2009年8月17日~18日 清水・三保
前回のウツボ大量ゲットのあと、夏らしくない天気が続いて釣り足が遠のいていた。今年は異常に梅雨が長く、やっと明けたと思ったらもう秋の気配が漂っている。
日照不足と冷夏のために作物の生育が悪く、海や川の魚たちにもその影響が出ていそうである。
今回の釣りは、1泊2日という短期決戦となった。
当初は1週間の予定であったが都合がつかず、夜釣りで一発勝負をかけることに。
狙いは、なんとブッコミ投げ釣りでのマダイである。
今回もMr.MUD氏(MUDさん)と2人の釣行になった。
SaltyDog氏(塩さん)は、平日のため仕事の都合がつかずに前回に続き不参加である。
なぜか、またもや我々にしては珍しく天気にも恵まれそうである。
前回同様MUDさんの車(スズキ・エブリィ)に同乗しての釣行となった。
17日の昼12:30に荻窪を出発して、東名高速で静岡方面に向かう。
平日でも100km以内なら高速代が3割り引きなので、沼津インターで降りて清水を目指して国道1号をひた走る。
途中の釣具屋でエサのユムシとオキアミ、アオイソメを買った。


エサを買ったついでに近くの公園に寄って、水を補給する。
脇の木にクマゼミが3匹とまっていたので、まずは1匹捕獲する。素手で簡単に採れた上、横にいるヤツも逃げようとしない。
図々しいヤツだ。
最初に採ったのがオスで、けたたましい声で鳴きまくる。羽ばたく風を扇風機代わりにしてみたが、風よりも鳴き声の暑苦しさが勝っていた。
メスもつかまえてみたが、もう飽きたので逃がした。
そとあと、アナゴ釣りのエサ用のイワシか小アジを買おうと清水の河岸の市に寄ってみたが、夕方の4時では遅かったらしく売っていなかった。
ここで少し早めの夕食を摂った。


以前も来た「おがわ」という店でネギトロ丼を食べた。
並なのに満足できる量と味だった。
日中は暑くて砂浜での釣りはキツイので、清水の貯木場あとに向かう。
ここは何度か竿を出したことのある釣場だが、夜のアナゴをはじめ、メジナ、キチヌ、ヘダイ、メバル、シロギスなど魚影も濃く、我々としては釣果実績の良い場所だ。
いつも地元の常連が通う釣場なのだ。
だが、着いてみて何かが違う。
爺さんが1人ベンチでくつろいでいるだけで、夕方だというのに釣り人が1人もいないのだ。
脇にいつも停泊している漁船も無い。
いつもの愉快なオジサン連中が来ていない。


さっそくウキ釣りで竿を出してみたが、全くアタリが無い。エサさえ取られない。
釣り人がいないのは、やはり釣れないせいなのか・・・。
MUDさんは、車で今回の本命釣場である三保海水浴場を偵察に行った。
オモリを調節して、微妙なアタリも判るようにウキの浮力をぎりぎりまで下げる。
そして、ついにアタリが。
ウキがモゾモゾ動く判りにくいアタリだったが、アワセてみるとプルプルと魚の手応え。
水面に上がってきたのは、平たい白っぽいタイの魚体。
ついにクロダイをゲットだ。
ただし・・・5cmの。もちろんリリースだ。


しばらくして、ウキが消し込む大きなアタリ。
すかさずアワセると、プルプルとした小さな手応え。
釣れ上がったのはマハゼである。
MUDさんが偵察から戻り、釣り再開だ。
そして、立て続けにマハゼを2匹釣り上げた。
夕マズメになり、期待が高まる。
そこに、私の繊細なウキにかすかなアタリ。
アワセてみると、小気味良いちゃんと泳ぐ魚の手応え。
抜き上げてみると、大きめの小アジ(マアジ)だった。
これは食べてもウマイし、釣り餌にもなる。群れが来ているうちにいっぱい釣るしかない。
地元のオジサンが自転車でやってきて、アジは毎日この時間に30分くらいしか回って来ないと伝えてくれた。
私のアワセが強すぎると、何度も注意された。
アジは口が柔らかいので、すぐにアワセ切れしてしまうのだ。
もしかしてメジナやクロダイかも知れないと思うと、どうしても力んでアワセてしまう。
MUDさんにもアジが来て、2人で頑張る。
サビキ仕掛けなら数釣れるのだろうが、ここは1匹ずつ粘るしかない。


オジサンの言った通り、アジの群れは30分でいなくなってしまった。
2人で5匹は、ちょっと寂しい。
アジの食いが止まって少しして、大きめのサッパが釣れたが後が続かなかった。
日も暮れてメジナやタイ系を期待したが、ゴンズイが釣れたあと、ピッタリとアタリが止まってしまった。
MUDさんはウキ釣りは微妙と見て、投げでアナゴ狙いに切り替えている。
風も出始め、根掛かりに苦労しながら竿先を見つめている。
すると、ガクガクと明確なアタリ。巻き上げると何かかかっている。
食べ頃サイズのシロギスだった。
そんな時である。
MUDさんの竿が倒れ、海中に引きずり込まれた。
手を伸ばしたが間に合わず、竿は海面に浮いたまま沖に向かってゆっくりと引かれていく。
すぐに私の竿で仕掛けを投げて絡ませようとしたが、繊細設定のウキ釣り仕掛けではオモリが軽くてすぐに外れてしまう。
一度は手元まで引き寄せたが、かかっている魚に引かれて沖に行ってしまった。
私はMUDさんに、夏だし飛び込んで泳ぐ事を勧めたが、気が進まないようだ。
右往左往していると、今度はMUDさんの尻当てまで風に飛ばされて海面を漂うことに。
タモを用意し、仕掛けのオモリを投げ用の重い物に交換する。
まずは、値段からいって竿を優先だ。
何度かトライして、やっと手元まで寄せることができた。
私の竿先を海中まで入れて、MUDさんの竿に仕掛けを絡ませる。
やっとの思いで流された竿をGET。
かかっていた魚は、巻き上げる途中で根掛かりして仕掛けごとロスト。
尻当ての方は、そのあとタモですくい上げた。
今回の釣りは、何やら波乱の予感が・・・。
私のウキ釣りのアタリも止まっていたし、ケチがついたのでここで本命の場所に移動することにする。
向かうは三保の海水浴場だ。
昼間は海水浴客がいるので、夜釣りで勝負する。
狙いは遠投投げ釣りでのマダイだ。


現地に着くと、ちょうど集団が引き上げるところで、すでに海水浴客はいなくなっていた。
花火を楽しむ若者や、海を見ながら青春を語るカップルがいるだけである。
こんな海水浴場で本当にマダイが釣れるのだろうか。
MUDさんの話では、磯投げ情報紙に載っていたという事だが。
9:30頃になり、辺りは真っ暗でヘッドライトを頼りに海水浴場の脇を目指して歩く。
先客の釣り人が1人で頑張っていたので、少し離れて釣り座を設けた。
MUDさんもやってきて、ユムシ餌で本命マダイに挑戦である。
私はコントロールに不安がある。しかも暗闇だと、どこに飛んだか判らない。
糸もPE8号を使っているので、飛距離が出ない。
投げ釣りでは、魚が回遊するポイントに仕掛けを落とさないと釣果が出ないので、竿の本数を増やして確率を上げる方が有利となる。
私は30号の投げ竿1本で、MUDさんは投げ竿+5号磯竿の2本体勢である。
全くアタリが無いまま時間だけが過ぎ去っていく。
何人か釣り人がやってきて、それぞれの釣りを開始した。
MUDさんは眠気に襲われ、ウトウトし始めた。
そして、22:30になろうかという時、MUDさんの竿が沈黙を破った。
いきなり2本のうち1本の竿がバターンと勢いよく倒れたのだ。
あわてて竿を持つと、ギューンと5号磯竿が満月になってしなっている。
魚だ。何か大物がかかっている!
グイグイ突っ込む魚を力でねじ伏せ、MUDさんは楽しそうにファイトしている。
アカエイかクロダイか、もしや本命のマダイか。
ウツボやエイで大物の引きに慣れているためか、余裕が感じられる。
やがて波打ち際まで魚が寄ってきた。
タモも用意していなかったので、そのままズルズルと引きずって抜き上げる。
その魚体を見ると・・・桜色だ!しかもデカイ!!
ついに本命マダイをゲットである。
大きさを測ると、何と49cmもあった。神々しいほどに綺麗な魚体。
外道バスターズとしても、ちゃんとしたマダイは初ゲットである。
もう、2人してニヤニヤしっぱなしだ。


こんな海水浴場で、本当に大物マダイが釣れるとは。
気合いが入って、エサを確認して投げ直す。
しかし、続かなかった。
全くアタリが無いまま日が変わり、眠気が襲ってくる。
風もあり気温も下がって、かなり寒い。
車に寝床を用意したが、いつくるか判らないマダイに備えて海岸でゴロ寝した。
ウトウトしながらアタリを待っていると、やがて夜が明けてしまった。
朝マズメは、また良い魚が釣れるチャンスである。
4:30になろうとしたとき、私の竿の鈴が鳴った。
1回だけチリンと・・・。


マダイなら竿が倒れるか、もっと激しく鈴が鳴るはずだ。
しばらく待っても変化が無いので巻き上げてみると、何やら魚がかかっている!
でも、小さい・・・。
少しだけ期待しながら寄せてくると、姿を見せたのは細長い魚。
マアナゴかと思ったが、良く見ると違う。
食べても美味くないホタテウミヘビだった。
これはリリースだ。残念。
その後、2人ともアタリが無いまま日が昇って暑くなってきた。
8時ころになり、ゴロ寝も耐えられない暑さなので、釣りを終えることにした。
今回の釣りは、個人的には思った釣果を出せなかったが、MUDさんが大物マダイをゲットできたので大成功だったと言えよう。
私もゲットの瞬間に立ち会えて、自分の事のように嬉しかった。
もしかしたら自分の竿にもマダイが来るかも知れないという夢が見られた。
今年は天候がおかしくて釣りにも影響が出ていそうである。
こんな年だからこそ、いつもなら釣れない魚が釣れそうな気がして、夢というより野望に近いものを抱いてしまえるのは楽しいことである。
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メイン2009年6月26日~28日 西伊豆
最近、あまり釣りに行っていなかった。
体調を崩していたのも原因のひとつだが、モチベーションが上がらなかった方が大きな理由であろう。
バイクツーリングにも何度か行ったしプチ釣りにも行ったが、ブログに書くほどの感動が無かったのかも知れない。
外道バスターズもメンバーそれぞれに事情があって、思い出に深く刻まれるような活動ができていなかった。
宴会用の魚のストックが尽きたころ、Mr.MUD氏(MUDさん)から釣りの誘いがあった。
そろそろ、干物用のウツボを確保したいとの事で、過去の実績から目的地は戸田港になった。
ほとんどいつも外道バスターズでは行動を共にしているSaltyDog氏(塩さん)は、護法少女ソワカちゃんのイベントを主催したあとの打ち上げとかで、今回は不参加である。
なぜか、我々にしては珍しく天気にも恵まれそうである。
今回はバイクではなく、MUDさんの車(スズキ・エブリィ)に同乗しての釣行となった。
金曜の夜に出発して、車中2泊3日で日曜の早い時間に帰還の予定である。
この車、軽自動車なのに荷台が広くて幅もあり、2人で悠々と足を伸ばした状態で寝れるので便利なのだ。
ETCも装着済みなので、土日は高速代が1000円で済むのもグッドだ。
さて、金曜の夜11:30に荻窪駅で待ち合わせ、高速を使って西伊豆に向かった。
高速が空いている時間に現地に着いて、そこで仮眠してから釣る計画だ。
最初の目的地は西浦漁港である。


まだ暗いうちに港に着き、車の荷台を平らにして仮眠をとった。
ここは、夜間の釣りはウミケムシのラッシュでダメなのだそうだ。
そんな中でもイシダイやマダイの大物を釣った人もいるのだが、今は眠い。本番は土曜の朝からだ。
ウトウト寝ていると、小便がしたくて目が覚めた。
もう辺りは薄明るくなっている。朝のマズメ時は魚が一番釣れる時間帯である。
しかし、睡魔に負けてまた眠ってしまった。
9:00を回って、もう小便が我慢できない。
用足ししたあと昨晩買っておいた焼きそば等を食い、そそくさと仕掛けを用意する。
MUDさんも目を覚まし、いよいよ釣り開始だ。
私はウキ釣りで小物狙い。内心はマダイやメジナが本命である。
MUDさんはチョイ投げでトラギスなどを狙っている。
私のウキにすぐにアタリがあった。しかし、釣れたのはネンブツダイ。
これはウツボのエサ用に確保だ。
MUDさんの竿にもアタリがあり、大きめのトラギスがかかった。
そのあとも雑魚が釣れまくり、私はネンブツダイの他にクロホシイシモチ、カサゴ(極小サイズ)、アカササノハベラ、マアジ(小)、タカベ(小)をゲットした。
MUDさんは、トラギス数匹の他にネズミゴチを釣り上げた。
結局昼ごろまでここで釣り、昼食を摂ったあと戸田港に向かうことにした。
日が高い13:00頃に戸田港に着いた。
土曜とあって、アオリイカやマダイ狙いの釣り人が何人も来ている。
釣り座が無いほどだったが、タイミングよく帰るグループがいて、何とか場所を確保できた。
さっそくウツボ用のブッコミ仕掛けを作り、投入する。
ウツボ用のエサは十分確保できていたが、念のためウキ釣りでネンブツダイ等も追加調達だ。
まだ時間的にウツボは釣れないと思っていたが、仕掛けを投入して間もなく私の300号船竿の鈴が鳴った。
アワセてみたが針掛かりせず、エサのネンブツダイの所々がかじられていた。
これは、何かいる。現地の人の話では、マハタやヒラメもいるようで期待が高まる。
続いてMUDさんの竿にもアタリが来た。
竿先がググッググッと海面に刺さっていく。
タイミングを見計らって大きくアワセると、竿が満月を描く。
ただただ重い引きである。これはウツボ特有の感覚だ。
ヤツラは、敵のいない水中ではほとんど本気で暴れないのだ。
案の定、上がってきたのは大きめのウツボであった。
手慣れた動作で、一気に抜き上げる。
まごまごしていると水中の根にからみついたり、仕掛けを体に巻き付けて引きちぎられてしまう。
この巻き付くときの力はすさまじく、ワイヤーやPEライン12号でさえ軽々と切るほどである。
まずは1匹ゲットである。真っ昼間からウツボが釣れるとは思わなかったが、今年は水が濁っているそうで、足下で水深10mはある戸田港の海底は薄暗かったのであろう。
今年はウツボが当たり年なのか。
しかし、好きこのんでウツボを釣りにくる釣り人も珍しい。
偶然落ちていた角材でウツボをしめて、クーラーボックスに確保する。
またもや、周りの釣り師達に奇異の目で見られてしまった。


昼間から釣れると判ったら釣るしかない。
エサを活きのいいネンブツに替え、足下に投入する。
すぐにアタリがあってアワセると、かなりズッシリとした重い引きが体を襲った。
大物用に買った8000番のリールが、ポンピングしないと全く巻けない。
軽く振ったくらいでは全く曲がらない棒のような300号の船竿が、満月を描いてしなる。
渾身の力を込めて魚と勝負する。
あまりの激闘に、周りの釣り人が集まって海面を覗き込む。
上がって来たのは、今までで一番の巨大ウツボだった。
常連の釣り人でさえ、初めて見る大きさだと言う。
しかし、あまりの重さに抜き上げるのを躊躇してしまった。
そして、MUDさんが玉網を用意している間に糸を体に巻き付けて切ろうとしている。
テンションを緩めて巻き付いた糸をほぐしてやり過ごしていたが、ついにやられてしまった。
パチンという音と共にヤツは海中に消えて行った。
思い切って抜き上げてしまった方が良かったのか。今でも悔やまれる。
熱い闘いに体がガタガタで、しばらく放心状態で休憩だ。
気を取り直して再びチャレンジ。
ウツボは少々の事では動じない。ヤツは、また食ってくるはずだ。
少ししてまたアタリがあり、良いサイズのウツボが釣れた。
ヤツの重さを体が覚えているため、小物程度にしか感じなかった。
しばらくして、またアタリがあった。
今度はずっしりと重い。
ヤツほどでは無いが、間違いなく大物である。
もう失敗しないように、力任せに巻き上げ、強引に抜き上げる。
釣り上げてみて驚いた。
今まで釣った中では最大級のサイズだったのだ。
太さは2Lのペットボトルを越え、長さもメーターオーバーである。
しばらく休憩して疲労を回復し、また釣り再開だ。
そして、強烈な重さが私を襲った。
これはヤツか。いや、それ以上あるかも知れない。
暴れる力は大した事は無いのだが、とにかく重い。
期待に胸を弾ませて海面を見つめると、上がってきたのは・・・折り畳み式のパイプ椅子とそれにからみついた大きめのウツボだった。
これは重くて当たり前である。
以前も戸田で塩さんが椅子を釣ったが、それと同じタイプの物だ。
これが海底で良い魚礁になっているのだろう。
私が4匹、MUDさんが2匹のウツボを釣った段階で、ついに日が落ちた。
ウツボ釣りは、これからが本番である。
日没後、初めてのアタリは私の竿にきた。
しかし、やたらと暴れる割りには軽い手応えでスルスルと浮いてくる。
案の定、上がってきたのはクロアナゴだった。
ただし、今まで釣った中では最大級のサイズだった。
もう既にクーラーボックス2個はウツボでほぼ満杯状態だったが、MUDさんの要望で持ち帰ることに。
それからはクロアナゴのラッシュだった。
なぜかウツボは1匹も釣れず、かかるのは全てクロちゃん。
2匹までは確保したが、あとは他の釣り人にあげてしまった。
普通はリリースだが、喜んで貰ってくれるのでありがたかった。
そうこうしていると、MUDさんの竿に超大物がかかった。
鯉竿30号が折れんばかりに曲がり、じりじりと少しずつ浮いてくる。
海面に姿を見せたそれは・・・またしても、椅子だった。
ただし、今度はクロアナゴ付きで。
私が釣ったのと同じタイプの椅子だった。
まさか2人して椅子を釣るとは。塩さんのも入れると、これで1人1脚ずつ仲良くゲットだ。
22:00まで粘ったが、クロアナゴしか釣れ上がらない。
もうMUDさんは体内時限睡眠装置が作動し、コックリ始まっている。
もう十分釣ったので、大満足だ。そろそろ寝ることにしよう。


朝起きて、雨がパラつき始めた。
屋根のある場所に移動し、朝食を摂った。
MUDさん特製みそ汁+納豆&2人で3合飯だ。
たらふく食ったあとは、地元の温泉で疲れを癒して塩まみれの体をサッパリさせた。
あとは、東京に帰るだけである。
昼頃家に着き、一休みしてから魚をさばいた。
私が預かったのは、ウツボ2匹と雑魚全部である。
一番大きなウツボもさばいたが、これだけデカイとさばくだけでも重労働である。
皮が丈夫で、包丁でもかなかか切れない。
ウツボは骨の少ない腹身だけを宴会用に分け、塩でしめたあとおろしショウガで臭い消しして冷凍した。
1日おいた火曜日の夜、元キッチンバーKannaの女将だったたみさん宅で宴会を開いた。
我々の釣った外道も、プロの手にかかれば美味しい料理に変身する。


