
クロホシイシモチが多かったが、ネンブツダイも少し混ざった。
コイツらはウツボのエサになる他、みそ汁や唐揚げにしても美味い魚だ。
群れが来ているうちにバンバン釣って数を稼ぐ。


クサフグが釣れてガッカリしていると、塩さんが何やら大物をかけた。
磯竿8号のタマン竿が異常なほどに曲がり、かなり重そうである。
根がかりかとも思ったが、確かに竿先はブルブルと動き、ゆっくりと浮いてくる。
ゴリゴリ巻いても上げ切れず、私とMUDさんが道糸を手で引き上げてみると・・・。


誰かが風で飛ばされて海に落としたのだろうか。キャンプ用の金属製折り畳み椅子みたいな物に小さめのウツボが絡まっている。
私は以前、ここで長靴を釣ったが、まさか椅子まで釣れるとは。
椅子はMUDさんが港の端に捨てに行き、ウツボは小さかったのでリリースした。


潮が変わったのか、突然うねりが入って堤防に波がかぶるようになってきた。
うねってかぶるだけなので我慢して釣りを続ける。
先客達は危険だと思ったのか、みんな帰って行った。
帰って行ったのは釣り人だけではなかった。今まで入れ食い状態だったネンブツ系の雑魚達が全く釣れなくなった。
天気予報では夕方から雨は上がるはずだったが、予報が変わってなかなか止まない。
レインウエアを着ていても、むれて内側から濡れてくる。
釣りには忍耐も必要だ。
狙うはメーターオーバーの大ウツボ。3人のうち1人でも釣ってくれないと東京に帰るわけにはいかない。
ここは、最近絶好調の塩さんに期待だ。
ウツボ仕掛けは何度もアタリがあるのだが、食いが渋くて針がかりしない。
そんな中、塩さんが誘いを駆使して食わせた。
かなり重そうである。
釣れ上がったのはメーターオーバーの立派なウツボ。
ノルマを果たして満足したのか、塩さんはマッタリモードに入った。


続いてMUDさんも何かかけた。
あまり重そうでは無く、上がってきたのは食べ頃サイズの60cm級クロアナゴだ。
フリッターなどの揚げ物にすると美味しい魚だが、大ウツボがあるので魅力半減だ。
私はまだ長物はボウズだ。アタリはあっても食い込まない。
食いが渋いので、ネンブツダイ1匹掛けのエサはやめて、3枚におろして食い込みやすくした。
さばいていると、車の下から何かが飛び出してエサを奪おうとした。
茶色の小さめの可愛い野良猫だった。
左右の目の色が青と黄色で異なるネコだ。エサをあげたいが、今はまだダメだ。
少しして、前回来たときにエサをあげた野良ネコたん1号もやってきた。
私のことは覚えていないようだ。けしからん。


エサの付け方の工夫が功を奏したのか、私にもやっと何かがかかった。
70cmほどの立派なクロアナゴだった。
すぐにMUDさんもクロアナゴをゲット。大漁である。


22時近くなり、やっと雨がやんだ。ちょっと遅いが、ここで夕飯である。
MUDさんと塩さんが手際よく炭をおこし、御飯を炊いてレトルトカレーを暖める。
私はクロホシイシモチをさばいて、みそ汁の具を作る。
カレーライスにクロホシイシモチのみそ汁の夕飯だ。
MUDさんがネンブツダイ系のみそ汁は美味いと言っていたが、本当に良い出汁が出て美味かった。


食事が終わってマッタリしていると、MUDさんが何か大物をかけた。
ゴリゴリと力んで巻き上げると、でっぷりと太いメーターオーバーのウツボが上がってきた。
続いて塩さんも、ビール瓶級極太サイズの大クロアナゴを釣り上げた。
私はクロアナゴ1匹しか釣れていないが、もう獲物として十分すぎる量は確保している。
メーターオーバーのウツボ2匹にクロアナゴ5匹。宴会で10人集まったとしても食べきれる量ではない。
塩さんは役目を果たして気が抜けたのか、寒さに負けて風邪をひいてしまったようだ。
0時を過ぎたところで、撤収することにした。


途中の港で車の中で仮眠する。少し眠ったところで、温泉を目指して沼津に向かった。
どこの温泉も営業時間ではなく、しかたなく箱根に行くことにした。
何度も迷いながら太閤湯を発見し、営業開始の7時まで車中で仮眠する。


ところが、塩さんが携帯で調べた事前情報が間違っていたらしく、実際の営業開始は9時だった。
2時間も待つのもバカらしいので、とりあえず魚をさばけるような水道のある公園を探すことに。
小田原のいこいの森に行ってみたが、バーベキュー施設の使用料が9500円。
こんな大金を払ってまで魚をさばいても仕方ないので、別な場所を探す。
国道1号を進んで海に出ようとするも、直前まで行けるのに行き止まりばかり。
そのうち渋滞が始まってしまった。
そこでMUDさんが突然左折して、宮ヶ瀬湖に向かうことに。
10時ころ宮ヶ瀬湖に到着。