魚は当日持って行ったので、それまでは沖縄料理で一杯である。
ゴーヤなど、沖縄系の食べ物は個人的に大好きだ。
と、台所のたみさんが、何やら四苦八苦している。
手が腱鞘炎とか言っていて、私がウツボ切り分けを交替することになった。
なるほど。そうだったのか。
ウツボは包丁系で切り分けるのが難しいのでキッチンばさみを使っていたのだが、それがかなりの重労働だった。
マジで腱鞘炎になるくらい手が痛くなり、相当力を使わないと切れなかったのだ。
たみさん、気づかずにm(_ _;)m すみませんでした。


少しして、野菜のてんぷらのあと雑魚も揚がって盛りつけられた。
6種類の雑魚が混ざっているのだが1匹ずつしかいない魚もあって、どの魚に当たるかは運次第。
外見の形である程度の判別は可能だが、1人1~2匹分しか無いので、どうせなら食べた事の無い魚にしたい。
私はトラギスが当たったが、かなりウマかった。
しばらくして、ウツボが調理されてきた。
以前も中華風ピリ辛あんかけが最高にウマかったが、今回はエビチリソースのウツボ版みたいな調理だった。
これがまたウマくて、一度揚げたものに辛みを和えるとウツボは激ウマ料理に変身すると改めて感心した。
また、一番大きなウツボを使ったせいか、6人でも食べきれないほどの量があった。
今回の釣りは、釣果やサイズも含めて大成功だったと言えよう。
2人とも椅子を釣ったのも、思い出に残るだろう。
今年は熱い夏になりそうである。
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メイン2008年3月27日~30日 三宅島 錆ヶ浜桟橋
1月に企画した外道バスターズによる式根島釣行は雨で延期になり、2月もまた悪天候で順延に。
今回の3月末の離島釣行は、行き先を変えて久しぶりに三宅島に遠征することになった。
今回の参加者はほぼフルメンバーであり、SaltyDog氏(塩さん)、Mr.MUD氏(MUDさん)、手下F氏(Fたん)、怪人M(私)の4名である。
27日の22:30に竹芝を発って翌朝5:00に三宅島に着き、2日間釣りまくって30日の14:20発の船で東京に帰る予定だ。
みな久しぶりの離島釣行に気合いが入る。釣り具等の準備にも余念がない。
狙うはメジナ、ムロアジ、ゴマサバ、運が良ければシマアジだ。
天気予報も初日の28日は朝だけ雨模様で風も強めだが、その後は好天が続く。離島で2日間も好天が続いて大漁でないはずがない。
ところが、当日になって三宅島行きの船が条件付き出航となってしまった。
出航はするが到着時間の風が強く、海がシケて着岸できないおそれがあるのだ。もし着岸できない場合は、三宅島を素通りして八丈島まで行き、帰りの竹芝行きの船を待って三宅島に向かうしかない。
そこでも着岸できなければ、長い船旅だけして東京に帰ることとなる。なかなかリスクがあってスリリングである。
しかも、もしも三宅島に行けたとしても、帰りの船が欠航になって帰れなくなるおそれもある。


今回は体力温存のため、塩さんとタクシーで竹芝に向かうことにした。車中で何か忘れ物が気になっていた。私は釣りに行くとき、なぜか大事なものを忘れるクセがある。
1つ1つ確認してみると、今回は携帯電話を家に置き忘れてきたことに気づいた。
仲間の携帯を借りれば電話はかけられるが、かかってくる電話を受けられないのと釣場等でネットやメールを見れないのがイタイ。
竹芝ターミナルに最初に着いたのは、私と塩さん組だった。
少ししてFたんが到着し、MUDさんもやってきた。無事に4名が集合である。
重い荷物を引いて船に乗り込む。いよいよ出陣である。
船中では酒類を飲みながら、消灯時間までカードゲームに熱中した。
塩さんが持ってきたゴキブリポーカーである。
単純なルールだが、駆け引きが実に楽しいゲームだ。
睡眠に入っている客も多く、迷惑になってもいけないので消灯前にお開きにして、我々も寝ることにした。
朝、目を覚ますと着港間際だった。
案の定風が強くて海が荒れていた。雨も降っている。
そのため、いつもの錆ヶ浜港ではなく、三池港に着岸していた。
今回もホテル海楽に泊まることになっているのでどうやって向かおうか困ったが、こうなることを予想していたのか迎えの車が待っていてくれた。


ホテルに着くと、何度も来ている宿なのだが色々と変わっていた。
値段も1泊6000円から9000円に上がっていたが、魚等の冷凍庫が洗濯場から正面玄関に移動していて有料になっていた。
釣りエサの他に釣り具も売ってくれるようになったのは助かる。
朝食がバイキング形式になったのも、我々大食い連中にはありがたかった。
早々にチェックインして荷物を預け、朝食を摂ってから部屋でマッタリして雨が上がるのを待った。
8:30頃になって雨も上がり、いよいよ出陣である。
4人は意気揚々と錆ヶ浜桟橋に向かった・・・と言いたいところだが、塩さんだけ今日は体力温存のため部屋で寝ていることに。
確かに風が強くてウネリも高いので、ツライ釣りになりそうである。
天気予報では午後からは晴れなので雨の心配はなさそうだが、10m/秒以上の風が出ている。
桟橋に着き、釣り座を選択する。
潮通しの良い先端は向かい風で釣りにくそうだったので、堤防の中程に横に並んで釣ることにした。
すでに、地元の釣り師達が良い型のムロアジ(クサヤモロ)をバンバン釣り上げている。
1本針のカゴ釣りではなく、遠投サビキ仕掛けのようだ。
我々はそんな仕掛けは持っていないので、1本針の遠投カゴ釣りで挑む。
何度か投げていると、Fたんにさっそくアタリがあった。
良い感じで竿が曲がって楽しそうである。
しかし、抜き上げる瞬間に針がはずれてしまい、痛恨のバラシ。
かかったのはムロアジだった。
しばらくして、またFたんにヒット!
ところが、またしてもバラシ。
Fたんの顔が真剣になり、悔しさが見てとれる。
私とMUDさんには何もかからない。
バラシたとはいえ、引きを楽しめただけでもFたんが羨ましい。
大きなウネリにウキが浮いたり沈んだりしてアタリがよく判らない。
エサだけは投げる度に盗られてしまう。どうも欲張って大きな針を使いすぎたようだ。


針を小さいものに交換し、再度チャレンジ。
かかってきなさい!
しかし、やっぱり釣れない。MUDさんも何も釣れないようだ。
そうこうしているうちに、遠くの空に真っ黒な雲が現れて雷が鳴り始めた。
黒雲の下は遠くからでも縦に筋が見え、激しい雨が降っているのが判る。
こちらは晴れているが、風が強くなってきた。
地元の人は、みなサッサとかたずけて引き上げて行く。
少しして雨が降り始めた。雷も近づいてくる。
このままでは、カーボン竿を使っている我々も落雷が危険である。
風雨はどんどん強まって豪雨となり、雨が顔に当たって痛く前が見えないくらいである。
マジでヤバそうなので竿を置いたまま避難することにした。
全身ズブ濡れになりながらフェリーの待合所に避難した。
ここで雨が上がるのを待っていると、塩さんがやってきた。
雨が上がるのをただ待っているのはヒマなので、またゴキブリポーカーである。
単純なルールの割りに心理戦が楽しく、かなりハマるカードゲームだ。


10:00頃になって、やっと雨が上がった。
3人は釣りを再開するが、塩さんは「明日に全てを賭ける。」と言い残して、またしてもホテルに戻って休憩である。
遠投カゴ釣りで頑張るが何もかからない。
MUDさんはすぐにカゴを諦め、ブッコミで大物を狙うべく桟橋の先端に向かった。
しばらくして、何かでかいのがかかってフロロカーボン16号のハリスが切られたと言って戻って行った。
少しして、何やら赤い魚をぶら下げて帰ってきた。
結構良い型のブダイである。
これは美味しい魚なので確保だ。
海面のうねりが強くてウキ釣りは難しくなったので、私もショボイ雑魚用の竿を用意してブッコミ釣りに切り替えである。
竿は柔らかいルアーロッドで、道糸もハリスも2号なので無理できない。
小物でもスリリングな釣りを楽しめるのだ。
風が強くて寒いので、灯台の風裏に座ってマッタリとアタリを待った。
しばらくして、竿先がブルブル震えて初めての明確なアタリがあった。
上げてみると、少し小さめのブダイがかかっていた。
ようやく魚をゲットである。


同じポイントで粘ってみたがあとが続かず、元の場所に戻ってブッコミ釣りを続けた。
すると、竿先が激しく曲がる明確なアタリがあった。
巻き上げてみると結構重い。
釣れ上がってきたのは、30cmもあろうほどの巨大なアカササノハベラだった。
これはベラの中でも美味しいと定評のある魚なので、当然確保である。
塩さんが様子見に戻ってきたが、ブダイとベラしか釣れていないのを知って釣りをするかどうか迷っている。
結局、明日のために仕掛けだけ作っておく事にしたようだ。
しばらくして、私の竿が激しく下に突っ込んだ。
結構引きが強く、ネンブツダイ等の雑魚ではない事はすぐに判った。
上げてみると、熱帯魚のようなハデハデなベラだった。
30cmオーバーのヤマブキベラである。
これは食べられるのか知らなかったが、サイズも良いし面白いので確保である。
後にネットで調べたところ、かなり美味しい魚だと書いてあった。
リリースしなくて正解である。
外道バスターズは本来、「釣ったら食え!」をモットーにした集団である。それがいつの間にか、良い魚を狙うようになっていた。
毒のある魚はダメだが、それ以外なら調理法によってどんな魚も美味しく食べられるはずである。
小さすぎて調理が面倒な魚はエサとして活用している。
ウツボなどを狙うときは、釣った雑魚が最高のエサになるのだ。


時刻もPM2:00頃になり、そろそろ昼食を摂らないと夕飯までの時間が短くなってしまう。
朝のバイキングでおかわりまでして大食いしてしまったため、みなあまりお腹が空いていなかったのだ。
ホテルに戻ってレストランで食べる予定だったが、ちょうど2:00で準備中になってしまった。
仕方なく、近くのスーパーで弁当を買ってフェリー待合所で食べた。
ここの弁当は一風変わっていて面白かった。
おかずの種類が異様に少なく、独身男性が作る弁当という感じだ。
食べ終わって3人は釣りを再開。
塩さんは、またしてもホテルに戻って行った。
どんなに休憩しても体力はMAX以上には回復しないはずだが、よほど疲れが貯まっていたのか、この日はとうとう釣りをしなかった。
釣りを再開したものの、何も釣れず風がかなり強くなってきた。
そのうち、うねりが強まって波が堤防にかかるようになってしまった。
荷物が海水に浸って濡れてしまい、危険もあるので釣りは断念して部屋に戻った。
塩さんは1人でくつろいでいた。
状況を説明すると、「今日は部屋でマッタリしてて正解。」と言われたのが少し悔しかった。
大シケ大魔王の異名を持つ彼は、きっと荒れ模様になるように思念を送っていたに違いない。
凍えて疲れた体を風呂に入って癒し、リフレッシュしたあとは夕飯である。
ビールを飲みながら次々に運ばれてくる料理をつまんでいたが、量と種類が多い。
以前来たときの1.5倍はありそうだ。
ライスのおかわりをしたが、全部残さずに食べるのは少しキツイ感じだった。
もちろん完食した上にクサヤまで注文したが。
食事のあとは、またもやゴキブリポーカーである。
酒類を飲みながら、寝るまでプレーしてしまった。ゴキポ恐るべし。
さて、朝目を覚ますと外は晴れて風も弱かった。
これは絶好の釣り日和である。塩さんも、昨日ゆっくりと休憩した甲斐があったようだ。
今日は日が暮れるまで1日中釣りまくる予定である。
昨夜の夕飯を食べ過ぎたせいで、食欲があまり無い。
しかし、バイキング形式なので好きなだけ食べれば良いので助かった。
みんな食欲が無いと言っている割りに、なぜかライスのおかわりとしている。
明日は午前中しか余裕が無いので、今日が勝負である。
朝食の段階でみんなの気合いが伝わってくる。
私は食事のあと部屋に戻って着替えてから出陣したが、塩さんは最初から釣り用の装備で食事していた。
気がせいているのだろう。1人だけ先に釣場に向かった。




しばらくして3人も桟橋に向かった。
ところが、先に出発した塩さんが桟橋手前の交差点にたたずんでいる。
近づいて「どうしたの?」と聞いてみると、一言「無理!」と言ってきた。
私が「昨日のツライ状況を知らないな~。何とかなるって。」と言うと、「じゃー、見て来てくださいよ~。」と返してくる。
桟橋に近づいて状況を見ると・・・。
それは、もう無理とか言うレベルの問題では無かった。
命の危険を感じるというか、間違いなくこの状況で桟橋にいたら死んでしまうヤバさだった。
風も弱く晴れているのに、昨日の風の影響と満潮のせいか、うねりがひどくて桟橋を波が横切って行く。
反対側はまるでナイアガラの滝のように堤防に打ち上げた波が落ちて行く。
しばらく壮絶な自然の驚異を観察し、こんなときはもちろんゴキブリポーカーだ。
いつもの待合所に行って勝負だ。
ここならば桟橋が見えるので、何度か勝負しては窓から様子をうかがう。
満潮は9:00頃である。朝と比べればかなり穏やかになりつつあるが12:00になっても桟橋は波がかぶっている。
昼食が遅れると夕飯に影響するので、また例の弁当を買いに行った。
食べ終わったら、またゴキポだ。
PM2:00頃になり、やっと釣りができる状況になった。
今日は夜まで粘る予定である。いよいよ勝負だ。
4人ともホテルの釣り具コーナーで、昨夜のうちにサビキ仕掛けを買っておいた。
やっぱり、地元の人が使っている仕掛けが一番釣れるに違いないと思ったのだ。


期待に胸躍らせ、遠投サビキ仕掛けを投入する。
しかし、釣れない。誰も釣れない。
ムロアジの群れが来ていないようだ。
釣れなくてもみんなで協力して投入し続ければ、コマセが効いて魚が集まってくるはずである。
しかし、何度投げても反応が無い。
塩さんは1本針に変えて挑戦している。
私もサビキ針にエサを付けて粘ってみた。
しかし、誰も・・・。
カゴを使った釣りは、何度も投げ直すので疲れる。
釣れれば気にならないのだが、釣れないときは飽きてくる。
MUDさんは大物用のブッコミ仕掛けを用意して足下に投入している。
私も大物用と雑魚用のブッコミ仕掛けを2つ用意して投入した。
沈黙を破ったのはMUDさんだ。
それほど重くは無いが、明らかに雑魚クラス以上の魚がかかっている。
ゴリゴリとリールを巻いて抜き上げると、それは小さな50cm程度のウツボだった。
ウツボは小さいほど動きが素早くて獰猛な感じを受ける。
大きいのも恐ろしいが、小物は飛びついて噛みつこうとするので厄介だ。
コイツに至っては、体の前部を持ち上げて、まるでヘビのように立ち上がる技を何度も披露してくれた。
しばらくして、またもやMUDさんがウツボを釣った。
小さかったが、色が普通のウツボより灰色がかっていて、顔も少し違う。
確保する大きさでもなかったのでリリースだ。


そのあと、何も釣れないまま時間だけが過ぎて行く。
夕方のマズメ時になれば、魚の活性も上がって爆釣タイムが始まるはずだ。
少なくとも、ゴマサバだけはイヤと言うほど釣れてくるはずだ。
日も沈み始め、チャンス到来である。


そんな中、家族で来ていた釣り人パパが何か掛けた。
磯竿が良い感じで曲がって海面に突き刺さる。
さんざん格闘したあと上がってきたのはニザダイ(俗称サンノジ)だった。
少しして、またパパにヒット。
今度も結構引いていたが、釣れたのはツノダシ。
熱帯魚のチョウチョウウオとエンゼルフィッシュを混ぜたような形の魚だ。
そして、パパがまたもや連続ヒット!
正直羨ましい。
すると、パパは娘に言った。「お前は何も釣ってないんだから、魚の引きだけでも味わいなさい。練習になるから。これ、どうせサンノジ。」
パパから竿を受け取った娘が頑張る。
やがて魚が海面に浮いてきた。
すると、なんだか青っぽいタイ型の魚である。
私が「青い!メジナかも!」と言うと、パパは娘に言った。
「竿をよこしなさい!」
釣れたのは30cmほどのクロメジナだった。
それで満足したのか、パパ達は帰って行った。
我々はまだ粘る。もうすぐゴマサバ爆釣タイムが来るはずだ。
しかし、マズメ時が終わって真っ暗になっても何も釣れない。
そんなとき、塩さんが何か釣った。
伊豆の戸田でも釣った事のあるミナミハタンポだ。
これは美味い魚なのだが、小さすぎる。
1匹だけ食べても仕方ないので、ウツボ釣りのエサとしてMUDさんが利用することに。
私も雑魚用ブッコミに何かかかった。
どこでも釣れるオオスジイシモチだった。
これもウツボのエサとして活用する事に。
そして、ついにハタンポ餌のMUDさんの竿に大物のアタリが。
ゴリ巻きして抜き上げると、それはさっき釣れた灰色のウツボの親分だった。
1mはある魚体で、大きいせいか模様まではっきりと確認できた。
やはり、普通のウツボとは違う種類だ。
種名が判らないので食べるのは不安である。
私はヒマなときに図鑑などをよく見ているので、なんとなくアミメウツボだと言ったのだが、自信が無かった。
もしそうだとしても、食べて美味しいのかも知らなかった。
ウツボにはドクウツボというシガテラ毒を持つ種類がいる。
もしそれだったらヤバイという事で、結局リリースしてしまった。
あとでホテルのPCを使ってネットで調べたところ、やはりアミメウツボだった。
しかも、食べても美味いとの事。残念なことをした。
似た名前でアミウツボというのもいて、姿や模様は全然違っていた。
それが頭にあったので自信を持てなかったに違いない。
結局夜の8:00近くまで粘ってみたが、ゴマサバは1匹も釣れず、さしたる釣果も無かった。
宿に戻って夕飯を摂り、風呂に入ってゴキポの時間だ。
寒い中釣りをしたので、体が疲労している。
みな、明日は釣りをする気がないようである。
PM10:00を大きく回り、MUDさんの時限睡眠装置が作動し始めた。
そろそろ寝る時間である。
目が覚めると朝だった。
体の疲れは思ったほど貯まっていなかったが、弱い雨が降っていて釣りする気ゼロである。


みなお腹が空いていないので、それまでは部屋でウダウダしていた。
塩さんは朝からブランデーをあおっている。
FたんとMUDさんは釣り具の手入れや洗濯に出た。
私は二度寝である。
8:00ころになって、遅めの朝食だ。
食欲が無いと言いつつ、またもや全員ライスおかわり。
確かに、以前来たときは御飯を4膳くらい食べて、釜の飯をからっぽにしてしまったような。
食事が終わって、私はまた二度寝いや三度寝か。
寝ていたので、他の3人が何をしていたかは知らない。
話し声の人数が増えて目を覚ますと、もう布団をたたんでいる人もいる。
全員の布団を押入に入れて、ゴキポの時間だ。
MUDさんとFたんが宿の人から、今朝はムロアジ爆釣だったと聞いて残念がっていた。
釣りは思うようにならないものである。
昼をすぎて、また例の弁当と酒類を買いに行き、チェックアウトの準備だ。
今日は海が穏やかなので、出航は錆ヶ浜港だ。
歩いても5分かからない距離なのだが、ホテルの人に車で送ってもらった。
船に乗り、PM2:20竹芝に向けて出航だ。
着くのはPM8:40なのでヒマである。
乗ってすぐに遅めの昼食を摂り、そのあとは・・・ゴキポの時間だ。
和室だったので寝ころんでゴキポができる。
しばらく遊んでいたが、MUDさんが眠くなったので少し仮眠する事にした。
写真を撮りに行ったFたんが、なかなか戻って来ない。
一服しに甲板に出るとはちあわせしたが、どうも船酔いしてしまったらしい。
海はうねりが残っていて、船が大きく揺れている。
私は船に酔う前に酒で酔っておいたので大丈夫だった。
雨が降っていて、外はかなり肌寒い。
船室に戻ってまた仮眠した。
起きるともう竹芝に着く時間だった。
いつもの釣りよりずっと軽いクーラーボックスを引いてターミナルを出る。
行きと同じように、塩さんとタクシーで家路についた。
今回の離島釣行は、初めての不漁だった。
磯釣り名人の人でさえ、全然ダメだったと言っていた。
こんな事もあるから、悔しさをバネにしてハマって行くのだろう。
釣り人は本来、みな負けず嫌いなのかも知れない。
翌日、持ち帰った魚(ブダイ、アカササノハベラ、ヤマブキベラ、もらい物のアカエソ)をKannaで調理してもらい、不漁祭を開いた。
釣行メンバー4人で行うはずだったが、MUDさんは出張の仕事が入ってしまい、残念ながら不参加となった。
ベラ2種はソテーに、ブダイは唐揚げの中華風あんかけ、エソは塩焼き風のホイル焼きにしていただいた。




今回の料理で驚くほど美味かったのは、ヤマブキベラである。
ササノハベラも美味いベラなのだが、その数段上を行く美味さだった。
身は柔らかいのだが味があって脂も乗り、身離れも良くて最高だ。
ブダイは淡泊な魚なので、唐揚げにして中華風あんをかけると良く合う。
ヒレまでせんべいのようにバリバリと食べられた。
エソは身の味自体は良いが小骨が多くて食べにくいと聞いていたが、実際に食べてみると違っていた。
身は淡泊で、味そのものはあまり感じられない。
普通に美味い味なのだが、上品すぎて面食らってしまった。
小骨も全く気にならなかった。中骨以外はとらずに普通に食べられた。
やはり、自分たちで釣ってきた魚を食べるのは、美味しいし楽しい。
不味そうに見える魚が驚くほど美味かったりすると、何かすごく得した気になる。
毒があって食べられない魚は限られているので、これからも色んな魚を釣って食べてみたい。
投稿時間 : 17:26 個別ページ表示 | コメント (0) | トラックバック (0) |釣り
メイン2007年 10月27日~28日 戸田港
先日ソロで戸田にウツボを釣りに行ったばかりの私だったが、再び外道バスターズとして仲間と出陣することになった。
メンバーは外道バスターズの3人衆、Mr.Mud氏(MUDさん)、SaltyDog氏(塩さん)と私である。
この時季の夜釣りは、ソロだと寒くてすぐに萎えてしまう。
しかし、仲間と一緒ならワイワイと楽しく釣れるはずだ。1匹釣れただけでも1人では食べきれないウツボなのだが、数人がかりなら超大漁となるに違いない。
今回は、試験的にバイクではなくMUDさんが車を出してくれることになった。
荷物もたくさん積めるし、高速代などが安く済むのでありがたい。それに、バイクと違って車内は冷暖房完備である。寒さや雨だってへっちゃらだ。
ところが、誰の思念か台風が発生して釣行日に付近を通過することになってしまった。
天気予報でも雨マークがいっぱいで、夜にならないとあがりそうになかった。
緊急事態のため、前日の夜に中野の四文屋に集まって、明日の釣行をどうするか相談した。
普段から悪天候のバイクツーリングに慣れている塩さんは行く気満々。
私も車なら快適なので、何のためらいも無くGOである。
そして、相談の飲み会のはずが決起大会となったのだった。


当日の朝、台風が心配で4時ころ目が覚めてしまった。塩さんも同じだったらしい。
MUDさんは早朝に掲示板に書き込みしている。
3人とも台風なんて何のその。気合い充実、釣る気満々である。
ターゲットのウツボは夜釣りが本番なので、急ぐ必要は無い。
MUDさんが車で塩さんと私を順に拾って高速に向かう。
3人とも荷物がいっぱいで満載状態。バイクと違って積む量を気にしないで済むので、ガシガシと詰め込んで出発だ。
11時ころ東京インターに乗って沼津を目指す。
雨の高速は水しぶきが立って前が見えにくい。バイクなら地獄となるが、そこは車である。
ベテランのMUDさんの運転で先を急ぐ。
2時間ほどで沼津に到着し、少し遅めの昼食を摂った。
塩さんのナビで地元では有名な餃子専門店に入った。
丸い形の変わった餃子で、ボリュームもあり味も良い。
重い荷物の出し入れで腹が減っていたので、あっと言う間にたいらげて戸田に向かう。
途中で釣具屋に寄って、必要な物を補充する。
あとは座席に座っているだけで釣場まで着いてしまうのだ。楽チン楽チン。
MUDさん、車と運転ありがとうございました。


海沿いのワイディングや峠道をハイペースで走り、目的地の戸田港を目指す。
途中の港には釣り人のツの字も見かけない。さすがに台風では地元の人は釣りに出ないのであろう。
これならば釣り座が空いているか心配する必要が無いので、我々外道衆には好都合だ。
3時前に戸田港に到着した。風雨が強く、満潮なのか水面が近い。
何か人がいっぱいいる。最初は漁師さんかと思ったが、近づいてみると釣り人が7人くらい釣っていた。
こんな台風通過の悪天候でよく釣りなどする気になるものだ。我々も含めてだが・・・。
港の一番深い場所に釣り座を構え、車を横づけして雨具を着て釣りの準備をする。
塩さんとMUDさんはウツボ狙いのブッコミ釣り。私は日が暮れる前なので、エサ用の雑魚を釣るためにウキ釣りを始めた。


まだ明るいのでウキ下を深めにセットして、オキアミ餌で釣り始めた。
1投目でいきなりウキが消し込み、メバルが釣れ上がった。
何度かエサを盗られたあと、またメバルをゲット。
メバルはどう食べても美味しい魚なので、小さめだが確保した。
ウキ釣りは、投げてすぐにアタリがある状態で入れ食いの予感。
続いて小さめのカワハギもゲット。痩せぎみでキモが小さそうだったので、これはリリース。
ブッコミの2人は時間がまだ早いのか、アタリが無いようだ。
私のウキ釣りを見ていたMUDさんも我慢できなくなってウキ釣りを開始。
間もなくメバルをゲット。


少しして、タカベが釣れ上がった。この魚は塩焼きで最高級に美味い魚なので確保だ。
それを見ていた塩さんもウキ釣りを開始。
タカベを2匹釣り上げた。
私もここでブッコミ釣りを開始。MUDさん特製のイカの塩辛を付けて足下に仕掛けを落とす。
なかなかウツボのエサ用のネンブツダイ系の魚が釣れない。
海が荒れて岸から群れが離れてしまったのかと心配したが、日没と同時に釣れだした。
クロホシイシモチが多かったが、ネンブツダイも少し混ざった。
コイツらはウツボのエサになる他、みそ汁や唐揚げにしても美味い魚だ。
群れが来ているうちにバンバン釣って数を稼ぐ。


クサフグが釣れてガッカリしていると、塩さんが何やら大物をかけた。
磯竿8号のタマン竿が異常なほどに曲がり、かなり重そうである。
根がかりかとも思ったが、確かに竿先はブルブルと動き、ゆっくりと浮いてくる。
ゴリゴリ巻いても上げ切れず、私とMUDさんが道糸を手で引き上げてみると・・・。


誰かが風で飛ばされて海に落としたのだろうか。キャンプ用の金属製折り畳み椅子みたいな物に小さめのウツボが絡まっている。
私は以前、ここで長靴を釣ったが、まさか椅子まで釣れるとは。
椅子はMUDさんが港の端に捨てに行き、ウツボは小さかったのでリリースした。


潮が変わったのか、突然うねりが入って堤防に波がかぶるようになってきた。
うねってかぶるだけなので我慢して釣りを続ける。
先客達は危険だと思ったのか、みんな帰って行った。
帰って行ったのは釣り人だけではなかった。今まで入れ食い状態だったネンブツ系の雑魚達が全く釣れなくなった。
天気予報では夕方から雨は上がるはずだったが、予報が変わってなかなか止まない。
レインウエアを着ていても、むれて内側から濡れてくる。
釣りには忍耐も必要だ。
狙うはメーターオーバーの大ウツボ。3人のうち1人でも釣ってくれないと東京に帰るわけにはいかない。
ここは、最近絶好調の塩さんに期待だ。
ウツボ仕掛けは何度もアタリがあるのだが、食いが渋くて針がかりしない。
そんな中、塩さんが誘いを駆使して食わせた。
かなり重そうである。
釣れ上がったのはメーターオーバーの立派なウツボ。
ノルマを果たして満足したのか、塩さんはマッタリモードに入った。


続いてMUDさんも何かかけた。
あまり重そうでは無く、上がってきたのは食べ頃サイズの60cm級クロアナゴだ。
フリッターなどの揚げ物にすると美味しい魚だが、大ウツボがあるので魅力半減だ。
私はまだ長物はボウズだ。アタリはあっても食い込まない。
食いが渋いので、ネンブツダイ1匹掛けのエサはやめて、3枚におろして食い込みやすくした。
さばいていると、車の下から何かが飛び出してエサを奪おうとした。
茶色の小さめの可愛い野良猫だった。
左右の目の色が青と黄色で異なるネコだ。エサをあげたいが、今はまだダメだ。
少しして、前回来たときにエサをあげた野良ネコたん1号もやってきた。
私のことは覚えていないようだ。けしからん。


エサの付け方の工夫が功を奏したのか、私にもやっと何かがかかった。
70cmほどの立派なクロアナゴだった。
すぐにMUDさんもクロアナゴをゲット。大漁である。


22時近くなり、やっと雨がやんだ。ちょっと遅いが、ここで夕飯である。
MUDさんと塩さんが手際よく炭をおこし、御飯を炊いてレトルトカレーを暖める。
私はクロホシイシモチをさばいて、みそ汁の具を作る。
カレーライスにクロホシイシモチのみそ汁の夕飯だ。
MUDさんがネンブツダイ系のみそ汁は美味いと言っていたが、本当に良い出汁が出て美味かった。


食事が終わってマッタリしていると、MUDさんが何か大物をかけた。
ゴリゴリと力んで巻き上げると、でっぷりと太いメーターオーバーのウツボが上がってきた。
続いて塩さんも、ビール瓶級極太サイズの大クロアナゴを釣り上げた。
私はクロアナゴ1匹しか釣れていないが、もう獲物として十分すぎる量は確保している。
メーターオーバーのウツボ2匹にクロアナゴ5匹。宴会で10人集まったとしても食べきれる量ではない。
塩さんは役目を果たして気が抜けたのか、寒さに負けて風邪をひいてしまったようだ。
0時を過ぎたところで、撤収することにした。


途中の港で車の中で仮眠する。少し眠ったところで、温泉を目指して沼津に向かった。
どこの温泉も営業時間ではなく、しかたなく箱根に行くことにした。
何度も迷いながら太閤湯を発見し、営業開始の7時まで車中で仮眠する。


ところが、塩さんが携帯で調べた事前情報が間違っていたらしく、実際の営業開始は9時だった。
2時間も待つのもバカらしいので、とりあえず魚をさばけるような水道のある公園を探すことに。
小田原のいこいの森に行ってみたが、バーベキュー施設の使用料が9500円。
こんな大金を払ってまで魚をさばいても仕方ないので、別な場所を探す。
国道1号を進んで海に出ようとするも、直前まで行けるのに行き止まりばかり。
そのうち渋滞が始まってしまった。
そこでMUDさんが突然左折して、宮ヶ瀬湖に向かうことに。
10時ころ宮ヶ瀬湖に到着。


人がかなり多く、駐車場もいっぱいである。
鳥居原ふれあいの館に入り、食堂でかき揚げ丼大盛りを注文。
これがなかなか配膳されない。あとから注文した人が4人くらい先に食べ始めている。
空腹と遅い配膳にイライラしながら待っていると、やっとかき揚げ丼がでてきた。
一瞬でたいらげて店を出た。


食事のあとは、一刻も早く魚をさばかなくてはならない。
傷む前にさばいておかないと、せっかくの獲物が台無しだ。
MUDさんの案内で、渓流釣場に向かった。
そこに良い場所があったらしいが、行ってみると駐車場には管理人がいてお金を徴収されそうになった。
MUDさんが「すみません、間違えました。」と言って即撤退。
道沿いに沢が流れ出る良い場所を発見し、そこでさばく事にした。


3人がかりで何とかさばき終わって、身だけになったウツボとクロアナゴをクーラーボックスにしまう。
まだ疲れと眠気が残っていて、このまま帰ると運転も危ないので、温泉で休んで行くことに。
青根のいやしの湯に行き、3時ころまで風呂+仮眠をとった。
あとは、伊豆に釣りに行ったのに何故か中央高速を使って東京に帰還だ。
MUDさんに順番に送ってもらい、家に着いた。
今回の釣りは、MUDさんが車を出してくれたので、台風にもかかわらず快適だった。
テントなどのキャンプ用具も持って行ったのだが、大漁だったので朝まで釣りはしなかった。
このパターンなら、厳冬期でも釣りに行けそうである。
我々外道衆には、オフシーズンという言葉は無いのかも知れない。
投稿時間 : 19:18 個別ページ表示 | コメント (4) |釣り
メイン2007年10月6日~7日 静岡県戸田港
大きな魚を釣りたい・・・。釣り人なら誰でも思う事である。
小さな魚を釣るのも繊細で楽しい。
しかし、大物との格闘は釣り人と魚が対等の立場で戦うので惨敗することもあり、釣り人を熱くする。
式根島で巨大トビエイに惨敗し、大島ではハマフエフキがかすりもせず。
大物は、いつ何時かかるか判らない。
私の技術では、今持っている竿では微妙なやり取りは難しい。
そこで、衝動的にゴツイ竿が欲しくなってしまった。
遠投はできないが、船竿なら安くて強い物がいっぱいある。
釣り具屋へ行って船竿を探していると、300号2.4mの竿が目に飛び込んできた。
以前、手下F氏と三宅島に行ったとき、彼の持ってきた50号の船竿でも80cmオーバーのネコザメが余裕で寄せてこられた。
300号なら、もうどんな魚がかかってもへっちゃらだろう。
気が付くと私はその異常とも言える竿を買っていた。
新しい竿を買えば使いたくなるのが人情である。
家で竿を伸ばしてどんな具合か確かめる。
さすがに硬い。軽く振ったくらいでは全く曲がらない。
竿先を天井に付け、下から押し上げてみてもあまり曲がらない。
これならかなりの大物がかかっても余裕に違いない。
しかし、硬すぎて竿先に付けた鈴が鳴らないかも知れない。
これは実際の釣りで確かめてみるしかない。
手っ取り早く大物との格闘を楽しめるのはウツボである。
さばくのは一苦労だが、食べても美味しいのが嬉しい魚だ。
伊豆の夜釣りなら確実にゲットできるだろう。
そこで、ウツボの魚影が濃い戸田港に行くことにした。
悪天候で1週間ズレたため潮が若潮とあまり良くないが、ヤツラの事なので問題ないだろう。

ウツボは夜釣りなので、昼の11時頃ゆっくりと出発。
先日買ったモンベルのバイクウエア、ハイデュラジャケット&パンツを着て初めて遠出するので楽しみである。
今回は長い竿を持って行くので、竿ケースを使った。これをバイクに固定するのに、試行錯誤しながらかなり手間取った。
結局バイクの側面に沿ってゴムコードで固定したが、これだとウインカーが隠れて見えない。
他に積みようも無いので、仕方なくこのまま出発した。
NEWウエアの保温性が良いのか、荷造りだけで汗をかいた。
3連休なので、町中は渋滞していた。
高速に乗ってからも20kmほど渋滞が続いた。
この中でウツボ釣りに行くのは、私1人だけかも知れないなどと思いながら先を急ぐ。
やがて道は流れ始めたが、前回の釣りでTW225はエンジンを回すと極端に燃費が落ちることが判明したため、80~90km/hで巡行する。
天気予報は晴れだったが、雲が多くて日が差してこない。
街中では暑かったのだが、標高が上がるにつれて寒くなってきた。
1時になりお腹も空いたので、SAで小休止してモチを食べた。
沼津インターを降りて戸田を目指す。
途中、釣具屋に寄って300号の錘と大型より戻しを購入。
レジのオバサンが、こんなの何釣りに使うのかと聞いてきたので、堂々と「ウツボです!」と答えた。
苦笑いしながら「食べると美味しいんですよねー。」と言われたので「はい!そうなんです。」と答えた。
戸田までの道は、何度か来たことがあるのでほとんど覚えていた。
海沿いの道は混むので、戸田峠を通ってショートカットする。
釣場までは150kmほどである。ガソリンは現地で給油すれば余裕である。

3時頃釣場に着いたが、人がいっぱいである。停留している船も多く、竿を出す場所が無い。
しばらく写真を撮ったり、人の釣りを見て時間をつぶす。
やがて晴れてきて、暖かくなってきた。ジャケットを脱いでのんびりする。
勝負は夜釣りなので、急ぐ必要は無い。日が暮れればみんな帰って行くはずである。
家族連れがサビキ釣りで小メジナや小ダイをバンバン釣っている。
他の人は遠投カゴ釣りでマダイ狙いのようだ。しかし、誰も釣れていない。

ヒマなので堤防のヘチから水中を覗いてみると、雑魚がすごかった。
ネンブツダイ系、小メジナ、小ダイ、カワハギ、オヤビッチャ、カゴカキダイとエサ盗り集団が所狭しと泳ぎ回っている。
ウツボの身エサには苦労しなそうだ。
やがて1人の釣り人が撤収し始めた。すかさず、バイクごとそこに移動する。
浅いポイントでウツボ向きではないが、他に空いている釣り座がないのでここで釣ることにする。
まずは、ウキ釣りで雑魚を釣ってウツボのエサの確保だ。

今回持ってきたエサは、以前の釣りで余ったオキアミと、同じく余ったアオイソメを塩漬けにしたものだ。
ウツボのエサになりそうな雑魚がGETできなかった場合は、近くのスーパーで魚かイカを買ってくれば良い。
雑魚用の小さな針を付けてウキ釣りを開始する。
しかし、エサだけ盗られて何も釣れない。
水中の様子を確認すると、小さなカワハギがエサを周りからかじっている。
そこで、近くに少しだけエサを撒き、仕掛けは遠目に投げた。
やっと釣れ上がったのは15cmほどのマダイだ。
12cmほどのメジナも釣れた。
ウツボ釣りのエサにマダイとは贅沢だが、ネンブツダイ等が釣れるまでは仕方がない。
バケツに入れて活かしておく。