人がかなり多く、駐車場もいっぱいである。
鳥居原ふれあいの館に入り、食堂でかき揚げ丼大盛りを注文。
これがなかなか配膳されない。あとから注文した人が4人くらい先に食べ始めている。
空腹と遅い配膳にイライラしながら待っていると、やっとかき揚げ丼がでてきた。
一瞬でたいらげて店を出た。


食事のあとは、一刻も早く魚をさばかなくてはならない。
傷む前にさばいておかないと、せっかくの獲物が台無しだ。
MUDさんの案内で、渓流釣場に向かった。
そこに良い場所があったらしいが、行ってみると駐車場には管理人がいてお金を徴収されそうになった。
MUDさんが「すみません、間違えました。」と言って即撤退。
道沿いに沢が流れ出る良い場所を発見し、そこでさばく事にした。


3人がかりで何とかさばき終わって、身だけになったウツボとクロアナゴをクーラーボックスにしまう。
まだ疲れと眠気が残っていて、このまま帰ると運転も危ないので、温泉で休んで行くことに。
青根のいやしの湯に行き、3時ころまで風呂+仮眠をとった。
あとは、伊豆に釣りに行ったのに何故か中央高速を使って東京に帰還だ。
MUDさんに順番に送ってもらい、家に着いた。
今回の釣りは、MUDさんが車を出してくれたので、台風にもかかわらず快適だった。
テントなどのキャンプ用具も持って行ったのだが、大漁だったので朝まで釣りはしなかった。
このパターンなら、厳冬期でも釣りに行けそうである。
我々外道衆には、オフシーズンという言葉は無いのかも知れない。
投稿時間 : 19:18 個別ページ表示 | コメント (4) |釣り
2007年10月17日
先日のキノコ塾で採ってきたヌメリスギタケモドキをKannaで調理してもらい、プチ宴会を開いた。
参加者はキノコ塾に行った3人、塾長のMr.Mud氏、SaltyDog氏と私である。
全体にヌメリがあってジャキジャキした歯ごたえの特徴あるキノコなので、どんな創作料理になって出てくるのか楽しみだ。




一杯やりながら待っていると、最初に天ぷらが運ばれてきた。
ヌメリスギタケモドキは名前の通りヌメリがあって、ナメコのようなヌメヌメの食感が特徴的である。
それが天ぷらに合って美味かった。
ジャキジャキした歯ごたえは天ぷらではあまり感じず、トロリとした食感になっていた。
ビールやサワーのツマミに最適である。
次にメインディッシュとも言うべき、すき焼きがやってきた。
これがまた美味い。
キノコに肉の味が浸みて、肉にはキノコの味が浸みている。相乗効果とでも言うのだろうか。
アツアツをハフハフいいながら食べる。こりゃたまらん。
続いて、オムレツになって出てきた。
中はキノコがギッシリと詰まっていて、卵のとろみとキノコのとろみがマッチして実に美味い。
なんと素晴らしい食べ方を考えたものか。
最後の締めは、炊き込み御飯だ。美味しい料理でお腹が刺激され、御飯が食べたくなってきたところにこれである。
ナイスタイミング。各自取り皿に盛りつけてバクバクと食らう。
丁度ギンナンの差し入れがあったそうで、御飯にキノコの他にギンナンが混ざっている。
これがキノコの味にマッチして、実に良い味を出している。
どの料理も今まで食べたことの無い味で、非常に美味かった。
1種類のキノコが、ここまで変身するとは。
あっと言う間にたいらげ、話は次の獲物の話題に。
今年は頻繁に収穫祭を開いている。
気のあった仲間と、店では売っていない獲物と、それを快く調理してくれるお店と。
やはり、この趣味はずっと続く気がする。
投稿時間 : 14:39 個別ページ表示 |料理
2007年10月13日~14日
春の山菜塾のときに、秋になったらキノコ塾も開催するという話で盛り上がった。
現地で収穫したキノコを食べながら、山奥でキャンプしようという計画だ。
いざ秋になったが、各自色々と予定があってメンバーがそろって出陣できる日は限られていた。
山菜やキノコは時季を読むのが難しい。1週間ずれただけで手遅れや早すぎになる場合もある。
そこは百戦錬磨の塾長Mr.Mud氏に頼らざる得ない。
直前まで20~21日に予定されていたが、塾長の都合と判断で1週間早まった。結果的に、これが功を奏して大漁となったのだ。
今回のメンバーは、塾長のMr.Mud氏(MUDさん)とSaltyDog氏(塩さん)、怪人M(私)の3人である。
いつも外道バスターズとして釣りに行っている気心知れた仲間だ。

まずは塩さん宅で待ち合わせして、高速を使ってMUDさん宅に向かう。
9:00の待ち合わせに少し遅刻して到着すると、塩さんもまだ準備中だった。
キャンプは積む荷物が多い。どうしても準備に時間がかかるのだ。
私はあせって準備していて、ガソリンバーナー用にガソリンをボトルに入れているとき、ホースを使って取り出していたので何度かガソリンを口に入れてしまった。
高濃度の蒸留酒のように、口の中で揮発してスーっとする。
しかし、脂分が抜けてしまうので、口の周りが痛い。口をゆすいだが、吐く息はガソリンの香り。
近所のGSで給油し、中央高速に乗る。
塩さんを先頭に90km/hくらいで走っていたのだが、急に塩さんがスピードアップした。
突然SAに入って行くのでどうしたかと思ったら、トイレが我慢の限界だったようである。
少しだけ間に合わなかったようだ・・・。
MUDさんとは11:00に待ち合わせていたのだが、高速が混んでいて時間的にギリギリである。
先頭は私に代わり、100km/hペースで先を急ぐ。
今回は寒さ対策で初めから内側にトレーナーやインナーパンツを着ていたので、思ったより寒くはなかった。

甲府昭和で高速を降り、ファミレス駐車場でMUDさんと合流した。
MUDさんのバイクはAPEなので小さい。しかし、排気量UPされてピンクナンバーになっており、足回りからキャブやブレーキまでフルチューンと言っても良いくらいチューンアップされている。
どれくらい走るのか見るのが楽しみだ。
一度荷物を積みに、MUDさん宅に向かう。
近所のスーパーで八幡芋などを買いだしし、塾長であるMUDさんを先頭に山にまっしぐら。
APEが小さいのに速い。直線では90km/h以上出てるし、コーナーもクルクルと回る。

採集ポイントの近くにある大きなスーパーに寄って、炭などを買いだしする。
山村にしては大きなスーパーで、何でも売っている。
時刻も12:00を大きく回ってお腹も空いたので、ここで昼食だ。
弁当でも買おうかと思ったら食堂コーナーがあったので、ショウガ焼き定食大盛りを食べた。
専門の飲食店ではないので味の方はアレだったが、量は結構あった。
さすがに標高も上がって寒くなってきたので、中にフリースを着てグローブも冬用に替えた。

お腹を満たしたあとは、いよいよキノコ採りだ。
この時季、山はキノコ狩りの人が多く、入りやすいポイントは既に採られたあとである。
水辺の周りあるヤナギの木に生えるヌメリスギタケモドキを狙って、山の湖に向かう。
湖を渡った向こう岸に発生ポイントがあるらしい。好きこのんで湖を渡る人も少ないので、極秘ポイントである。
私は短パンを用意して来るように言われていたのだが見つからず、ジーンズを切って短くして持ってきた。
だが今年は水位が低く、ライディングパンツをまくっただけでも十分渡ることができた。
サンダルも持ってきたのだが、面倒なので裸足で水に入った。
水が刺すように冷たく、足が痛くなるほどだ。

対岸に渡ると、早くもMUDさんが木を指さしている。
幹の途中に生えたヌメリスギタケモドキを発見したのだ。
近づいてみると、木の上の方にいっぱい生えていた。
木に登ったり落ちている木の枝などを使いながら、夢中で採りまくる。
塩さんは、落ちているクルミも拾っていた。

既に腐れかかっているものもあり、ギリギリの時季だったようだ。1週間遅れていたらダメだったかも知れない。
再び湖を渡り、新聞紙にキノコを広げて石突きを取り除く。
大漁で食べきれる量ではなかったので、傷みの少ないものは持ち帰り用として分ける。

再びスーパーに寄って肉・野菜・酒などを買いだしし、幕営地を目指す。
ウネウネとした山道を走り、短いダート路を走り抜けて目的地に向かう。
山のあちこちに入山禁止やキャンプ禁止の札が立っている。
この辺りではキャンプができない。隣の村まで移動だ。
着いた先は、かなり広い村営の多目的広場。キャンプ禁止とは書いていない。
時刻も3:30を過ぎ、早々にテントを張る。山の日暮れは早いので、早めに行動だ。
あちこちにシカ糞地雷が落ちており、張る場所に苦労する。
各自テントを張り終え、コーヒーで一服タイム。
くつろいでいると、どこからともなくやって来た老人に声をかけられた。大きな黒い犬を連れている。
「許可はとったのか!」
最初の挨拶がこれである。一同唖然として絶句。自由に使える多目的広場で許可はいらないだろう。
どうもキャンプに対して誤解しているようだ。キャンプ慣れしているMUDさんと塩さんが応対する。
「警察に報告するぞ。」と言われたので、「ご自由にどうぞ。」と答えた。
すると、「面倒だからやめとく。」と言って、「トイレはどうするんだ?」とか聞いてきた。
「大は朝してきたし、明日は帰ってからするから大丈夫。」と答えると、「1日1回か? 変わった人達だ。」と言う。変わっているのは、あなただと言いたい。普通は1回だろう。
「それじゃ小はどうするんだ?」と聞かれ、「小はしょうがないですねー。」と答えると「それみろ。」とか言ってきた。こんな誰も来ない山奥で、普通は林の脇の藪にするだろう。トイレなど無いのだから。
「その犬はションベンしないんですか?」と聞いてみると、「犬と人間は別だ。変わった人達だ。」と言われた。
「我々は良識を持ったキャンパーで、人に迷惑はかけません。だから、人の来ない山奥まで来たんです。」と言うと、「そう言うヤツほど、ゴミを残して行くんだ。」と言われたので、「ゴミは一切残しませんし、残した事もありません。」と答えた。
「明日また見に来るぞ。」と言い残して偏屈ジジイは帰って行った。
最近はアウトドアブームで、マナーの悪いキャンパーが増えた。
ゴミを残すどころか、芝を焼いたり、夜遅くまで花火などで騒いだり、目に余るものがある。
そんなヤツラと一緒はイヤなので、我々は人のいない場所まで行ってキャンプしている。
村意識の強い地方では、よそ者は厄介な存在である。偏屈ジジイの気持も少しは判る。