しばらく小メジナと小ダイの攻撃が続いたが、やっとネンブツダイ系のクロホシイシモチが釣れた。
マダイよりネンブツダイを喜ぶとは、変な釣りである。
日も暮れてきたので、大物仕掛けを用意してクロホシイチモチを付けて投入する。
300号の船竿に8000番のパワーギア仕様のリール、道糸はPE10号でハリスと針は石鯛用のワイヤー仕掛けである。
竿先に鈴を付け、投げ込んだあとは鈴が鳴るのを待つだけだ。
待つだけではヒマなので、ウキ釣りは継続である。
夜になってマダイやメジナは釣れなくなり、クロホシイシモチの猛攻が始まった。
仕掛けを投入して1分もかからずに釣れてくる。
あっと言う間に30匹くらい釣ってしまった。
これだけあればウツボのエサは十分である。
どこからともなく野良ネコがやってきて、ウツボ餌用のバケツを覗き込んでいる。
今晩の大事なエサなので、盗まれないように追い払う。
他の釣り人が帰ったら深場のポイントに移動するつもりだったが、何か変である。
誰も移動しようとしないのだ。道具を置いたままどこかに行っている人もいる。
隣の人に聞いてみると、今は夜釣りで大型のタチウオが釣れているとの事だった。
活きアジをエサに遠投している。
今日は釣れていないようで、何人か集まって宴会を開いている。
マズイ。このままでは深場のポイントに移動できない。

大物仕掛けを投入してすぐにアタリがあった。
アワセてみると、エサが頭だけ残して食われていた。ウツボかクロアナゴに違いない。
竿が硬すぎて鈴が鳴らなかったらどうしようと思っていたが、余裕で鳴って安心した。
波や風では鳴らないので、かえってアタリが取りやすそうだ。
日が落ちて寒くなってきたので、再びジャケットを着た。
風は無く穏やかだが、気温が急に下がってきたようだ。
クロホシイシモチを釣っていると、また鈴が鳴った。
少し間をおいて強くアワセたが、根に潜られてしまった。
仕掛けが丈夫なので、なかなか外れないし切れない。竿を真っ直ぐにして体で引っ張り、やっと道糸が切れた。
仕掛けを作り直し、再投入だ。
6時になろうとするころ、鈴が鳴って竿尻が跳ねた。
アワセてみると重い手応え。
上がってきたのは70cmのウツボだった。
竿が丈夫なので、竿の弾力など使わずに普通に抜き上げだ。
メーターオーバーを狙っていたのだが、ここは水深が浅い。
この大きさならOKだろう。とりあえず1匹確保だ。
頻繁に鈴が鳴るが、なかなか針掛かりしない。
竿が硬いので食い込みが悪いのだろうか。
魚が食べやすいようにエサを三枚におろして身だけにしてみた。
すると、激しく鈴が鳴って少し重めの魚が釣れ上がってきた。
75cmのクロアナゴだった。丸々と太い魚体で、食べ頃サイズだ。
私が釣るのを見て、遠くから釣り人がやってきた。
クロアナゴを見て「これはウナギだよ。でっかいウナギだなー。この辺はウナギが良く釣れるんだよ。」と言っていたが、どう見てもクロアナゴである。
こんな上目遣いの長物はクロアナゴしかいない。

アタリは結構あるのだが、なかなか針掛かりしない。
重い。かかった~と思うと根掛かりが続く。
仕掛けをロストして、だんだん残り少なくなってきた。
19時近くなりお腹も空いてきた。
今回の夕飯は、スティックパンだけの質素なものだ。
釣りしながらでも好きな数だけ食えるので便利だ。
また先ほどのネコがやってきて、私の食事を恨めしそうに見ている。
9本入りのパンなので、少しくらい分けてあげよう。
ちぎって投げると、くわえて離れた場所まで移動して食べている。
さすがは野良である。警戒心が強い。
1本分くらいあげたのだが、まだ少し離れたところに座ってこちらをうかがっている。
そこで、バケツに浮いて死んでいるクロホシイシモチを投げてみた。
すると、ウニャウニャ言いながら食べている。美味かったようだ。
それならばと、ウキ釣りを再開する。
今日は特別サービスだ。釣れたてピチピチの魚をプレゼント。
5匹くらいあげただろうか。満足したのか、いつの間にかネコはいなくなっていた。

潮止まりを迎え、アタリが無くなってきた。
たまに仕掛けをチェックするが、エサが無くなっていたり、ヒトデがついていたりする。
魚より動きの鈍いヒトデが先に食ってくるようではダメだ。
エアーマットをしいて横になる。
竿が硬いと竿尻が跳ねやすく、竿を海に持っていかれそうだったので、ロープにつないでバイクに固定した。
こうしておけば、安心して眠れる。
ウトウトしていると、鈴が鳴った。
50cmほどのウツボが釣れたが、この大きさはリリースだ。
丘に上がってからも激しく暴れ、針を外そうと手を近づけると飛びついて噛みつこうとする。
足で蹴って海に落とそうとしたが、靴に噛みついて離れない。
逃がそうというのに生意気なヤツだ。
少し風が出て、急に冷え込んできた。
中にフリースを着込んで、また横になる。
それでも寒くて眠れない。
また鈴が鳴って、50cmのクロアナゴが釣れた。
このサイズだと、竿は全く曲がらない。
手元に魚が暴れる感触が伝わってくるだけである。
クロアナゴとしては子供サイズだが、アナゴだと思えば食べ頃サイズなので確保した。

その後も何度か鈴が鳴ったが針掛かりせず。
目標のメーターオーバーまではほど遠い。
午前2時をすぎて、やっと深場のポイントが空いた。
しかし、アタリはあるがヒットせず。
クーラーボックスも重くなり、入れられてもあと1匹程度だろう。
針も残り1本となり、そろそろ撤収の準備だ。
ふと、ガソリンを入れ忘れていた事に気づく。
もう近くのスタンドは閉まっているし、開店まで寝て待っていたら風邪をひいてしまう。
高速のインターがある沼津までは50km。
もう150km走っているので、残り50kmほどしか走れない。かなりギリギリである。
そこで、緊急用にボトルに詰めて持ってきていた1.5Lのガソリンを給油する。
これで何とか街までは持つはずだ。
午前3時半、釣場をあとにして沼津へ向かう。
ところが、近道の戸田峠を通っているときに道に迷ってしまった。
地図を見ようとしたが、以前のツーリングで濡れてしまい、ページが張り付いて開かない。
破らないようにそっとはがしたが、ちょうど重要な部分が破れて読みとれなくなり、現在位置が判らなくなってしまった。
仕方なく標識を頼りに走るが、なかなか沼津方面が出てこない。
どうも修善寺方面に来てしまったようである。
予備ガソリンを入れたとはいえ、かなりマズイ状況だ。
エンジンを回すとガソリンを浪費するので、60km/hで流す。
しかし、山道は急坂が多く、どうしても回転数を上げないと登らない。
真っ暗な寒い山道を彷徨い、いざとなったら野宿だと思い始めたころ、狩野川放水路らしき川に突き当たった。
川の流れを確認し、下流に向かう。海まで出れば知っている道に合流するはずだ。
やっとの事で国道414号に出て、沼津までの道程が鮮明になった。
高速のインター近くに行けば、開いているガソリンスタンドもあるだろう。
街に出ると、いたるところのGSが開いていた。給油を済ませ、高速に乗る。
時刻は朝5時。かなり寒くて手がかじかんでくる。
早くも1つ目のSAで暖をとることにした。
寒さ対策で、レインウエアを重ね着する。
吐く息が白い。もうそんな季節になったのか。
薄明るくなった山際が、みるみるうちに明るんでくる。
やっとあの暖かい太陽に会える。
気を取り直して出発だ。スピードを出すと寒いしガソリンがもったいないので、80~90km/hで淡々と走る。
午前7時、無事に帰宅。
寒さと眠さと疲労で何もする気が起きず、とりあえずクーラーボックスに氷を追加して眠ることに。
ウツボやクロアナゴをさばくのは一仕事である。疲れ切った体では無理だ。
昼過ぎに起きて、魚をさばいた。
まだ保冷剤は凍っていて、魚は死後硬直状態。
ウツボの皮がハンドバックが作れるくらいに丈夫で、ナイフを研ぎながらさばいた。
少し小さめのウツボだったのであまり多くの身はとれなかったが、脂が乗って美味そうである。
クロアナゴは肉質も良く臭みも無かったので、これまた美味そうだ。
また宴会を開くのが楽しみである。
投稿時間 : 20:43 個別ページ表示 |釣り
メイン2007年9月22日
前回、外道バスターズでアナゴ釣りに行った釣場にソロで行ってきた。
清水の貯木場跡地である。
目的は夜釣りなので、遅い時間に出発しても大丈夫だ。
6:30に目が覚めたのだが、釣り具などをいじっているうちに時間が経ち、家を出たのは11:00頃だった。
保冷剤満タンのクーラーボックスをリアキャリアに積み、釣り具等はボストンバッグに入れてタンデムシートに固定した。
これでもシートに座るスペースは十分に確保できる。
ガソリンを満タンにして東名高速の東京インターに向かう。連休の昼間なのに都内は渋滞で、かなり時間をロスしてしまった。
高速に乗ってからもずっと渋滞で、イケナイ運転で先を急ぐ。
暑い上に渋滞で喉がカラカラになったので、SAに退避して一服休憩。
もう14:00を過ぎてしまったので、10分ほど休んですぐに出発。
160kmほど走ったところでガス欠になり、予備タンに切り替わる。
もう出口の清水インターまでは目と鼻の先だったし、今回は念のために予備ガソリンを1.5Lほどボトルに詰めて持ってきているので安心だ。

清水インターを降りて、現地に向かう前にエサの確保だ。
河岸の市でアナゴ釣り用の生イワシを探したが売っておらず、1パック(15匹くらい)400円の小アジを買った。
今度は釣り具屋だが正確な場所を把握しておらず、道に迷ってしまった。
釣場までの道はコマ地図のように○○交差点右折→R150→○○信金左折とかメモッてきたのだが、釣り具屋を探しているうちに完全に迷子状態。
私は道に迷うと闇雲に真っ直ぐ進むクセがあり、気づくと静岡インター手前5kmまで来ていた。
さすがに間違いに気づき、引き返す。
ツーリングマップルも持ってきていたが、地図が小さすぎて現在地を把握するのも困難だった。
何度も同じ道を往復し、アヤシイ交差点は曲がってみた。
前回来たときに通った道の記憶がなかなか蘇らない。
というより、知らない道を走っている。
こうなると、海の方向さえ判らなくなってくる。
さんざん迷ったあげく、偶然に釣り具屋を見つけてエサのアオイソメとオキアミを買った。
前回来たときの店とは違ったが、とりあえずエサの確保はできた。
人間の方のエサはコンビニでおにぎりを4個購入。おにぎりは好きな数だけ食べれば済むので便利。
もう予備タンのまま190kmも走ってしまったのでガソリンを補給し、先を急ぐ。
また適当に直進していると、やっと見覚えのある場所に出た。
そこから釣場までは、ほんの5分ほどだった。
やっと釣場に着いたのは16:00だ。
すでに5人ほどの人が来ていて、サビキでアジを狙っているようである。
荷物を下ろし、釣り人に挨拶しながら釣果を聞いてみると、今来たばかりで全く釣れていないとの事だった。
前回来たときにも釣っていたオジサンも何人か混ざっていた。
脇腹を突いてきたオジサンもいる。ボラ釣りが専門らしい。
夜釣りにはまだ時間が早いので、浮き釣り仕掛けを準備した。
アオイソメを半分に切って針に付けて投入する。
すぐにアタリはあった。ウキがモゾモゾ動く微妙なアタリだ。

いつになってもウキが消し込まないのでアワセてみると、何やらプルプルと暴れている。
釣れ上がってきたのはコトヒキ。しかし、ものすごく小さい幼魚だった。
コトヒキは食べてウマイ魚だが、これはあまりにも小さすぎるのでリリース。
小さい割りに元気いっぱいで、エラやヒレを立てて威嚇してくる。
暴れる力も強く、トゲが刺さって痛い。
気を取り直して、もう一投。
すぐにウキが動いて、またもやコトヒキ幼魚。
エサをオキアミに替えてみる。
しかし、またしてもコトヒキ幼魚。
コトヒキ・・コトヒ・コト・コ・・・1時間くらい猛攻を食らった。
もしかして、今日はこれしか釣れないのではと思い始めたころ、サビキ釣りのオジサンが何か釣った。
20cmを楽に超える食べ頃サイズのマアジである。
ボラ釣り師のオジサンも何か釣った。竿が良い感じで曲がっている。
上がってきたのはボラではなく、30cmくらいもある良型のメジナだった。
こちらも負けてはいられない。
5時のサイレンが鳴り、もうすぐ夕まずめである。
一発逆転を狙って、オキアミ餌で粘る。
ウキがモゾモゾ動いてアワセると、やっと魚らしい引き。
釣れたのは、手のひらサイズのヘダイだった。

ヘダイは食べて美味しい魚で、クロダイのような磯臭さはほとんど無いらしい。
この大きさなら塩焼きでも丁度良いので、食べるのが楽しみだ。
これが釣れるなら数匹は確保したい。
ウキの動きに集中し、勝負をかける。
群れが来ているのか、続けざまにヘダイをゲット。
ときどき地元の人が釣りを見にやってくる。
その中の一人がバイクを見て話しかけてきた。
オジサン「この前も来てた人だよね~?」
私「はい。友人と3人で来ました。」
オジサン「どこから来たの?」
私「東京です。」
オジサン「へ~、バイクでここまで釣りだけのために?高速使って?」
私「はい。釣り好きなもので。」
オジサン「このバイクじゃ高速キツイでしょ~。こんなに荷物積んで。」
私「はい。100km/hちょっとしかスピード出ないので。」
オジサン「バイクで走るのも好きなんでしょ。好きな釣りとバイクを両方かけ合わせて。わかるよ、そういうの。ボクもセローに乗ってるんで。」
私「ええ?セローなら私も乗ってましたよ。」
オジサン「ボクは明日、山に走りに行ってくるよ。」
こんな釣場に来て、共感できる人に会えるとは。
私の竿に何かかかり、会話はそこで途切れてしまった。
釣れたのはクロダイの幼魚。リリースサイズだ。
逃がそうとすると、遠くからボラ釣り師のオジサンが叫んだ。
「逃がすくらいならワシにくれ!」
一杯やりながら釣っているので、肴にしたいらしい。
しかたなくバケツに入れて活かしておいたが、弱って浮いてしまった。
オジサンはクロダイの事など忘れて帰ってしまったので、このまま逃がしても死ぬだけだからクーラーボックスに入れた。
別のオジサンが寄ってきて、身の上話を聞かされた。
東京から来たことを告げると、まだ一度も行ったことが無いと言う。
人がいっぱいいるんだろ。道が混んでるんだろ。テレビでしか見たことないけど。
自分も地方出身者だと告げると、安心したように職場の愚痴などを話し始めた。
そのあと、親方が来て走って行ったところを見ると、仕事をサボッて釣りを見に来ていたらしい。
その後もヘダイはポツリポツリと釣れた。
日も暮れてきたのでアナゴ用の仕掛けを用意し、買ってきた小アジを三枚におろして半身をさらに縦に2つに切ってエサにした。
前回来たときに友人が爆釣したポイントに向かって投げる。
オジサン達はアジ釣りが不調らしく、1匹釣れたきり何もかからないようだ。
やがて1人を残して帰っていった。
帰っても気になるのか、ときどき様子を見に戻ってくる。
アナゴ仕掛けの竿先には鈴が付けてある。
その鈴がチリリンと鳴った。
上げてみると、エサだけきれいに盗られていた。
今回は前回の失敗で懲りて、ちゃんとアナゴ用の仕掛けを持ってきた。
時期的に遅いかとも思ったが、まだ食ってくるようだ。
エサを付け替え、アナゴ仕掛けを投入する。
待つだけの釣りはヒマなので、脇でウキ釣りも同時にやっていた。
日が暮れてもヘダイは釣れ、数も貯まってきた。
オジサンもやっと何かが釣れたので見に行くと、サビキ仕掛けに大きなゴンズイが2匹かかっていた。
このオジサン、ただ者では無い。
「ゴンズイは刺されると痛いんだよ。」
と言いながら、慣れた手つきで素手で掴んで針をはずしている。強者である。
デコピンでゴンズイを怒らせて毒トゲを立たせ、親指と人差し指でトゲの根元を挟むように掴んでいる。
もう、この人は尊敬を込めてゴンズイオジサンと命名しよう。
すごいものを見たが、気を取り直して釣り再開だ。
ヘダイのアタリは微妙なものが多く、ウキが消し込むことなどほとんど無い。
ところが、投入してすぐウキが大きく消し込んだ。
大きなクロダイやメジナを期待したが、ブルブルとイヤな暴れ方。
私にもゴンズイがきた。
針を飲まれてしまいペンチを使ってはずしていると、ゴンズイオジサンが飛んできて「気を付けろ!刺されると痛いぞ。」と言って素手で外してくれた。
針ハズシも使わずに外すとは、やはりただ者ではない。

さっき鳴ったアナゴ仕掛けの鈴はゴンズイかもと思い始めたころ、激しく鈴が鳴った。
アワセてみると、かなり重い。激しく暴れる。
これは何か良い魚かも知れない。
アナゴ特有の重いだけの引きとは違っていたのだが、抜き上げてみると60cmオーバーの大きなマアナゴだった。

ゴンズイオジサンが寄ってきて、驚いている。
「よく見してみろ。こりゃエエわ。今日一番の魚じゃ。」
どんな釣り方か聞かれブッコミでアジ餌だと教えると、さっそく明日の夜やってみると言っていた。
夏はよくウナギ釣りに行くらしく、長物好きのようだ。
しばらく釣り談義していると、また鈴が鳴った。
巻き上げてみると、アナゴらしき引き。
ところが、巻いている途中でウキ仕掛けの竿にもアタリが。
すかさずアワセを入れて、アナゴ竿を又に挟んだままウキの竿を巻き上げる。
ヘダイがかかっていたので抜き上げ、今度はアナゴ竿を巻き上げる。
思った通り中型のアナゴだった。
時合が来たかと集中して釣りに専念する。
ウキ釣りの方はウキが消し込むが、釣れるのはゴンズイばかり。
アナゴの方もエサだけ盗られて針がかりしない。
そんなとき、ゴンズイオジサンが沈黙を破った。
何やら竿がすごい曲がっていて、左右に振り回されている。
見に行くと、50cmオーバーのボラが暴れていた。
ボラ師のオジサンは帰ってしまい、もういない。
網持って来てるかと聞かれたが、今回は持ってこなかった。
ボラは引きが強い上になかなか疲れない。釣りとしては面白いが、夏場のボラは内蔵が臭い。
やっと大人しくなったところで、抜き上げにかかる。
糸はアジ狙いの細糸なので、少しでも暴れられたら一瞬で切れてしまう。
抜き上げに成功し横たわるボラを見ていると、あげるから持って行けと言われた。
正直、あまり嬉しくないのだが、断るのも失礼である。
それとなく、夏場のボラは臭いんですよね~と言うと、それじゃ血抜きしてやると言われ、首を半分切られたボラがクーラーボックスを占有する事に。
もう、冷やしてあったお茶などを出さないと入りきらない。
ボラは夏場でもウマイ事は知っている。内蔵が臭くても身に臭いは無いことも。
しかし、他人が釣った魚でクーラーボックスがいっぱいになるのは釣り人として納得できない。
ボラの群れが回ってくると、小魚は怯えて釣れなくなるからと、ゴンズイオジサンは投げ釣りに切り替えた。
シロギスなどがポツポツ釣れているようだ。
しかし、20:00になって、アタリが完全に止まってしまった。
鈴も鳴らないし、ウキも動かない。エサも盗られない。
こうなると釣りはヒマである。あとは忍耐あるのみ。
ゴンズイオジサンもアタリが止まったらしく、竿を上げてコンビニに買い出しに行った。
帰ってきて缶コーヒーと飴玉をご馳走になった。
眠くなったら釣場でゴロ寝しながら夜釣りするのが好きらしい。
21:00になってもアタリは無かった。
1:00が満潮なので、今は下げ潮で潮が止まっているようだ。
ゴンズイオジサンは釣り具を撤収し、私が釣るのを見ている。
何か釣れるのを見たら帰宅すると言っていたが、何も釣れない。
そのうち、家で寝てもここで寝ても一緒だと言って、ベンチで寝に入ってしまった。
21:30になり、私の竿に全くアタリが来ないのを見て、明日は私に教わった釣り方でアナゴを狙ってみると言い残して帰って行った。
そのあとすぐ鈴が鳴った。
ブルブルと暴れているが小さい。
ゴンズイかと思ったが、30cmほどの小さなマアナゴだった。
再び時合が来たかと集中したが全くアタリ無し。
クーラーボックスを覗いてみると、もらったボラから血が垂れてボックスの中がよごれ始めた。
このままでは、釣った魚まで臭くなってしまう。
ゴンズイオジサンも帰ったことだし、とりあえずボラをさばいて不要な部分は捨ててしまうことにした。
お腹にナイフを入れると、特有の臭い。
しかし、黄色いものが姿を現した。卵巣である。
ボラの卵巣を塩漬けにして干したものは、カラスミとして高価で売られている。
傷つけないようにそっと取り出して、残った体は面倒なので海にポイ。
今頃はアナゴのエサになっているかも知れない。
22:00を回り、疲れも出てきた。
さっきまでは1人になりたいと思っていたのに、なってみるとヒマでしかたない。
釣場で寝るのも良いが、あまり眠くない。
1:00の満潮まで待つのもかったるいので、クーラーボックスの保冷剤が効いているうちに帰ることにした。
さすがは静岡。短時間の割りに満足できる釣果の釣りだった。
色々なオジサンとの出会いもあって楽しかった。