せっかくのキャンプなのに、気分がブルーになってしまった。
山でバイクに乗ったので、体も冷えている。ここは気分転換にも温泉だ。
テントに荷物をしまい、空荷にして南相木温泉に向かった。
それまでも速かったが、空荷のAPEは速い。
MUDさんに先導され、あっと言う間に温泉に着いた。
350円で入れるとは安い。場所によっては1000円以上とられるのに、かなり良心的な値段だ。

温泉から出て一旦テントまで戻り、ペットボトルなどを持って湧き水を汲みに行った。
ここの近くにあるらしいのだが、もう日が暮れて真っ暗になり、なかなか見つからない。
途中、2頭のシカが道を走って逃げて行く。
行き止まりまで行っても見つからず、帰り道はスピードを抑えて探しながら進む。
湧き水は、鳥居と祠がある横にあった。
真っ暗闇の祠は不気味だったが、容器に水を汲み分けて持ち帰る。

幕営地に戻り、晩餐の準備だ。
ガソリンバーナーで炭をおこし、VHSストーブに移す。炭が湿っているのか、激しく火の粉が飛んで怖い。
つまみはまだできていないが、晩酌も開始する。今晩の1本目はマンゴカクテルだ。
ジュースのような飲み口で、あっと言う間に飲み干してしまった。

炭がおきたところで、今日採ったばかりのヌメリスギタケモドキを焼き始める。
焼き上がったアツアツのキノコに醤油を垂らして口へ。うん、美味い。
ジャキジャキとした独特の食感があって箸が進む。

焼きキノコだけでは消化が悪いし腹も膨れないので、モツ鍋とキノコ鍋を作る。
皮が剥かれた八幡芋にニンジンなどの野菜と豚モツを加えて煮込む。
煮えたところで、MUDさん特製の自家製味噌を加える。
キノコ鍋は醤油で煮付けて、あとでシラタキと大仁田ネギを加える。

鍋ができあがったところで、再び晩酌だ。氷結レモンで一杯やりながら鍋を頬張る。
これは美味い。ガツガツと食っていると、あっと言う間にお腹一杯だ。
モツ鍋は大量に作ったので、半分しか食べられなかった。
残りは明日の朝食用にとっておく。1晩寝かせれば味が浸みて、さらに美味しくなるだろう。
9:30頃、酒も回って良い感じで眠くなってきた。
そろそろ宴会はお開きにして、各自テントに潜り込んで眠る。
さすがに山の夜は冷え込む。寝袋から顔だけ出して目をつぶる。
シカの鳴き声が間近に聞こえる。そのうち、鼻息まで・・・。
どうも、すぐそばまでやって来ているようだ。

就寝時間が早かったため、早朝に目が覚めた。
二度寝するも、5:00頃トイレのために外に出た。
また寝袋に潜ってウトウトしていると、MUDさんも起き出してきた。
朝もやがかかって、景色がよく見えない。雲の中にいるような感じだ。
日が昇れば、もやも晴れるだろう。

お茶をシェラカップで沸かして飲み、御飯を炊き始める。
昨夜は晩酌したので御飯は食べていない。
朝から3人で3合の飯を炊いた。
炭火炊きである。美味そうな臭いがしてくる。

おかずは昨晩の余りのモツ鍋である。味が浸みて美味しくなっている。
MUDさんが作った新米の炊きたて御飯に、モツ鍋をぶっかけて食う。
美味いに決まっている。あっと言う間に御飯も鍋もたいらげた。

飯のあとは、のんびりと撤収の準備だ。
MUDさんはAPEのキャブセッティングが合わなかったらしく、分解してジェットニードルを1段下げる作業をしている。
寝袋やテントをたたみ、バイクにくくりつける。
幕営地とも、これでお別れだ。