帰りは迷わずに清水インターに到着。
深夜の高速をひた走る。
ところが、まだ130kmしか走ってないのにガス欠のような症状でエンジンが止まってしまった。
3車線ある一番右車線を120km/hで走っている最中だったので、あわててウインカーを出して一番左の車線まで移動。
念のためガソリンコックを予備に切り替えると、またエンジンが始動した。
軽い焼き付きかも知れないので、スピードを押さえて左車線をゆっくり走る。
寒くなってきたので、途中でSAに寄ってフリースを着込む。
ついでなのでガソリンを給油してみると、すでに予備タンのガソリンで走っていた。
ガス欠でエンジンが止まったことが判って安心したが、行続距離が思ったよりかなり短い事が判って不安になった。
道は深夜で空いているので快調に走る。
無事に帰宅したのは満潮時刻の1:00だった。
とんぼ返りの釣行で結構疲れたが、帰ってきてもこれだけはやっておかねばならない事がある。
釣った魚の下処理である。
ヘダイは楽勝だったが、アナゴは切れるナイフが無くて手間取った。
ヘダイを食べるのは初めてなので、宴会が楽しみである。
投稿時間 : 03:18 個別ページ表示 | コメント (2) |釣り
メイン2007年8月31日~9月2日 伊豆大島
以前から一度は行ってみたかった夏の離島での夜釣り。
いつものメンバーであるSaltyDog氏(塩さん)、Mr.mud氏(MUDさん)、怪人M(私)の3人で行くことになった。
とんでもない大物がかかったり、どんな魚が釣れるかわからないので、離島での釣りは夢いっぱいである。
今回の行き先は伊豆大島。三宅島や式根島と選択肢はいろいろあったが、夏の島は賑わっていてフェリーが予約できたのが大島だけだった。
それも、帰りの船は席がとれなくて、甲板でごろ寝の予定だった。
竹芝で出航待ち
離島での夏の夜釣りとくれば決まって釣れるのはウツボだが、今回の狙いは当然のことながら長い魚ではない。
メインターゲットはハマフエフキである。
大型で1mにもなり、引きも強くてイシダイ以上とも言われる強者だ。食べてもウマイ魚である。
ネットで検索すると、大島で釣っている人もかなり多い。70~80cmクラスがバンバン釣れ上がっているのだ。
3人とも気合い十分で、仕掛けや竿の選択に余念がない。
塩さんなど、ハマフエフキ専用竿まで買っていた。なんと、磯竿8号と表示された物である。
私も頑丈な竿が欲しかったが、釣具屋を色々回ってみても売っていなかった。
石鯛竿なら売っていたが、6~7万もするので手が出なかった。仕方なく折れても良いように予備として30号の投げ竿を購入した。
リールに巻く道糸は、3人ともPEラインの10号を選択した。ナイロンだと30号クラスの糸になるので、太すぎてリールに巻く長さが足りなくなるのだ。
私のリールは8000番のスピニングリールだったのだが、PE10号が120mしか巻けなかった。ネットで調べると、走られることが多いので150mは欲しいと書いてあったが巻けないものは仕方ない。
ハリスはMUDさんがフロロカーボン12号、塩さんが16号、私は欲張って18号にした。
針に結ぶときに苦労するが、切られるよりマシだと思って太くした。
魚が大きいと取り込むのに苦労する。今回は塩さんが超大型ギャフを持ってきた。
アルミ製の手作りの逸品を購入したらしい。
気合い入りまくりだ。
そんな準備期間の中で、私に困ったアクシデントが起こってしまった。
金曜の夜に出発なのに、火曜にアキレス腱を傷めてしまったのだ。
朝起きると突然、歩くことさえままならない痛みに襲われたのである。
離島釣行のときは何故か、いつも何かが起こる。ダークサイドに引き込もうとするパワーが我々を妨害するらしい。
何日か湿布で我慢して様子をみていたが、一向に良くならない。
私は病院が嫌いである。不健康な人が集まっている場所に行くと、かえって気分が落ち込む。
何度か入院したこともあるが、基本的に命に別状が無いときは自然治癒にまかせている。
しかし、今回はこんな状態で釣りに行ったらみんなに迷惑をかけてしまう。
出航当日まで待ってみても改善が見られなかったので、仕方なく朝一で病院に行ってきた。
医者に症状を告げると、2枚ほどレントゲンを撮られ診察室に呼ばれた。
アキレス腱のカカト付近に骨化したトゲができていて、それが当たって痛んでいるとの事だった。
マズイ・・・こんなもの、すぐに治るわけがない。
ここまで準備したのに釣りに行けないなんて絶対イヤだ。
医者に原因や対処法を聞いてみたが、薬で炎症を抑えておけば1週間から2ヶ月で自然に治るとのことだった。
ひどい場合はギブスで固定したり手術が必要だと言われたが、私は自然治癒で1週間を選びたい。
どっちにしろ、釣行期間中に治ることは有り得ない。
結局医者に勧められてアキレス腱に直接注射を打ってもらい、飲み薬と湿布薬をもらって病院をあとにした。
この注射が驚くほど良く効いて、2時間もすると今までの痛みがウソのようにスーっと無くなっていった。
痛みは引いてきたが治ったわけではない。
重い荷物を引いての駅の階段はツライので、足に負担をかけないように竹芝まで塩さんと一緒にタクシーを使うことにした。
このタクシーの運転手さんが偶然にも釣り好きで、最近も大島に行ってきたとの事だった。
釣りの話題で盛り上がっているうちに、あっと言う間に竹芝に着いてしまった。
しばらくしてMUDさんも到着し、出航の手続きをとってもらった。
しかし、なんという人の多さか。夏休みの週末とあってか、若者の集団が目立つ。
行きは2等船室の椅子席である。なんかイヤな予感がする。
11:00出航なので、普通はもう寝る時間だ。しかし、12時すぎて消灯時間になっても寝ようとしないでさわいでいる若者が何人もいる。
話ながら出入りしたり、荷物をゴソゴソやったりしゃべったり、音楽をならしたり・・・またもや気になって眠れない。
5:20に大島に着くというのに、彼らが寝たのは3:30であった。
毎度の事ながら、少しは常識をわきまえてもらいたいものだ。

全く眠れなかったので甲板に出てみると、岡田港に入港していた。
しばらくして着岸作業に入り、放送があって下船。
いよいよ大島釣行の始まりである。
船を降りてすぐ、堤防の先端に向かって走る釣り人がいる。
我々以上に気合いの入った人がいるものだ。
まだ薄暗く絶好のマズメ時だが、我々の釣りは夜が本番である。
レンタカーも下船時に合わせて予約してあるので、のんびりと手続きを済ました。

夜までまだたっぷり時間があるので、とりあえず入港した岡田港で竿を出してみた。
大きめのキュウセンやネンブツダイ、オオスジイシモチ、クロホシイシモチのテンジクダイ科エサ盗リオ、猛毒のキタマクラなどが釣れたが、移動時に活かしておけそうも無いのでリリースした。
8時ころになって工事が始まり、撤収を余儀なくされた。
お腹も空いてきたので、カップラーメンで朝食を摂った。
ここでは釣りができないので、元町港に移動。
期待に胸躍らせながら、大物用タックルと雑魚釣り用タックルを準備する。
船の中ではほとんど眠れなかったので、エアーマットを出して横になった。
竿先に鈴をつけて、鳴ったら起きればいいのだ。
この港に来て最初に魚を釣ったのは塩さんだった。
20cmを楽に超える良型のアカササノハベラだ。
食べるとウマイ魚なので、その場で開いて干物にしていく。
小さめだが私とMUDさんにも釣れて、開きの枚数が増えていく。
しばらくして、塩さんが何やら良い引きの魚をかけた。
釣れ上がったのは、30cmオーバーの良型のブダイだった。
これはサシミでも干物でもウマイ魚だが、昼の暑さで傷むと困るので干物に。

その後も雑魚が何匹か釣れたが、霧雨が降りだして肌寒くなってきた。
風も少しずつ強くなってきた。
お昼まで粘って、それから昼食に出かけることにした。

11:30になって干物だけ残して釣り具を撤収し、港近くの食堂で食事を摂ることにした。
何軒か迷ったが適当な店に入り、私と塩さんはベッコウ丼大盛り、MUDさんはクサヤ定食大盛りを注文した。
ベッコウは初めて聞く食べ物なので、店員さんに何か聞いてみた。
サシミを島唐辛子醤油でヅケにした物をベッコウと呼ぶらしい。
今回のベッコウはメダイを使ったものだった。
行きのタクシーの運転手さんが大島でメダイを釣ってきた話を聞いたばかりで、食べてみたくなって思わず選んでしまった。

やがて配膳されてきたが、大盛りにしては量が今ひとつ少ない感じだ。
ゲドバはいつも量が売りの店ばかり行ってるので、感覚が麻痺しているのかも知れない。
食べてみると、唐辛子醤油の利いたメダイの刺身はウマイ。
辛いタレのせいで刺身自体の味は判らないが、身が締まってプルンプルンでおいしかった。
昼食も済み、本番の夜釣りに向けて休息をとることにした。

温泉に向かい、車を走らせた。
以前、塩さんと2人でバイクで来たときもお世話になった温泉だ。
11月の雨の中カッパも着ずにバイクで走っていたので、温泉が天国に感じられた事を回想する。
ここでゆっくりとお湯に浸かり、休憩室で仮眠をとった。
目が覚めたときはすでに5時を回っていて、あわてて元町港に向かう。
早く行かないと、良い釣場がとられてしまう。
港に着くと、すでに何人もの釣り人が来ていて、ウキ釣りやカゴ釣りなどをしていた。
堤防の先端はもう人がいっぱいだったので、その少し手前に陣取ることにした。
もう夕マズメの時間帯である。
急いで仕掛けを準備し、ブッコミ釣りで投入する。
左の方の釣り人がカンパチを釣り上げて喜んでいる。
ブッコミ釣りは海底を狙うのでカンパチは釣れない。
我々の狙いは、あくまでハマフエフキだ。

雑魚釣り用に足下に投下してあった竿に何か釣れた。
見たことも無い赤い魚が釣れ上がってきた。
15cmほどで小さいが、見た感じで美味しそうだったので確保した。
後に調べてみるとテリエビスという魚だった。
塩焼きにしようとウロコを落としたが、体中が鎧のように硬いウロコで覆われていて大変だった。
硬くて手に刺さるほか、皮膚に固く付いているのでなかなか落とせない。
英名がソルジャーフィッシュと言うのもうなずける。
あっと言う間に日は沈み、夕マズメは終わってしまった。
大物用の竿は時々エサがかじられている程度で、ハマフエフキらしきアタリは来ない。
雑魚用の竿にはオオスジイシモチやネンブツダイがたまにかかる程度だ。
生き餌さ用に確保したものの、手応えのある魚が釣りたい。
そんなとき闇の中、塩さんが何やら大きめの魚を釣った。
40cmほどもあるエゾイソアイナメ(チゴダラ?)だった。
鍋や煮物でウマイ魚だ。
これは東京に帰ってからみんなで食べよう。
しかし、最近の塩さんは良い魚をよく釣る。
正直、うらやましい。
日もとっぷりと暮れ、雑魚さえ釣れなくなってきた。
薬が切れてきたのか、アキレス腱が少し痛む。
そろそろ夕飯の時間である。

塩さんが炭をおこし、金網で干物や塩焼きを調理する。
MUDさんはカンパチのアラを使った特製鍋を作っている。
ベラの干物は、いつ食べてもウマイ。
海水だけの味付けなのに塩加減も丁度良く、脂が乗って美味しい。
初めて食べたテリエビスだが、これは文句なしにウマかった。
たっぷりと脂が乗っている上に身に濃厚なコクがあって最高である。
小さな1匹を3人で分け合って食べた。

MUDさん特製鍋がまたウマイ。
自家製の味噌と米は他では味わえない味である。
コッフェルに御飯を盛り、鍋をブチかけて食らう。
お腹いっぱいになったところで、再び釣りに専念である。

すると、塩さんの竿にまたもや何かかかった。
釣れ上がったのは50cmほどのトラウツボだった。
模様が派手で気持ち悪いが、一応食べられるらしい。
今回は、ウツボは大型以外はリリースだ。
しかし、普通のウツボがかからない。
イカの短冊や生きたネンブツダイを使っても食って来ない。
小さなアタリならあるのだが、食い渋っているのか針掛かりしない。
そんな中、塩さんの竿に何かかかった。
竿がかなり曲がって重そうであるが、横走りはしない。
玉網を構えて待っていると、何やら赤っぽいものが上がってきた。

トゲだらけのイカツイ体を掴み上げると、ギュッギュッと変な鳴き声を上げた。
結婚式や旅館などで食べた事のあるサイズよりかなりデカイ。
これは、もしかしてヤバイものを釣ってしまったのではないか・・・。
でも、ものすごくうらやましい。
ものすごくウマそうである。
地元の漁協関係っぽい人がやってきて、我々の仕掛けをじっと観察している。
間違えて釣れてしまったものなら仕方ないと言われ、クーラーボックスに格納した。
続いて間もなくMUDさんにも来た。
MUDさんは「ウツボだ~」と叫びながらリールを巻いている。
しかし、上がってきたのはバルタン星人。
塩さんのより2まわりほど大きめのサイズで、かなりの迫力である。
私は今日は不調である。
アキレス腱は痛むし、雑魚しか釣れない。
たまに竿先の鈴は鳴るのだが、魚が食い込まない。
半ば諦めて竿先を見つめていると、小さく鈴が鳴って竿先が下がったままユラユラと揺れている。
もしやと思いアワセてみるとずっしりと重い引きが伝わってきた。
重い上に結構暴れて引き込まれ、竿が大きく曲がった。
何とか水面まで巻き上げると、それはまぎれもなくバルタン星人(Y)o¥o(Y) フォッフォッフォッフォ だった。
バラさないように、タイミングを計って一気に抜き上げた。
すごい大きさで、ダイコンくらいの太さはあろうか。
体には小さなフジツボがいっぱい付いていて、かなりの年数を生き抜いてきたことをうかがわせる。
針をはずすのも一苦労で、トゲトゲの体やヒゲで攻撃されて手が穴だらけにされる。
もうこの1匹だけで、大島に来て良かったと思った。
本命のハマフエフキは全くアタリが無いまま時間が過ぎていった。
第二の目的だった大ウツボも全く釣れない。
各自仮眠をとりながら、竿がブッ飛ぶ大きなアタリを待つ。

竿尻を船止めに結んでいつアタリがあっても大丈夫な状態にしてあったが、鈴さえも滅多に鳴らなかった。
勝負エサとして1人5匹だけ持ってきたユムシが空しく無くなっていく。
ついに大物のアタリが無いまま夜が明けてしまった。
MUDさんは堤防の先端に移動し、最後の勝負をかけている。
しかし、釣れるのはミナミハタンポなどの雑魚ばかり。
そんなとき、私の雑魚用の竿に何か大きめの魚がかかった。
ちゃんと暴れる魚だったのでブダイかと思って期待したが、釣れ上がったのは大きめのタカノハダイだった。
これは臭くてマズイと有名な魚で、普通の釣り人はリリースする魚である。
しかし、どれくらい臭いのかマズイのか気になったので、塩焼きで食べてみることにした。
大物用の竿には最後の1匹のユムシをつけて投げてある。
1回鈴が鳴ったが食い込まなかったので放置してあった。
完全に日が昇ってしまったのでエサの確認のために巻き上げてみると、何やら大きめの魚がかかっている。
エサがユムシなので期待が高まる。
ところが、上がってきたのはリリースサイズのウツボだった。

最後のユムシも無くなり大物竿を撤収していると、MUDさんが何やら可愛い魚をブラ下げてやってきた。
チョウチョウウオの仲間のシラコダイである。
かわいくて観賞用には良いが、夏場は食べるとかなり臭くてマズイらしい。
当然リリースだ。
MUDさんは潮通しの良い先端に再び向かっていった。
しばらくして、塩さんが持ってきた超大型ギャフを貸してくれと言ってきた。
もしかして、とんでもない魚を釣り上げたのかと思いきや、大きめのウツボだった。
ハマフエフキがダメだったので、執念で釣り上げた1匹である。
ここで釣りはおしまいにして、キャンプ場に行くことにした。
帰りの船は14:20発なので、それまでに釣った魚を処理して朝食である。


クサヤと釣った魚を炭火で焼いて、カンパチの刺身+納豆+生卵となめこ汁付きの贅沢な朝食である。
タカノハダイは内臓が臭かったが身はそれほどでもなく、クロダイに良く似た味で意外とウマかった。
たらふく食ったあとは昼寝である。
2晩ほとんど寝ていなかったので、かなり眠い。
木製の台の上でしばらく仮眠した。
目が覚めて、出航までにまだ時間があるので、少し島内観光をすることにした。
次回来るときのために、漁港なども丹念に歩いて下調べした。

筆島などの観光スポットも見学しながら車を走らせた。
MUDさんが裏砂漠を見たそうだったので脇を通過してみたが、大島は結構広くて時間がかかる。
いつの間にか出航の時間がせまってきて、急いでガソリンを入れて岡田港を目指した。
車を返したあとは自分の足で歩かねばならない。
アキレス腱も少し痛み、それをかばって歩いていたせいで、体中が筋肉痛ぎみである。
帰りの船は席が取れずに甲板でゴロ寝のはずだったが、キャンセルが出て3人とも2等和室をゲットできた。
船に乗ってすぐサワーを2缶飲み干して横になった。
そして、次の瞬間もう眠っていた。
かなりハードな釣りだったが、手にした獲物が初めての高級食材だったため、かなり満足な釣りとなった。
島に行くと、いつもこちらでは味わえない釣りができる。
今度行くときは、ハマフエフキもリベンジしたい。
島でしか経験できないような大物との格闘。
見たことも無い魚達。
来年も来よう。いや、冬にも来るかも知れない。
一度行くと病みつきになるのが離島釣行である。
竹芝に着いて獲物を分担してクーラーに詰め、私は足が痛むので塩さんとタクシーで家路についた。
クーラーボックスのドレンボルトを締め忘れたままタクシーのトランクに積んでしまったのは、降りてから気づいたことである。
2007年9月6日 Kanna
大島で釣ってきたバルタン星人、ウツボ、エゾイソアイナメをKannaで調理してもらって宴会を開いた。
今回は私たち3人の他に、nabekunさん、ろーどまんさん、黒洋梨さん、手下Fさんが来てくれた。
いつもオフ会などでおなじみの林道仲間である。
台風が接近し直撃しそうな気配の中、全員集まってくれた。
アキレス腱も治り、私はカッパを着て店まで歩いた。
店の外を傘を壊しながら歩く人を後目に、我々はご馳走で宴会である。



最初に出てきたウツボ料理は、その美味しさにビックリした。
やや生臭さのあるウツボが、調理次第でこんなにも素晴らしい食材に変わるとは。
唐辛子の辛さとモチモチした食感で、御飯のオカズにもピッタリな味だった。
御飯はエビ殻を小さく刻んだ炊き込み御飯だった。
御飯に香りが移って美味しかった。
一番ビックリしたのはオーブン焼きである。
結婚式などでよく食べたものだったはずが、まるっきり別物と思える味と香りだった。
食べている最中、みなが無言になるウマさである。
ミソのコクが何とも言えない味わいだった。
足もカニ並に太いので、バリバリと割っていただいた。
細い足や触角などは、そのままパリパリと食べられた。
一生に一度味わえるかどうかの経験かも知れない。
エビマヨは、美味しさはもとより、その肉の量にビックリした。
これで1匹の肉だとは。
私の釣ったダイコンサイズ恐るべし。
殻のみそ汁は、良い出汁が出てる上に胸などに肉が残っていて、夢中でホジホジして食べた。
ダイコンに味が浸みてうまかった。
エゾイソアイナメの煮付けは、その姿からは想像できないほど上品な味で、タラによく似た味だった。
キモがウマイと言われているのだが、夏場の魚はキモが小さくて残念だった。
MUDさんが仕事で遅れ、最後の煮付けが出る前に駆けつけた。
料理はMUDさんの分を残しておいてあったのだが、ウツボだけはいつも食べているからと全部たいらげてしまった。
写真を見せるとすごく残念がっていた。
次回の釣りはウツボかゴンズイか。
外道バスターズ本来の釣りになりそうである。
今回のような釣果は滅多に無いことかも知れない。
外道を狙って釣れた外道が高級食材だった。
こんな番狂わせがあるから釣りは辞められない。
投稿時間 : 21:18 個別ページ表示 | コメント (2) |釣り
メイン2007年7月28日~29日 清水港
夏の夜はアナゴ釣りの時期である。
先週行くはずだったアナゴ釣りが大雨で流れたので、1週遅れでリベンジに行くこととなった。
メンバーは、いつものゲドバ3人衆ことSaltyDog氏(塩さん)、mr.mud氏(MUDさん)、怪人M(私)の濃い3人だ。
我々にしては珍しく天気も良く、潮も大潮でアナゴ以外の外道(?)も狙えそうな気配。
向かった先は、MUDさんの紹介で清水港の貯木場である。
塩さんの自宅前で待ち合わせ、高速道路をひた走り清水に向かう。
MUDさんとは清水で合流である。
アナゴは夜釣りなので、ゆっくり出発しても間に合う。
私と塩さんは11:30出発で東京を発った。
清水で3:30に待ち合わせである。
待ち合わせ場所の清水魚市場に着くと、MUDさんは先に到着して釣場の下見に出かけていた。
塩さんと市場の魚を見て回っていると、MUDさんが帰ってきた。
ここで早めの夕飯である。
普通の夕飯の時間に食事など摂っていたら、魚のお食事タイムを逃してしまうのだ。

市場内にある「おがわ」という店に入った。
少し外で並んだが、時間が遅いのでそんなに混んではいなく長時間は待たされなかった。
外で並んでいうちに注文をとっていたので、店内に入って席に着くとすぐに丼が運ばれてきた。
私と塩さんは次郎長海鮮丼の大盛り、MUDさんはネギトロ丼の大盛りである。
この店は、とにかくボリューム満点である。
海鮮丼のマグロの刺身が正方形のような形で、厚さも1cmほどある。
しかも、1枚の刺身だけでケチな店の海鮮丼全部の量がある。
一気に食べきらないと苦しくなるほどの量だった。
写真を撮ろうとしたところ、私以外の2人ともデジカメを忘れて来たことに気づく。
毎回誰かが何かを忘れる。
私も昨晩荷造りしたのだが、なにか心配になってきた。
食べ終わって、すぐさま釣場に向かった。
まだアナゴ釣りには時間が早いが、早めに行っておかないと釣場が確保できない。
釣場の貯木場に着くと、1年前に貯木は無くなったらしく、釣りやすくなっていた。
椅子やベンチまで置いてあって、至れり尽くせりである。
日が沈むまでは暑いので、MUDさんがビーチパラソルをセットしてくれた。
各自釣り道具を出して釣りの準備を進める。
ここで私も重大な過ちを犯していたことに気が付いた。
アナゴ用の仕掛けをタックルボックスにいっぱい入れて準備し、いらない仕掛けを別のタックルボックスにしまってきたはずが・・・いらない方のボックスを持ってきてしまったのだ。
ガーン・・・アナゴ用の針もオモリも何もかも無い。
ショックでしばらく呆然としていたが、ここまで来て諦めるわけにはいかない。
あれこれと工夫して仕掛けを作る。
塩さんはもう2本の竿にエサを付けて仕掛けを投入している。
ノベ竿も持ってきたがウキが無いので貸してくれと言われ、なぜか5個くらい持ってきたウキの1つを貸してあげた。
仕掛けを作っているうちに、塩さんのノベ竿に何か釣れた。
小さなタイの幼魚である。とてもカワイイ。
キチヌ(キビレ)の幼魚かと思っていたが、後に調べてみたらヘダイの幼魚だった。
小さすぎるので、もちろんリリースである。

私も遅ればせながら仕掛けをセットし、ちょい投げでぶっこむ。
塩さんは絶好調で、手のひらサイズのメジナや小さめのシロギスを釣り上げた。
私もやや大きめのシロギスをゲット。
そして、MUDさんが釣ったシロギスはデカかった。
22cmもあるキスで、アタリがあったあとに竿尻が跳ね上がったほどである。

ときどき地元の釣り人や漁協のオジサンが偵察にくる。
釣り師は小アジをサビキで狙っており、かなりの数を上げていた。
アジはウマイ魚だがどこにでも売っているので、我々の狙う魚には向かない。
ときどき40cm級のボラがかかっていて、そちらの方が楽しそうだった。
漁協のオジサンが酔っぱらって話しかけてきて、適当に返事してたら「エィ!」と言いながら後ろから両手で脇腹を突かれてしまった。
ちょっとキモかった。
日は沈み、アナゴの時間帯がやってきた。
アナゴ釣りはアタリがあるまで待っていれば良いので楽である。
マズメ時になってもなかなかアタリが来ず、塩さんがノベ竿でメジナをたくさん釣り上げている。
とっぷりと日が暮れて、やっと塩さんが1匹目のアナゴを釣り上げた。

アナゴの地合はあるようで無く、ポツリポツリと釣れて行った。
私も待っている釣りだけじゃヒマなので、ルアーロッドで脈釣りを試してみた。
船と堤防の隙間にソッと仕掛けを落とすと、すぐさまアタリがあった。
上がってきたのは20cmほどのメジナだった。
狙い通りに魚が釣れたので嬉しくなって、同じポイントを攻めた。
するとすぐにガツガツンという強いアタリがあって、ハリスがプッツリと切られてしまった。
それを見ていた塩さんが同じ場所をウキ釣りで狙ってみると、すぐにウキが消し込んで強烈な引きに襲われた。
やっとの思いで取り込むと、23cmほどのキチヌだった。
私がハリス切れで逃がした魚に違いない。悔しい・・・。
その後もポツポツと魚は釣れ続けた。
ここの魚は地合がほとんど無く、メジナなど一晩中釣れ続けた。
今回の塩さんは絶好調で、シマイサキやウミタナゴなども釣り上げた。
塩さんがトイレに行っている間に彼の竿にアタリがきた。
1回だけ竿先の鈴が鳴って、そのあとは私が仕掛けを投入にた直後に軽く竿先が動く程度だった。
私の投げた仕掛けが絡んでしまったのかと思い、塩さんの竿をアワセてみると、なにやら大きな魚があばれている。
引きからしてアナゴだと思うのだが、他人の竿なので大きさがつかめない。
慎重に寄せて塩さんが帰ってくるのを待ち、バトンタッチを要請したのだが勝手に上げちゃってOKだと言われた。
近くまで寄せてみると、それは70cmオーバーの大アナゴだった。
思い切り抜き上げたところ、アナゴが塩さんの寝ていたエアマットの上にドテッと落ちてしまった。
もちろんわざとでは無いのだが、かなり憤慨していたようである。
夜も更け、眠くなってきた。
私もエアマットを広げて仮眠しようとしたが、蚊は多いしアタリがあって鈴が鳴ると飛び起きるので全く眠れなかった。

脈釣りは神経を使って疲れるので、海底から少し上のタナを狙ったまま竿を放置した。
しかし、釣れ上がってくる魚はゴンズイ。
今日は大漁なのでゴン様には海にお帰りになっていただいた。
MUDさんの竿には何やら大物がヒットし、しばらく格闘していたものの、ついに糸が切れてしまった。
そんなこんなで、まんべんなく何か釣れる状態のまま夜が明けてしまった。

朝マズメを狙って脈釣りを再開してみると、私にも何か大物がかかった。
しかし、無理に上げようとしたところ、いとも簡単に竿がポッキリと折れてしまった。
今までに色々な魚を釣り上げてきた竿だけに、ショックである。
朝マズメも過ぎ、日が昇って暑くなり出した。
私は半袖Tシャツにグローブをはめてバイクに乗ってきたので、変な日焼けをしてしまった。
ムラに焼けた上に赤くなっていて、触っただけでも痛い。

竿が折れた事もあって、釣りはやめて撤収の準備を始めた。
日が高くなる前に帰った方が楽である。
途中の公園で水道を借りて魚を捌いた。
先ほどまで生きていた魚である。
こうして持ち帰れば新鮮で美味しく食べられる。
今回の釣果は、
マアナゴ10匹
メジナ14匹
シロギス6匹
キチヌ1匹
シマイサキ1匹
ウミタナゴ1匹
マハゼ1匹
ゴンズイ4匹他リリース多数
であった。
かなりの好釣果だったと思う。
また来てみたい釣場が1つ増えた。
帰宅する前に軽く朝食を摂ることにした。

国道1号沿いにある「スマル亭」というそば屋に入った。
冷やし桜エビ天ぷらそばを注文したのだが、冷やしだと天ぷらがボソボソで美味しくない。
麺はコシがあってウマかったので、暖かい方を注文すれば良かった。
食べ終わって、MUDさんと別れて塩さんと共に東京に帰った。
高速道路が眠かったが、時折サービスエリアに寄って眠気を覚ましながら頑張った。
やっと家に着いたのは、まだAM9:45だった。
翌日、いつものKannaで林道仲間の暑気払いの宴会があった。
参加者は釣りに行ったゲドバ3人衆の他に、nabekunさん、健さん、黒洋梨さんである。
ウナギの代わりにアナゴだが、釣った魚をみんなで食べると更に美味しい。
Kannaでは、たみさんが工夫した料理を作ってくれるので、これまた楽しみである。


もう、どの料理も感動的にウマかった。
中でも売り物と大差があったのは、やはりアナゴである。
身にコクがある上にプリプリ&ジューシーで、何も言わずに食べさせられたらこれがあのアナゴだとは誰も思わないであろう。
本当に新鮮な魚がどれほどウマイのか、釣り人以外は知らない人も多いのではないだろうか。
最高の食材を最高の調理でいただく。
これほどの贅沢を一般人が味わえるのだからやめられない。
さて、次は何を釣りに行こうか。
投稿時間 : 17:20 個別ページ表示 |釣り
メイン2007年4月21日~22日 山梨県某所
昨年も行った魁 !! 山菜塾ナマズ編に今年も行って来た。
もちろん、塾長はMr.mud氏であ~る。
21日(土)の朝から山菜を採りまくり、夕方キャンプ地に着いて宴会を開きながらナマズを釣る計画だ。
今回の参加者は、Mr.mud氏、SaltyDog氏、ろーどまん氏、釣りキチ四平氏、黒洋梨氏、私(怪人M)である。
私は2月末にバイクを盗難に遭い、未だに発見されていない。
今回は仕方ないので、現地の最寄り駅まで電車で向かい、そこからはMUD氏の車に拾ってもらって塾長と行動を共にする事となった。
釣りキチ四平氏と黒洋梨氏は、仕事の都合で幕営地で合流である。
●2007年4月21日
バイクを失って初めてのキャンプである。重い荷物を背負いながら駅に向かって歩く。
途中の道で、普段から可愛がっている野良ネコのポン介が丸くなって寝ているのを発見した。
起こすのも可愛そうなので、写真だけ撮って挨拶代わりにした。

中野駅から朝7時の電車に乗って甲斐大和駅を目指す。
時刻表は調べて行ったのだが、待ちきれずに早い電車に乗ってしまい、結局乗り継ぎで30分待ちとかになってしまった。
車中はハイキングや登山客で混雑していた。
ウトウトしながら、やっと甲斐大和駅に着いた。長時間座ったままだったので、少しお尻が痛い。

駅でMUD氏の車を待っていると、1台のタクシーが止まってこちらをジッと見ている。
少しして話しかけてきた。
「お客さん、迎え来るの?」
友人の車を待っている旨を伝えると、「チッ」と言いながら行ってしまった。
私、何か悪い事でもした?と思いながらたたずんでいると、MUD氏が愛車ジムニーで迎えに来た。
ジムニーの助手席に乗せてもらい、道の駅甲斐大和に向かった。
道の駅に着くと、ちょうどSaltyDog氏がバイクを停めてヘルメットを脱いでいるところだった。
程なくして、ろーどまん氏もやって来た。
いよいよ山菜塾の開講であ~る。

早速、コゴミ(クサソテツ)の生える極秘ポイントを目指して車を走らせた。
現場に着き、沢沿いに歩いてコゴミを探す。
しかし、なかなか見つからない。もう誰かに採られたあとなのだろうか。
やっと見つけたものの、まだ芽が小さいものが多い。
どうやら、まだ時期が早かったようである。
ここは少し採って諦め、第二ポイントに向かう。
こちらではまだサクラが満開で、青い空に映えて美しい。
しばらくコゴミ探しをするが、ここには1本も生えていなかった。

細い登山道を登って行くと、偶然にもタラノキを発見した。ちょうど良い具合にタラの芽が出ている。
これはラッキーである。みんなでいい感じの量を採集できた。
ハリギリもあったが、こちらはまだ芽が固く閉じた状態なのでパス。
アオダイショウと戯れるSal氏
散策していると、SaltyDog氏がアオダイショウを発見した。
獲物発見とばかりに、ヘビと格闘するSal氏。
手を噛まれて少し出血しながらも、捕らえることができた。
食べるのかと思ったら、単に狩猟本能を満足させたかっただけらしく、ヘビには山にお帰りになってもらった。
MUD氏によれば、シマヘビやマムシは美味いそうだが、アオダイショウは臭くて不味いらしい。
この場所はタラの芽だけでヨシとして、次のポイントに向かうことにした。
昨年も訪れた、フキ、ミツバの大群落がある場所だ。
車幅1台分しか無い道を、ジムニーが先頭になって進んで行く。
このジムニーただ者ではない。
異常に速い上に、そのスピードでもタイヤが全く鳴かない。

ポイントに着くと、一面にフキやミツバが生えていた。
気温が低い日が続いたせいか、昨年よりも生育が悪い。
しかし、ワラビだけは時期がドンピシャだったらしく、いい感じのがあちこちに生えていた。
採集していると、暖かい春の日差しに誘われて様々な生き物達が活動していた。


続いて少し下の田んぼまで降りて、セリを摘む事にした。
セリは子供の頃よく摘んだが、ここはそこら中セリだらけだった。

田んぼがぬかるんでいる上にあまりにも数が多すぎて面倒だったが、地道に一本ずつ摘んで行く。
大量のセリを摘んだあと、脇の斜面にノビルを発見した。
これも迷わずゲットだ。
ノビルは子供の頃、よく学校帰りの田んぼ道で採って食いながら帰っていた。
うまく抜かないと途中で切れて球根が採れない。
地面が硬くて手を焼いていると、MUD氏が車からスコップを持ち出してきた。
これで難なく大量ゲットだ。

ふと山の斜面を見上げると、そこは一面にタンポポが生えていた。
最近の都会では外来種のセイヨウタンポポばかりしか見かけなくなったが、ここのは全て在来種のカントウタンポポだった。
何だか少しだけ嬉しさを感じた。
一通り採集が終わって、少し遅めの昼食タイムだ。
途中のコンビニで買ってきた塩ラーメンに、今採ったばかりの山菜を入れて生卵を落とす。
何度食ってもウマイ。

食事が終わり、採った山菜を種分けして出発だ。
途中のスーパーで酒類などを買いだしして、一路幕営地に向かった。

富士川のほとりに着き、早々に現地を視察する。
幕営地は平らで芝生状に草が生えており、かなりイイ感じである。
川は幅も広く淀みもあり、大物魚の気配プンプンだ。
今夜はここで宴会しながらナマズ釣りである。

各自テントを張り、MUD氏が宴会用テーブルをセットした。
宴会場と釣り座が離れているのが気がかりだが、ナマズはブッコミ釣りなので気が向いたら見回りすればOKである。
大きなコイもいっぱい見かけたので、ヤツラに竿を持って行かれないように手を打っておく必要はある。
今晩の酒の肴&飯のオカズは、先ほど採集した山菜やこれから釣れるはずのナマズを使ったテンプラである。
採れたてを現地でテンプラにするのだから、こんな贅沢は滅多に味わえない。
夕マズメ狙いで竿を出してじっと待機するが、全くアタリが無い。
MUD氏は竿を固定したあと、黙々と山菜を調理している。
そこに釣りキチ四平氏が到着した。
大食いで名をはせる方で、国体に出た事もあるほどのスポーツマンでもある。
酒を飲みながら大食い談義に花が咲いた。

宴会していると、次々とMUD氏特製の料理が運ばれてきた。
スーパーで普通にイルカ肉が売っていたので買ってきた。
それをMUD氏がゴボウなどと煮込んで味噌味の煮込みにした。
独特の味があったが、思っていたよりずっとウマかった。
皮の部分が苦手なSal氏も普通に食べられたようである。
ノビルは炒め物と生のままのと2種類で食べた。
炒め物はネギのような感じでウマかった。
生の方は昔から何度も食べているが、ラッキョウのような辛みがあってウマイ。味噌を付けていただく。

いい感じで酔いが回ってきたところで、メインのタラの芽&セリのテンプラを使った天丼である。
炊きたて御飯にテンプラを乗せ、タレをかけていただく。
それはもう絶品である。
あっと言う間にたいらげ、御飯おかわり。
2杯目はイルカ丼にして食った。これもクセがあるけどウマーであった。
1升炊いた飯があっと言う間に無くなっていく。