これでただ帰るのも物足りないので、大弛峠を通って行くことになった。
峠の片側は完全にダートなので、荷物満載のTW225がまともに走るか心配だ。
純粋なオフ車のセローに乗る塩さんを先頭に、TWの私、APEのMUDさんが続く。
ガレ場もあって、暴れるバイクを必死に押さえつけて走る。
やがて峠の頂上に着いた。かなり疲れたが楽しかった。塩さんに大きく遅れること無くついて行けた。
峠は標高が高いために紅葉も進んでいて、ナナカマドが赤く色づいていた。
真っ赤な実が美味しそうだったので食べてみたが、ものすごく不味かった。
ここからは長い下り坂の舗装されたワイディングである。
MUDさん、塩さん、私の順で走る。
快調に飛ばしていると、ヘアピンカーブを旋回中に目の前で塩さんが転倒。
路面が縦にひび割れして段差ができており、そこでグリップを失ったようだ。
塩さんを手伝って、荷物満載の重いバイクを2人がかりで起こす。
ツーリングジャケット&パット入りパンツのお陰で、大した怪我は無かったようだ。
買ったばかりのジャケットが破れてしまい、そっちを後悔していた。
気を取り直して再出発。
MUDさんが塩さんを気遣って、ゆっくり目で走る。
すると、MUDさんが急に止まってUターンした。
何か見つけたようだ。
ついていくと、道路脇の斜面にハナイグチが出ていた。
傘の上側はぬめっとしていて赤く、裏側は黄色い。なかなか派手なキノコだ。
走りながら見つけるとは、さすがは塾長。すごい目である。
バイクを降りて、本格的にキノコを探す。
ハナイグチの他に、ヤマイグチやアミタケ、シロハツも見つかった。
どれも今まで採ったことも無いキノコだ。
夢中で林の中を探し回っていると、塩さんの足下からブリブリッと妙な音が聞こえた。
崩落止めの針金にライディングパンツを引っかけて破く音だった。
全部で5種類のキノコをゲットし、あとは昼食を食べて帰るだけだ。

この地方でしか食べられないB級グルメも魅力的だったが、先ほど採ったイグチの仲間は、その日のうちに食べないと傷んでしまうらしい。
そこで、MUDさんが行きつけのそば屋さんに行って、調理してもらうことにした。
MUDさん宅に寄って荷物を分け、そば屋に向かう。
店に着き、盛りそばの大盛りを注文したが、すごい量だった。
しかも、麺にコシがあって美味かった。

イグチ類は軽く茹でられ、ダイコンおろしと和えてもらった。
トロンとして実に美味い。
そばと一緒に食べると、贅沢なキノコ入りおろしそばである。
鳥モツも注文したが、こちらのは鳥のレバーを甘辛く煮たもので独特だ。
濃い味が淡泊なそばに良く合う。
昼食のあとは、少し時間は早いが帰宅するだけだ。
遅くなると高速道路が渋滞するし、疲れも出てくる。
MUDさんと別れ、塩さんと高速に乗って家路につく。
大した距離でも無いので、談合坂SAで給油した以外はノンストップで帰った。
夕方16:30ころ、無事に帰宅。
本格的なキノコ採りは初めてだったが、5種類も採れたし、宝探しのようで楽しかった。
毒キノコの恐怖があるので、よく知っているMUDさんに鑑定してもらって採った。
傷みやすいキノコは、あまり市場には出回らない。
やはり自分たちで採って食うのは最高である。
投稿時間 : 20:01 個別ページ表示 | コメント (4) |キャンプ
2007年10月11日 Kanna
先日釣ってきた魚で宴会を開いた。
いつものKannaでいつもの外道衆メンバー、SaltyDog氏(塩さん)、Mr.Mud氏(MUDさん)、手下F氏(Fたん)、怪人M(私)である。
今回の食材は、ウツボ、クロアナゴ、マダイ、メジナだ。
以前、MUDさんが持ってきたフキの梅煮も出た。
MUDさんは、以前の宴会を仕事で遅れたためにウツボの中華風ピリ辛あんかけが食べられず、今回こそぜひ食べたいと言っていた。
Fたんは、この世で一番ウマイ食べ物はクロアナゴのフリッターだと思っており、朝食と昼食を抜いてくる気合いの入りようだ。


最初にクロアナゴのフリッターを食べた。魚自体に味はあまり無いのだが、肉質と食感が良くて美味い。
やはり、この魚は揚げ物によく合う。揚げ物の中でもフリッターが最高に合う。
MUDさんが仕事で少し遅れるので、半分だけ食べたのだがこの量である。
Fたんは、もう顔が緩みっぱなしで壊れている。かなり幸せだったようだ。
いきなり御飯を注文し、フリッターを乗せて食べ始めた。
しばらくしてMUDさんが登場し、ウツボの中華風ピリ辛あんかけが運ばれてきた。
ウツボ特有の臭みが全くなくなって、唐辛子の利いた酢豚風のあんにピッタリとマッチしている。
これはヤバイ。ウツボの一番美味しい食べ方と言っても良いくらいだ。
私も我慢できずに御飯を注文してしまった。塩さんとMUDさんもそれに続く。
MUDさんが、この日曜に脱穀したばかりの自家製新米の炊きたて御飯だ。美味いに決まっている。
それにウツボを乗せて食べる。
これは美味い。おかわりをしてしまい、かなり満腹だ。
最後の締めとして、マダイとメジナのスープが出てきた。
かなり良い出汁が出ており、スープが美味い。
魚は小さくて食べる身が少なかったが、出汁が出ただけで十分な働きをしている。
もちろん、身も美味しい。
美味しい物を食べながら飲むと、会話もはずむ。
早々に、今度の土日で行うキノコ山菜塾の打ち合わせになった。
自分たちで採って食う。これは食の原点のようでもあり、人類共通の楽しみであると思う。
採ってきた食材を、どのようにしたら美味しく食べられるか。
全ての料理人さんに感謝し、自然の恵みに感謝だ。
投稿時間 : 05:51 個別ページ表示 | コメント (2) |料理
2007年10月6日~7日 静岡県戸田港
大きな魚を釣りたい・・・。釣り人なら誰でも思う事である。
小さな魚を釣るのも繊細で楽しい。
しかし、大物との格闘は釣り人と魚が対等の立場で戦うので惨敗することもあり、釣り人を熱くする。
式根島で巨大トビエイに惨敗し、大島ではハマフエフキがかすりもせず。
大物は、いつ何時かかるか判らない。
私の技術では、今持っている竿では微妙なやり取りは難しい。
そこで、衝動的にゴツイ竿が欲しくなってしまった。
遠投はできないが、船竿なら安くて強い物がいっぱいある。
釣り具屋へ行って船竿を探していると、300号2.4mの竿が目に飛び込んできた。
以前、手下F氏と三宅島に行ったとき、彼の持ってきた50号の船竿でも80cmオーバーのネコザメが余裕で寄せてこられた。
300号なら、もうどんな魚がかかってもへっちゃらだろう。
気が付くと私はその異常とも言える竿を買っていた。
新しい竿を買えば使いたくなるのが人情である。
家で竿を伸ばしてどんな具合か確かめる。
さすがに硬い。軽く振ったくらいでは全く曲がらない。
竿先を天井に付け、下から押し上げてみてもあまり曲がらない。
これならかなりの大物がかかっても余裕に違いない。
しかし、硬すぎて竿先に付けた鈴が鳴らないかも知れない。
これは実際の釣りで確かめてみるしかない。
手っ取り早く大物との格闘を楽しめるのはウツボである。
さばくのは一苦労だが、食べても美味しいのが嬉しい魚だ。
伊豆の夜釣りなら確実にゲットできるだろう。
そこで、ウツボの魚影が濃い戸田港に行くことにした。
悪天候で1週間ズレたため潮が若潮とあまり良くないが、ヤツラの事なので問題ないだろう。

ウツボは夜釣りなので、昼の11時頃ゆっくりと出発。
先日買ったモンベルのバイクウエア、ハイデュラジャケット&パンツを着て初めて遠出するので楽しみである。
今回は長い竿を持って行くので、竿ケースを使った。これをバイクに固定するのに、試行錯誤しながらかなり手間取った。
結局バイクの側面に沿ってゴムコードで固定したが、これだとウインカーが隠れて見えない。
他に積みようも無いので、仕方なくこのまま出発した。
NEWウエアの保温性が良いのか、荷造りだけで汗をかいた。
3連休なので、町中は渋滞していた。
高速に乗ってからも20kmほど渋滞が続いた。
この中でウツボ釣りに行くのは、私1人だけかも知れないなどと思いながら先を急ぐ。
やがて道は流れ始めたが、前回の釣りでTW225はエンジンを回すと極端に燃費が落ちることが判明したため、80~90km/hで巡行する。
天気予報は晴れだったが、雲が多くて日が差してこない。
街中では暑かったのだが、標高が上がるにつれて寒くなってきた。
1時になりお腹も空いたので、SAで小休止してモチを食べた。
沼津インターを降りて戸田を目指す。
途中、釣具屋に寄って300号の錘と大型より戻しを購入。
レジのオバサンが、こんなの何釣りに使うのかと聞いてきたので、堂々と「ウツボです!」と答えた。
苦笑いしながら「食べると美味しいんですよねー。」と言われたので「はい!そうなんです。」と答えた。
戸田までの道は、何度か来たことがあるのでほとんど覚えていた。
海沿いの道は混むので、戸田峠を通ってショートカットする。
釣場までは150kmほどである。ガソリンは現地で給油すれば余裕である。

3時頃釣場に着いたが、人がいっぱいである。停留している船も多く、竿を出す場所が無い。
しばらく写真を撮ったり、人の釣りを見て時間をつぶす。
やがて晴れてきて、暖かくなってきた。ジャケットを脱いでのんびりする。
勝負は夜釣りなので、急ぐ必要は無い。日が暮れればみんな帰って行くはずである。
家族連れがサビキ釣りで小メジナや小ダイをバンバン釣っている。
他の人は遠投カゴ釣りでマダイ狙いのようだ。しかし、誰も釣れていない。