夜も更け10時ころになって黒洋梨氏が到着した。
大食漢が1人増え、また大食いの話で盛り上がる。
着いて早々に豪快に釜の飯を食べ始めた。
キャンプは夜が長い。
宴会するくらいしか特にやる事もないので、気のあった仲間と過ごすには楽しいひとときとなる。
今回は釣りキチ四平氏も来てくれたので、色々な話ができて面白かった。
ナマズ釣りの方は、みんなほとんど諦めていた。
竿を出したのも3人だけだったし、エサを食われた形跡もあまり無かった。
一晩竿を放置しようかと思いエサを確認しに行ってみると、何やら重い。
巻き上げてみると、ブルブルと何かが暴れている。
ついにナマズを1匹ゲットである。
38cmと小さかったのと、もう夜も遅いので持ち帰ることにした。
仕事の都合で釣りキチ四平さんは12時前に帰ることになっていた。
次の機会も参加したいとのことなので、これからが楽しみである。
腹も膨れ酒も入って、だんだん眠気が襲ってきた。
夜が弱いMUD氏は、もう椅子に座ったまま眠り出している。
私も明日の朝マズメのナマズ狙いで早めに寝ることにした。
●2007年4月22日
この時期にしては気温が高く、寒さを気にせずに眠ることができた。
薄暗いうちから、誰かがモゾモゾ動いている。
私と同じで、誰か朝マズメでナマズを狙うつもりなのだろうか。

私も起きようとしたが、今さらナマズを釣るのも面倒になっていた。
エサのチェックだけでもしておこうと起き出してみると、Sal氏が川から戻ってくるところだった。
すでに全員の竿をチェックしたが、エサさえ盗られていなかったようである。
もう少し寝たい気もしたが、もう起きてしまったので仕方ない。
色々会話していると、他のメンバーも起きてきた。
コーヒーを飲んでマッタリしていると、MUD氏が特製朝食を作ってくれた。
まずはセリとコゴミのテンプラである。
塩をかけて食した。かなりウマーである。
セリとベーコン入りオムレツ
さらに、昨夜食べなかったベーコンを使って、セリ入りのオムレツを作ってくれた。
さすがは塾長である。山菜の採れる場所や時期以外にも、その美味しい食べ方も熟知している。
MUD氏のいるキャンプといないそれでは、食べ物に天と地ほどの差が出てくる。
今回は車で色々なキャンプ用装備を持ってきてくれたので、快適な宴会を開けた。
1匹だけ釣れたナマズもMUD氏が生かしたまま持ち帰り、家でさばいて後のパーティーに持ってきてくれた。
朝の宴も終わり、今日の予定は地元の温泉でゆっくりくつろいでから昼食を摂って帰還するだけである。
時間はたっぷりとあるので、各自まったりとテントとたたみ寝袋等を干しながら撤収の準備をすすめる。
ろーどまん氏は林道オタクのオフ会の幹事なので、ここでお別れして次回会場の下見に行った。
温泉かじかの湯
残った4人は温泉に向かった。
鰍沢にある「かじかの湯」という温泉である。
お湯自体は硫黄臭がするわけでも無く、あまり特徴が無かった。
私は長風呂はのぼせてしまい苦手である。
早めにあがると、すでにSal氏も出てマッサージ機に寝そべってくつろいでいた。
私も隣のマシンに横たわったが、300円入れなければ機械が動かない。
どうしようか迷っていると、Sal氏が200円の機械を指さして教えてくれた。
それでも迷っていると、販売員風の男性から「こちらはタダですよ。」と言われたので行ってみた。
今のマッサージ機はかなり進んでいて、色々な機能がプログラム化されている。
係員の説明を受けながらマッサージを受けていたが、なかなか終わらない。
やっと終わったかと思ったら、今度は足裏マッサージである。
もしかして購入を勧められるのではと心配になったので、友人が待っているからと途中で抜け出した。
昼飯の時間まで少しあるので、土産物を買いに道の駅に寄ることにした。
ここでSal氏は煮貝を買った。
かなり高価なもので、アワビを煮付けたものである。
山梨は海が無いのに、不思議と海産物が名物になっていたりする。
保存が利く加工品にしてあるのだ。
ぼんち
さて、土産も買って本日のメインイベント。
今日の昼食は爆盛り店で食べるのだ。
山梨の竜王町というところにある「ぼんち」がその店である。
この店は知る人ぞ知る爆盛りで有名な店で、普通盛りでも通常の2倍以上はあろうかという盛り方なのだ。
大盛りなんて注文しようものなら、見ただけでノックアウト間違いなしである。
たとえば、ラーメンの大盛りなら麺が10玉も入っているという話だ。
黒洋梨氏は以前、ここで冷やし中華の大盛りを注文して惨敗したらしく、もうぼんち恐怖症になっている。
さすがは日曜の昼時である。店内は満員で、少し待ってやっと座敷に上がることができた。
MUD氏と黒洋梨氏はびっくりカツカレー&餃子、Sal氏は中華丼、私は新メニューのスタミナライスを注文した。
しばらくして、中華丼が運ばれてきた。

もう普通の常識で考えてはいけない中華丼である。
具がはみ出て、受け皿のお盆の上までこぼれているではないか。
おまけに何故か伊達巻きまで乗っている。
これは強敵である。
続いて、びっくりカツカレーが来た。
これまた洗面器のような皿に分厚く盛ってある。
やばい。食べ物を前にすると嬉しそうな顔をする黒洋梨氏が、なぜかゲンナリとしている。

次に餃子が運ばれてきた。
もう笑うしか無い。なんだ?この大きさは!
1個で普通の4個分はありそうだ。
最後に私のスタミナライスがやってきた。
御飯は丼飯で普通っぽいが、肉の量がスゴイ。
これではスタミナが付くどころか、食べるだけでスタミナを使ってしまう。
肉もスゴイが脇に盛ってあるサラダの量もスゴイ。
確かに、肉:野菜=1:1で食べるのは健康に良さそうなのだが・・・。
食べ始めてみると、食っても食ってもなかなか減らない。
私は目の前にある食べ物は絶対に残さない主義である。
かなり苦しかったが、意地で完食した。
MUD氏も完食したが、他の2人は撃沈であった。
たまにはこんな店も良いものである。
ここでSal氏と黒洋梨氏と別れ、私は最寄りの竜王駅までMUD氏に送ってもらった。
駅でMUD氏と別れ、あとは一人で電車で帰還である。
3時間も電車に乗り、夕方やっと家に着いた。
この日の夕飯はパスである。
今回の山菜塾では、ナマズは1匹しか釣れなかった。
山菜もミツバやコゴミは少なく、違うものがいっぱい収穫できた。
やはり自然相手だと、旬を読むのが難しい。
限られた時期にしか採れないものだからこそ、その価値も高いのであろう。
我々は、山菜を見つけても根こそぎ採るような事はしない。
次の年に、またそこを訪れるのを楽しみにできるように。
●収穫祭 2007年4月23日 Kanna
先日の山菜塾で収穫した山菜とナマズをKannaで調理してもらい、仲間で集まって宴会を開いた。
以下がその豪華なメニューである。





今回もKannaのたみさんによる創作メニューなどで舌鼓をうった。
山菜オムレツにケチャップで「外道」と書いてあるなど、心憎いまでの気遣いである。
山菜採りや釣りは、散々遊んだ上に収穫物というお土産まで付いてくる。
外道バスターズや山菜塾では1回で2回楽しめる。
かなり良い趣味だと思うのは私だけだろうか。
投稿時間 : 12:39 個別ページ表示 | コメント (2) |キャンプ
メイン2007年2月17日 神奈川県腰越港
先週の連休で、式根島に行ったばかりの外道バスターズ。
今週も同じメンバー(SaltyDog氏、Mr.mud氏、私)で腰越港に釣りに行った。
狙いは外道中の外道、ゴンズイである。
ゴンズイは危険な魚として有名で、背びれと胸びれに毒針を持つ。刺されると強烈に痛み、1日中釣りができなくなるほど猛毒である。
しかし、一部の間では食べると美味しい魚としても知られているのだ。
今回の腰越港は、その筋では知る人ぞ知るゴンズイの聖地である。夜釣りなら百発百中で釣れると言われる数少ない港なのだ。
ゴンズイと言えば夜釣りである。
満潮が16:30なので16:00ころ現地に着き、その日のうちに帰還する計画だった。
当日の天気予報は思わしくなく、夕方から雨の予報である。気温も低めであり、過酷な釣りになる事が予想される。
我々3人で釣りに行くときは、必ず雨か強風である。今回も覚悟した方がいいだろう。
この季節に雨の中でゴンズイを狙って夜釣りする連中が、我々以外にいるだろうか。
今回の釣行は、Sal氏の体調も思わしくないので、みんなで電車で行くことにした。
バイクで行けば荷物を多く積めるので便利だが、帰りの夜道が雨と寒さで地獄になる。

14:29新宿発の小田急線快速急行で3人は合流した。
私は時間ギリギリになってしまい、滑り込みセーフ。MUD氏も出発が少し遅れ、途中の駅で合流した。
余裕を持って家を出たのはSal氏だけである。何か、気合いを感じる。
藤沢で江ノ電に乗り換え、腰越を目指す。
途中で路面電車になり、いつもと違った雰囲気を楽しんでいると、あっと言う間に駅に着いた。
途中の釣具屋でエサのアオイソメと自分たちのエサのパン等を買い、港を目指して歩く。
駅から港までは、目と鼻の先だった。
16:00になり、引き上げる釣り人達とすれ違いながら堤防の先端に向かう。
釣場に着くと荷物をおろし、早々に仕掛けの準備だ。
いつもながらSal氏の準備は早い。一番に釣り始めるのは、決まって彼だ。
今回は異様に早く、すでにリュックの中の釣り竿に仕掛けをセットした状態で持ってきていた。
並々ならぬ気合いを感じる。ここまでゴンズイ釣りに燃える男がいたとは!
MUD氏と私も遅ればせながら仕掛けを準備し、釣り開始だ。
ところが、釣り始めてすぐに雨が降り出した。なにか、我々に釣りをさせまいとする黒い力を感じる。
レインウエアに身を包み、リュックを傘で雨避けして釣りに復帰だ。

16:30に満潮になり、潮止まりとなった。
アタリが無い。雨でしかも寒い。
こういうときは、ハクキンカイロの出番だ。寒い夜に重宝するオトナのアイテムだ。
少し風も出てなかなか火がつかなかったが、Sal氏の助けを借りて着火成功。
ゴンズイは日が暮れてからが勝負だ。

しばらくして、Sal氏が何か釣り上げた。5cmほどの小さなハゼである。
エサをチェックしようと仕掛けを上げたところ、いつの間にか付いていたらしい。
小さいが、何も釣れない我々にとってはうらやましい限りだ。
少しして、Sal氏がまた何か釣り上げた。
大きな声を上げて、感動している。
近づいてみると、頭の大きさがピンポン玉くらいの小さなタコだった。
Sal氏、一人絶好調である。正直うらやましい。
こういうときは、こう言うのである。
「ゴンズイ釣りに来て、外道ばっか釣ってるなよ!」

日はとっぷりと暮れ、雨は降り続いている。
私とMUD氏の竿には、アタリが全く無い。
ヒマ潰しにパンとソーセージを食らう。
寒さが身に凍みてくる。
私の竿には、アタリが判るように鈴が付けてある。しかし、鈴は全く鳴らない。
そこでエサをチェックしようと仕掛けを上げたところ、ブルブルと手応えを感じた。
何か釣れている!
思わず「釣れた~~!」と叫び声を上げる。
暗闇に浮かび上がったシルエットは、細長い魚だった。
本命のゴンズイの子供か?と思い、恐る恐る近づいてみると、それは20cmほどもある大きなハゼだった。
勝ち誇ったようにSal氏に見せ、「デカイだろ~」と自慢する。
まだボウズのMUD氏も「いいな~」と、うらやましがっている。
本当は嬉しいのに、「外道を釣っちまったよ~」とテレ隠しする。

少しして、Sal氏がまた子ダコを釣り上げた。タコ釣り名人か?
そして、続けざまに何やら大きめの魚を釣り上げた。
本命のゴンズイかと思ったが、良く見ると25cmもあるドンコ(イソアイナメ)であった。
羨ましそうにドンコを見ていると、私の竿の鈴が鳴った。
あわてて巻き上げてみると、結構重い。
ゆるゆるに調整してあったリールのドラグが滑り、糸が出て行く。
釣れ上がってきた物は、本命のゴンズイだった。
20cmオーバーの良型で、特有の縦縞の他にうっすらと横縞が入った美しい魚体だ。
ヒレは縁だけ黒く色づいており、渓流の妖精ヤマメやイワナを連想させる神々しさだ。
ついにやった!本命を釣り上げたのである。
我々は、2月の雨の夜に、わざわざコイツを釣りに来たのだ!
毒針を除去しなければならないのだが、寒さで手がかじかんで今にも刺されそうである。
Sal氏に手伝ってもらい、悪戦苦闘してなんとか針を折って取り除いた。
そのあと、Sal氏がまた何か釣り上げて感動している。
見ると、頭が鶏卵よりも一回り大きいリッパなタコだった。
この短時間で、1人で3匹も釣ったのである。
Sal氏にはタコ釣り名人の称号を与えるべきだ。
後光の差すSal氏
それからSal氏はイソアイナメ1匹とゴンズイ1匹を追加した。
私はゴンズイ1匹とデカハゼ1匹を釣った。
MUD氏だけ何も釣れていない。まだボウズである。
Sal氏は寒さと雨で風邪が悪化したらしく、すでに満足して帰りたそうだった。
MUD氏にも何か釣れて欲しい。
彼も焦りを感じたのか、頻繁にポイントを探って粘っている。
そしてついに、テトラ脇を攻めていたときに初めてのアタリがあった。
竿がブルブル震える明確なアタリである。しかし、魚は針がかりしなかった。
そこに魚がいると読んで、さらに攻めるMUD氏。
とうとう魚も根負けして、MUD氏のエサに食いついた。
良型のドンコである。
これで思い残すことも無かろう。
すぐに今まで釣った魚を、その場でさばき始めた。
メスのゴンズイのお腹には黄色い卵巣が詰まっていた。
Sal氏がそれを見て食べたそうにしている。
私に勧めてくるが、断固拒否した。
やがて、彼はそれを口に入れた・・・。
ゴンズイの卵を生で味わった者は、彼以外にいるのだろうか。
これでは私の事を怪人と呼べないではないか!
味の方は、最初は海水の味だったのが、遅れて魚卵特有の濃厚な味が口の中に広がってくるそうである。
MUD氏は慣れた手つきで内蔵やエラを取り除いていった。
手がかじかんで、やりにくそうである。
やっとゴンズイとドンコの処理が終わり、クーラーBOXに納めた。
今回の釣果は、ゴンズイ、ハゼ、イソアイナメ、タコすべて3匹ずつだった。
21:00になり、そろそろ撤収である。
適当に荷物をリュックに詰め、明るい軒下まで移動して荷造りする。
不思議なことに、撤収と同時に雨は止んでいた。
闇の力を感じる釣りだったが、それにうち勝ったと言えよう。
過酷な釣りだったが、短時間でかなりの釣果を上げる事ができた。
離島遠征も良いが、近場にもまだまだ良い釣場があるものだ。
後に試食会を開くのが楽しみである。
●2007年2月23日 Kanna
いつものようにKannaで試食会を開いた。
今回の獲物は、ゴンズイ・バスターズで釣れたゴンズイ、マダコ、マハゼ、イソアイナメの他に、式根島釣行で釣れたクロアナゴと現地で買ってきたクサヤ類である。



今回の試食会で印象的だったのは、ゴンズイの干物とクサヤ類であった。
ゴンズイは旬の真冬に釣ってきたので、脂が乗っていて激ウマだった。
Mr.mud氏が自宅で干物にしてきてくれたものだ。
脂に旨味とコクがあって何とも言えない味わいである。
キビナゴのクサヤは、買ってきて良かった~と思えるほど美味だった。
珍しい物なので、次に見かけたときも迷わず買おう。
サメのクサヤは、種類は不明だがたぶんドチザメだろう。
クサヤ独特の臭みにサメ特有のアンモニア臭が加わって、とにかく臭い。
しかし、味にはコクがあってなかなかウマかった。
今回の試食会では、普段滅多にありつけない魚を食べることができた。
現地でなければ売っていないものや釣らないと食べられないもの、普通の店では味わえない調理などである。
こんな贅沢ができる我々は幸せ者なのかも知れない。
投稿時間 : 00:47 個別ページ表示 |釣り
メイン2007年2月9日~12日
これは、外道釣りに燃える熱き男達の戦いの記録である。
外道バスターズ3人衆、SaltyDog氏(以後S氏)、Mr.mud氏(以後MUD氏)、怪人M(私)は年の初めから離島釣行の計画を立てていた。
しかし、1月の釣行は悪天候によって中止となった。大シケ大魔王ことS氏の思念か、あるいは行けないことを怨んでの手下F氏の怨念か、海は大荒れに荒れて風速20mを超える嵐となった。
そこで2月の連休に再び離島釣行すべく計画を立てた。
行き先は3人とも行った事のない式根島である。
ところが、この季節にどういうわけか、フェリーが満席で早くも計画が狂ってしまった。そこで、行き先を変更していつもの三宅島に行く事にした。
だが、狂った歯車は為すこと全てを妨害するかのようで、今度は三宅島の宿が満室になってとれなかった。
仕方なく、前の計画に戻して式根島に行く事にした。
キャンセルが出たのか、以前満席だったフェリーにも空席があって、MUD氏の手際よい手配によって事はトントン拍子に進んで行った。
2/9(金)の22:00に竹芝を発ち、翌日の9:00に式根島に到着して、2日間釣りまくって12日(月)の11:40に式根島をあとにして20:00に竹芝に帰還する計画である。
いよいよ出航当日を迎えた。
心が躍り、S氏は仕事が手につかないようである。MUD氏も早朝に掲示板に書き込んでいる。
私もこの日のために新しくデジカメを買ってしまった。
全員が気合いに満ちあふれていた。
天気も最初は雨マークが目立ったが当日には消え、晴れマークがいっぱいである。
●2007年2月9日 ドタバタと出航
ところが、当日になって帰りのフェリーの予約が1日ズレていた事が発覚した。
MUD氏の尽力によって事なきを得てギリギリセーフ。
出航は9日の22:00である。夕方に釣り具屋に行ってエサのアオイソメと竿立て等を買い、大量の荷物をキャスターにくくりつけて竹芝桟橋に向かった。
竹芝桟橋到着
大荷物を持って電車に乗るのは重労働である。特に階段の上り下りが辛い。
やっとの事で浜松町の駅に着くと、雨が降り出していた。片手で傘をさしながら、人波をかき分けてキャスターを引いて歩く。
歩きながら、ブッコミ釣り用の短い竿を持ってくるのを忘れた事に気が付いた。今から戻っては間に合わない。
仕方ない。今回は磯竿5号の1本で勝負だ。
竹芝桟橋に着くと、S氏とMUD氏は来ていなかった。
しかし、実はS氏は先に着いていたのである。浜松町から歩いて来る途中でキャスターの車輪が割れ、重い荷物を手で持って歩いて来たのだ。
荷物を竹芝桟橋に置いて新しいキャスターを買って戻って来たようだ。
今回の釣行は最初から波瀾万丈である。何か、これからの我々を暗示するような闇の力を感じる。
21:30頃、3人がそろった。S氏は変な咳をしているし、MUD氏は花粉症で苦しそうである。私も風邪の兆候か喉が痛い。
我々は闇の力を期待で胸躍るワクワクでかき消し、大型客船かめりあ丸に向かった。
ともあれ、我々は無事に船に乗った。
式根島に着くのは翌日の9時過ぎである。まずは明日からの釣行を祝して乾杯である。
行きは椅子席なのに加えて船の中は暑く、寝づらい。
隣の席で寝ているオジサンの大イビキや騒ぐ若者達に悩まされながらも、ウトウトと仮眠する。
●2007年2月10日 釣行初日---ベラベラベラキタマクラ