ヒマなので堤防のヘチから水中を覗いてみると、雑魚がすごかった。
ネンブツダイ系、小メジナ、小ダイ、カワハギ、オヤビッチャ、カゴカキダイとエサ盗り集団が所狭しと泳ぎ回っている。
ウツボの身エサには苦労しなそうだ。
やがて1人の釣り人が撤収し始めた。すかさず、バイクごとそこに移動する。
浅いポイントでウツボ向きではないが、他に空いている釣り座がないのでここで釣ることにする。
まずは、ウキ釣りで雑魚を釣ってウツボのエサの確保だ。

今回持ってきたエサは、以前の釣りで余ったオキアミと、同じく余ったアオイソメを塩漬けにしたものだ。
ウツボのエサになりそうな雑魚がGETできなかった場合は、近くのスーパーで魚かイカを買ってくれば良い。
雑魚用の小さな針を付けてウキ釣りを開始する。
しかし、エサだけ盗られて何も釣れない。
水中の様子を確認すると、小さなカワハギがエサを周りからかじっている。
そこで、近くに少しだけエサを撒き、仕掛けは遠目に投げた。
やっと釣れ上がったのは15cmほどのマダイだ。
12cmほどのメジナも釣れた。
ウツボ釣りのエサにマダイとは贅沢だが、ネンブツダイ等が釣れるまでは仕方がない。
バケツに入れて活かしておく。

しばらく小メジナと小ダイの攻撃が続いたが、やっとネンブツダイ系のクロホシイシモチが釣れた。
マダイよりネンブツダイを喜ぶとは、変な釣りである。
日も暮れてきたので、大物仕掛けを用意してクロホシイチモチを付けて投入する。
300号の船竿に8000番のパワーギア仕様のリール、道糸はPE10号でハリスと針は石鯛用のワイヤー仕掛けである。
竿先に鈴を付け、投げ込んだあとは鈴が鳴るのを待つだけだ。
待つだけではヒマなので、ウキ釣りは継続である。
夜になってマダイやメジナは釣れなくなり、クロホシイシモチの猛攻が始まった。
仕掛けを投入して1分もかからずに釣れてくる。
あっと言う間に30匹くらい釣ってしまった。
これだけあればウツボのエサは十分である。
どこからともなく野良ネコがやってきて、ウツボ餌用のバケツを覗き込んでいる。
今晩の大事なエサなので、盗まれないように追い払う。
他の釣り人が帰ったら深場のポイントに移動するつもりだったが、何か変である。
誰も移動しようとしないのだ。道具を置いたままどこかに行っている人もいる。
隣の人に聞いてみると、今は夜釣りで大型のタチウオが釣れているとの事だった。
活きアジをエサに遠投している。
今日は釣れていないようで、何人か集まって宴会を開いている。
マズイ。このままでは深場のポイントに移動できない。

大物仕掛けを投入してすぐにアタリがあった。
アワセてみると、エサが頭だけ残して食われていた。ウツボかクロアナゴに違いない。
竿が硬すぎて鈴が鳴らなかったらどうしようと思っていたが、余裕で鳴って安心した。
波や風では鳴らないので、かえってアタリが取りやすそうだ。
日が落ちて寒くなってきたので、再びジャケットを着た。
風は無く穏やかだが、気温が急に下がってきたようだ。
クロホシイシモチを釣っていると、また鈴が鳴った。
少し間をおいて強くアワセたが、根に潜られてしまった。
仕掛けが丈夫なので、なかなか外れないし切れない。竿を真っ直ぐにして体で引っ張り、やっと道糸が切れた。
仕掛けを作り直し、再投入だ。
6時になろうとするころ、鈴が鳴って竿尻が跳ねた。
アワセてみると重い手応え。
上がってきたのは70cmのウツボだった。
竿が丈夫なので、竿の弾力など使わずに普通に抜き上げだ。
メーターオーバーを狙っていたのだが、ここは水深が浅い。
この大きさならOKだろう。とりあえず1匹確保だ。
頻繁に鈴が鳴るが、なかなか針掛かりしない。
竿が硬いので食い込みが悪いのだろうか。
魚が食べやすいようにエサを三枚におろして身だけにしてみた。
すると、激しく鈴が鳴って少し重めの魚が釣れ上がってきた。
75cmのクロアナゴだった。丸々と太い魚体で、食べ頃サイズだ。
私が釣るのを見て、遠くから釣り人がやってきた。
クロアナゴを見て「これはウナギだよ。でっかいウナギだなー。この辺はウナギが良く釣れるんだよ。」と言っていたが、どう見てもクロアナゴである。
こんな上目遣いの長物はクロアナゴしかいない。

アタリは結構あるのだが、なかなか針掛かりしない。
重い。かかった~と思うと根掛かりが続く。
仕掛けをロストして、だんだん残り少なくなってきた。
19時近くなりお腹も空いてきた。
今回の夕飯は、スティックパンだけの質素なものだ。
釣りしながらでも好きな数だけ食えるので便利だ。
また先ほどのネコがやってきて、私の食事を恨めしそうに見ている。
9本入りのパンなので、少しくらい分けてあげよう。
ちぎって投げると、くわえて離れた場所まで移動して食べている。
さすがは野良である。警戒心が強い。
1本分くらいあげたのだが、まだ少し離れたところに座ってこちらをうかがっている。
そこで、バケツに浮いて死んでいるクロホシイシモチを投げてみた。
すると、ウニャウニャ言いながら食べている。美味かったようだ。
それならばと、ウキ釣りを再開する。
今日は特別サービスだ。釣れたてピチピチの魚をプレゼント。
5匹くらいあげただろうか。満足したのか、いつの間にかネコはいなくなっていた。

潮止まりを迎え、アタリが無くなってきた。
たまに仕掛けをチェックするが、エサが無くなっていたり、ヒトデがついていたりする。
魚より動きの鈍いヒトデが先に食ってくるようではダメだ。
エアーマットをしいて横になる。
竿が硬いと竿尻が跳ねやすく、竿を海に持っていかれそうだったので、ロープにつないでバイクに固定した。
こうしておけば、安心して眠れる。
ウトウトしていると、鈴が鳴った。
50cmほどのウツボが釣れたが、この大きさはリリースだ。
丘に上がってからも激しく暴れ、針を外そうと手を近づけると飛びついて噛みつこうとする。
足で蹴って海に落とそうとしたが、靴に噛みついて離れない。
逃がそうというのに生意気なヤツだ。
少し風が出て、急に冷え込んできた。
中にフリースを着込んで、また横になる。
それでも寒くて眠れない。
また鈴が鳴って、50cmのクロアナゴが釣れた。
このサイズだと、竿は全く曲がらない。
手元に魚が暴れる感触が伝わってくるだけである。
クロアナゴとしては子供サイズだが、アナゴだと思えば食べ頃サイズなので確保した。

その後も何度か鈴が鳴ったが針掛かりせず。
目標のメーターオーバーまではほど遠い。
午前2時をすぎて、やっと深場のポイントが空いた。
しかし、アタリはあるがヒットせず。
クーラーボックスも重くなり、入れられてもあと1匹程度だろう。
針も残り1本となり、そろそろ撤収の準備だ。
ふと、ガソリンを入れ忘れていた事に気づく。
もう近くのスタンドは閉まっているし、開店まで寝て待っていたら風邪をひいてしまう。
高速のインターがある沼津までは50km。
もう150km走っているので、残り50kmほどしか走れない。かなりギリギリである。
そこで、緊急用にボトルに詰めて持ってきていた1.5Lのガソリンを給油する。
これで何とか街までは持つはずだ。
午前3時半、釣場をあとにして沼津へ向かう。
ところが、近道の戸田峠を通っているときに道に迷ってしまった。
地図を見ようとしたが、以前のツーリングで濡れてしまい、ページが張り付いて開かない。
破らないようにそっとはがしたが、ちょうど重要な部分が破れて読みとれなくなり、現在位置が判らなくなってしまった。
仕方なく標識を頼りに走るが、なかなか沼津方面が出てこない。
どうも修善寺方面に来てしまったようである。
予備ガソリンを入れたとはいえ、かなりマズイ状況だ。
エンジンを回すとガソリンを浪費するので、60km/hで流す。
しかし、山道は急坂が多く、どうしても回転数を上げないと登らない。
真っ暗な寒い山道を彷徨い、いざとなったら野宿だと思い始めたころ、狩野川放水路らしき川に突き当たった。
川の流れを確認し、下流に向かう。海まで出れば知っている道に合流するはずだ。
やっとの事で国道414号に出て、沼津までの道程が鮮明になった。
高速のインター近くに行けば、開いているガソリンスタンドもあるだろう。
街に出ると、いたるところのGSが開いていた。給油を済ませ、高速に乗る。
時刻は朝5時。かなり寒くて手がかじかんでくる。
早くも1つ目のSAで暖をとることにした。
寒さ対策で、レインウエアを重ね着する。
吐く息が白い。もうそんな季節になったのか。
薄明るくなった山際が、みるみるうちに明るんでくる。
やっとあの暖かい太陽に会える。
気を取り直して出発だ。スピードを出すと寒いしガソリンがもったいないので、80~90km/hで淡々と走る。
午前7時、無事に帰宅。
寒さと眠さと疲労で何もする気が起きず、とりあえずクーラーボックスに氷を追加して眠ることに。
ウツボやクロアナゴをさばくのは一仕事である。疲れ切った体では無理だ。
昼過ぎに起きて、魚をさばいた。
まだ保冷剤は凍っていて、魚は死後硬直状態。
ウツボの皮がハンドバックが作れるくらいに丈夫で、ナイフを研ぎながらさばいた。
少し小さめのウツボだったのであまり多くの身はとれなかったが、脂が乗って美味そうである。
クロアナゴは肉質も良く臭みも無かったので、これまた美味そうだ。
また宴会を開くのが楽しみである。
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