朝になり、大島・利島・新島と寄港しながら式根島に向かう。
風速9~11mと風が強く、船は揺れて波しぶきを立てながら進む。
式根島に着くと、今回お世話になった民宿の中村屋さんが車で出迎えてくれた。小さな島なので、少し遠回りして釣場等のポイントを案内していただいた。
ありがたいサービスである。
宿に着き荷物を整理して車を借り、釣具屋等に寄ってからさっそく釣りに出かけた。
今回お借りした車は、なんと1日¥2000である。レンタルサイクルよりも安い。
女将さんが、今日はすでに40cmオーバーのメジナが2匹釣れているとの情報を伝えてくれた。
しかし、我々は三宅島でそのサイズのメジナはいっぱい釣った経験がある。
情報を伝えてくれたことは嬉しかったが、あまり聞きたくない情報であった。
式根島では、メジナを期待してはいけないのかも知れない。

風が強いため風裏になる港を探して車を走らせる。色々散策して行き着いた先は、フェリーが着岸した野伏港である。
強風にあおられて波がかぶって危険なので、我らゲドバ3人衆は脇の防波堤裏に陣取った。
私はオキアミを使ったカゴ釣り、S氏とMUD氏はアオイソメでチョイ投げ釣りである。
昼食は自炊なので、何としてもオカズを釣りたかったのだ。
メジナやカサゴの1匹でも釣れれば立派なオカズになる。
しかし、強風のせいか魚がいないのか、カゴ釣りでは全くアタリが無かった。
そこにMUD氏が何か釣り上げた。20cmもある大きなアカササノハベラである。
S氏もベラを釣り上げた。2人で次々とベラを釣り上げて行く。
MUD氏がそれをその場でさばいて開きにして干して行く。
近所の主婦だろうか。オバサンが来て、我々の干物を見て感心している。
私だけボウズである。どこからともなくイソヒヨドリが飛んできて、コマセのオキアミをついばんでいる。
すぐにフタを閉めて食べられないようにしたのだが、何時間そばで狙っていたのだろうか。うらめしそうに私のバッカンを見つめ、逃げようとしない。
2月といえども、さすがは離島である。強い日差しで日焼けしていくのがわかる。風は強いが暖かい。
日向ぼっこしながら鳥の写真を撮り、たまーにカゴ釣り仕掛けを投げる。
鳥と遊んでいても仕方ないので、カゴ釣りは止めてマッタリできるブッコミ釣りに切り替えることにした。

S氏から余っている短めの竿を借り、アオイソメをエサにして堤防の真下を狙ってブッコミ釣りを始めた。
間もなくアタリがあり、釣り上がってきたのは猛毒のフグの一種であるキタマクラだった。
いくら外道バスターズといえども、これは食べるわけにいかない。リリースだ。
しばらくしてまたアタリがあり、またもやキタマクラ。
3匹目にして、やっと2氏と同じベラを釣る事ができた。
MUD氏は赤いネンブツダイ系の魚を釣り上げた。食べられそうなので、写真も撮らずに開きにして食ってしまったのだが・・・。
実はこの魚、非常に珍しく記録写真さえほとんど無いと言われるハナイシモチという魚だった。
下の干物の写真の一番右の魚がそれである。
食っちまったものは仕方あるまい。脂も乗っていて、まずまずの味であった。
昼も過ぎ、そろそろ飯の時間である。
今回の昼食は、すべて自炊で済ます予定である。
コッフェルで御飯を炊き、途中の店で買った肉や野菜を煮込んだ鍋+納豆で舌鼓をうった。
特にMUD氏特製の鍋は美味く、それを飯にかけてハフハフっとかき込んだ。

離島まで来て雑魚釣りをしていてもしょうがない。ここは水深が浅く、大物の気配がない。
ベラ以外の魚を求めて移動することにした。
野伏港をあとにして、式根島港に向かった。

風はますます強くなり、竿立ての三脚さえ飛ばされる始末である。
最初は風を横に受けるかたちで釣っていたが、仕掛けが風で流されて釣りにならない。
我々は風下に面した堤防まで移動し、私とMUD氏はカゴ釣り、S氏はイソメでブッコミ釣りを始めた。
ここも水深が浅く、カゴ釣りではアタリさえ全く無かった。
夕マヅメの時間になり、ゴマサバやムロアジくらいなら釣れると思って粘ったが、空振りだった。
S氏は、どうせならとエサをワカサギの1匹掛けに替えてヒラメを狙っている。
そんなS氏にアタリが来た。しかし、すぐ根がかりしてしまい、仕掛けをロストしてしまった。
それを見たMUD氏もブッコミ釣りに切り替えである。
そして、すぐにアタリが来た。
大きく竿が曲がってもの凄い力で引っ張られ、糸が切れてしまった。何か大物が潜んでいるようである。
私も迷わずカゴはやめてブッコミにする。
私にもアタリがあった。まるで根がかりしたように重く、あっと言う間に道糸が切れてしまった。
何かいる。巨大なウツボでもいるのだろうか。
その時は、誰もがそう思った・・・。
辺りは日が沈み、すでに真っ暗である。
風速10mを超える風が吹き、かなり冷え込んできた。私は風邪が悪化し始めたらしく、鼻水が止まらなくなってきた。
昨夜はフェリーで寝たので熟睡できず、みな疲れている。
得体の知れない相手と真剣勝負するのは、明日に持ち越しだ。
一度宿に帰り、夕飯前に温泉に行く事にした。式根島温泉・憩の家だ。
塩分と鉄分を含んだ赤茶色の温泉につかって体を癒す。
宿に戻って夕飯を食べ、疲れていたため早めに寝ることにした。
明日の天候を期待しつつ、21:00前にはみんな寝てしまった。
●2007年2月11日 釣行2日目---釣りは格闘なり
早く寝たせいで、まだ暗いうちに目が覚めた。
風邪のせいだろうか、お腹の調子が思わしくない。他のお客さんに迷惑をかけないように、忍び足でトイレに向かう。
期待も空しく外はすごい風が吹き、建物全体が揺れている。天気予報では、昨日を超える13mの風になりそうである。
明日は午前中に島を発つので、1日中釣りができるのは今日だけだ。
アイツと戦うためには体力を温存しなければならない。
すでに6時間ほど睡眠をとったので眠くはなかったが、この風では朝マヅメは無理だ。二度寝することにした。
ウトウトしているうちに夜が明けた。風は一向に収まらない。
MUD氏が起きてトイレに行ったが、なかなか帰って来ない。
私もあとを追うようにトイレに行った。
MUD氏は玄関に面した居間で、コーヒーを飲みながらマンガ本を読んでいた。
他のお客さんは、全員朝マヅメ狙いで釣りに出かけたそうである。
朝食は9:00ころである。まだ時間が十分あったが、外は強風である。
私もコーヒーを入れ、スラムダンクを読み始めた。
しばらくしてS氏も起きてきた。
S氏「起きたら誰もいないんで、自分だけ起きなかったんで2人で釣りに行っちゃったのかと思いましたよ。」
MUD氏「いやいや、この風じゃ~なぁ~。私は朝のコーヒーが欠かせないんで。」
私「ははは・・・(黙々とスラムダンクを読みふける)」
今日は勝負の1日である。なんとものんびりとした始まりであった。
朝食まで3人ともマンガを読みふけった。
昨夜の寒さで風邪が悪化して鼻水が止まらない。鼻の周りもヒリヒリしてきた。
大事な日に風邪とは・・・。しかし、心は静かに燃えていた。
3人とも心の中で、昨夜のリベンジを誓っていたに違いない。
嵐の前の静けさ、いや、高ぶる闘争心を必死でおさえていたのかも知れない。
勝負は夜だ。全員がそう思っていた。
9時になり、朝食を食べた。みんな気合いが乗ってきたのか、ガツガツと3杯飯を食らう者もいる。
私はお腹の具合が悪く、珍しく食欲が無い。しかし、しっかりおかわりをしてしまった。
食べ終わると早々に支度をして釣りに出かける。
荒磯
途中でスーパーに寄り、エサとなるワカサギや昼食の食材を仕入れる。
昨日作ったベラの干物は、今日の昼食で食べる予定である。
車で島内を巡り、強風でも釣りができる場所を探し回る。
先日目を付けておいた小さな漁港に行ってみた。停泊中の船が多く、ロープだらけで釣りにくい。
短めの竿で足下をブッコミ釣りで狙ってみたが、魚の気配が全く感じられない。
魚のいない場所で粘っても仕方ない。釣りには見切りも肝心である。
今日は夜まで釣りするつもりである。先日大物がヒットした式根島港に移動した。
大型船が着岸するメイン堤防は風をモロに受けるので、脇の小さな堤防で釣りを始めた。
水深が浅いので、全員が雑魚狙いのアオイソメ餌でブッコミ釣りである。

釣り始めてすぐに私の竿にアタリがあった。しかし、針がかりしない。エサの端だけかじられてしまう。
これは魚が小さいのか、エサ盗り名人のフグの仲間か…。
何度かアタリがあり、その度にエサを盗られる。
やっと釣り上げたのは、小さなニシキベラとアナハゼ(アサヒアナハゼかも?)であった。
どちらも小さすぎるし、食べても不味そうなのでリリースした。
その様子を見ていたS氏がメイン堤防の方に移動した。
私とMUD氏は少し粘ってみたが、アタリが遠のいてしまった。
続いてMUD氏も移動。私もここで粘っても雑魚しか釣れないと思い、みんなと同じ場所に移動した。
広い堤防の真ん中に陣取り、3人で並んで釣りを始めた。
風が強いためにウキが流されて釣りにくい。しかもアタリが全く無い。
すぐにカゴ釣りは諦めてブッコミ釣りに切り替えである。
MUD氏がエサのワカサギとサバを買いに行き、準備万端である。
私とS氏はイソメ餌でブダイ等を狙い、MUD氏はワカサギ1匹掛けであくまで大物狙いである。
我々の右側では、フカセ釣りでメジナ狙いの人と海藻エサでブダイ釣りをしている人が2人いた。
ブダイ釣りの人のウキが風に吹かれ、我々の正面を超えて左側まで流され釣りにくい。
とうとうMUD氏の仕掛けと絡んでしまう始末。せめて、他人が釣っている正面に流れる前に仕掛けを回収して欲しいものだ。
何も釣れていないようで、欲が出たのかも知れない。
我々も全くアタリが無い。
S氏は、どうせならとエサをワカサギに替えて放置した。
干物焼いてます
大物は夜釣りと思いこんでいた我々は、竿を放置して昨日作ったベラの干物を焼き始めた。
S氏が折り畳み式の炭焼きセットを持ってきていた。それを組み立て炭に火を付けようとするが、強風のためうまく行かない。
あれこれ考えた末、ガソリンバーナーで炭を焼いて火を付けてから使う事にした。
風が強くて寒い日に炎はありがたい。手をかざせば暖かいし、見ているだけでもなごむ。
焼けた干物をみんなでちぎって食べる。脂も乗り、実にウマイ。
ハナイシモチ(このときは、誰も名前も知らない魚だったが)も美味かった。
焼きたてをみんなでハフハフ食べる。たまにやってくる様子見の人達も、何をやっているのかと見て行く。
ちょっとだけ優越感に浸れる瞬間である。
そんな和やかなひとときも長続きはしなかった。
MUD氏の竿が、いきなり海に引きずり込まれそうになったのだ!

MUD氏は竿をガッシリと握り、戦いを開始した。
m級のアカエイや80cmオーバーの巨ゴイを釣り上げてきたという30号の投げ竿が、折れそうなくらいにしなる。
ナイロンなら24号に相当するPEライン8号の道糸が、海面を切り裂き唸りを上げる。
大型の投げ釣り用7000番リールのドラグが鳴って糸がどんどん出て行く。
これは、とんでもない大物がヒットしたに違いない!
両手で竿を立てて保っておくのが精一杯で、片手を放してリールを巻く事など至難の業である。
体ごと引っ張られて海に引きずり込まれそうになる。
MUD氏は地面に座り、まるでトローリングでカジキを釣るときの様な姿勢をとって戦闘態勢に入った。
顔が苦痛で歪んでいる。ありったけの力を振り絞って巨大魚と戦う。
その様子を見て、脇で釣りをしていた人が近づいてきた。
リール巻いてとか色々アドバイスしてくれるのだが、コイツはそんなレベルの魚では無い!
S氏がMUD氏の代わりにリールのドラグを硬く締め付ける。
それでもドラグが回って糸が出て行く。
なんてバケモノだ。
数々の大物を釣り上げてきたMUD氏でさえ、初めて味わう強烈なパワーだった。
ここまで来ると、もう我々には未知の世界である。
今までの経験など、大した役には立たない。臨機応変に戦うしか無いのだ。
10分以上は経っただろうか。やっとドラグが止まって、リールを巻いて魚を寄せて来れるようになった。
もう激闘でMUD氏の筋肉は悲鳴を上げているはずである。
それでも力を振り絞ってリールを巻く。
我々を含めて周りの連中は、あまりの桁違いの戦いに何故かゲラゲラと笑っている。
MUD氏も笑っていたが、目だけは鋭く海を見つめていた。
やがて魚も疲れてきたのか、だんだん近くに寄ってきた。
そして、5mほど手前の海が一瞬ガボッと大きく盛り上がり、また静かになった。
「浮いたぞぉ~!もう少しだ。頑張れ!!」
野次馬の釣り人が叫ぶ。
私は玉網を持って、その時を待った。
「その糸と竿なら絶対上がる。どんどん巻け!」
また野次馬が叫ぶ。
確かに、人間がぶら下がっても切れない仕掛けである。
勝負はついた。誰もがそう思った。
だが、ヤツは本気ではなかったのだ。
水面まで上げられて人を見て驚いたのか、猛烈なスピードで沖に向かって走りだした。
またもやドラグが悲鳴を上げる。
走られた距離を取り戻そうと、MUD氏は隙を見てリールを巻き上げる。
そのときである。
MUD氏が後ろに反り返って転倒した。
竿の曲がりが空しく通常に戻る。
痛恨のバラシである。
疲労と精神的ショックで、MUD氏はしばらく寝ころんだままだった。
放心状態で薄暗くなり始めた空を仰いでいる。
仕掛けを巻き上げてみると、糸は切れていなかった。
針に少し肉片が付着していた。魚の口の肉が切れてしまったのだろう。
そのあとしばらくの間、MUD氏は何もせずに休んでいた。
疲労困憊の顔だったが、口元は清々しく笑ってるように見えた。
大物は夜釣りという先入観は覆された。
S氏も持てる最強のタックルを用意し、ヤツに宣戦布告である。
私は悩んでしまった。
持って来た最強タックルが、とてもじゃないがヤツと戦えるような物では無かったのだ。
道糸はMUD氏がPE8号(ナイロン24号相当)、S氏がPE6号(ナイロン18号相当)、私は強化ナイロン6号である。
そこでハリスだけはワイヤーを使いショックリーダーも挿入して絶対に切れないようにして、あとはリールのドラグ調整で魚を疲れさせ、時間をかけて取り込む作戦に出た。
少ししてS氏にもアタリがあった。
初めて味わう大物の引きに、苦しそうに耐えている。
しかし、健闘空しくフロロカーボン8号のハリスが切られてしまった。
戦闘時間は短かったが、もう息は上がり体はギシギシいっている。
MUD氏も気を取り直して仕掛けを投入し、気合いを入れる。

それからすぐ私にもヤツが来た。
リールのドラグに頼る釣り方のため調整が弱すぎたらしく、ドラグが鳴りっぱなしで糸が果てしなく出て行く。
片手で竿を支え、竿尻を股に挟んでリールを巻く。
あまりのパワーに自分でドラグ調整する余裕が無く、手伝ってもらう。
コイツは今までのヤツよりは弱そうだ。
しばらく格闘しているうちに水面近くまで寄ってきた。
水中で大きな平べったい白い物体が翻った。
ウツボやクロアナゴなどの長物ではない。
メインターゲットのヒラメか!?
しかし、ヒラメにしては引きが強すぎる。
ところが、ここでも魚は本気で戦っていなかった。
姿が見えたあとヤツは一気に走り、締め直したドラグが鳴りっぱなしになって逃げて行く。
もう私のタックルでは、どうする事もできない。
仕方なくドラグをさらに締め上げると道糸が切れ、糸だけが海面に漂っていた。
巻き上げてみると既に数10mは糸が出ていて、この短時間であそこまで逃げられた事から、ヤツの泳ぐスピードが速いという事実が判明した。
しかし、ヤツは何者なのだろう。誰も姿を確認できていないので正体不明である。
引きの強さからヒラメでは無い。カンパチやヒラマサなどの青物かとも思ったが、泳ぐスピードはそこまで速くは無いし、あまり横走りしない。
フィッシュイーターの回遊魚が、ブッコミ釣りの海底に落ちた死にエサを食うとも思えない。
では、我々が未だに見た事もないハタやモロコ、クエなどの巨大根魚だろうか。
そんな想像をしていると、S氏が巨大なエイが水面を泳いでいるのを発見した。
幅が1mもあるエイである。ときどき裏返しに反転して、水面の何かを食っているようだ。
普通のエイとは形が違い、両脇のヒレが尖って伸びている。
背中は灰褐色だが、黒い大きな斑点がちらばっている。
すでに薄暗かったので、詳しく確認できなかった。
もしかして、これが我々の戦っている相手なんだろうか。
しかし、MUD氏はm級を含めてアカエイを何匹か釣った事があるが、明らかにアカエイの引きとは違うと言う。
謎は深まるばかりである。
完全に日も落ちて夜釣りになった。
寒いのは昨夜で懲りたので、必殺のハクキンカイロを準備した。
S氏も準備しようとしたが、燃料だけ持ってきて肝心のカイロ本体は家に忘れてきてしまった。
風邪はますます悪化し、鼻水が滝のように流れ落ちてくる。背中のあたりもゾクゾクする。
しかし、今夜が式根島最後の夜である。風邪ごときに負けてはいられない。
ヤツの正体も確かめなければ納得が行かない。
またもやMUD氏の竿にヤツがかかった。
だが、今回のはMUD氏のパワーが勝っていた。
数分の格闘の後、そいつは水面に姿を現した。
S氏が玉網を持って構える。
上がってきたのは、やはりエイだった。色や形からしてトビエイである。
群れで回遊し、マンタのような形で泳ぎもうまい。
海底でじっとしている事もあり、底棲動物から水中の魚まで食性も広い。
やがて玉網が届く距離まで寄せてきた。
ところが、水中では大して大きく見えなかったのだが、横幅が網の枠をはるかに超えている。
玉網は大型で直径は50cmあった。しかし、エイの横幅は1mほどもあったのだ。
これでは網に入らない。無理である。
モタモタしているとエイは本気を出し、針を引き延ばして逃げて行った。
寄せて来られるサイズで1mあるなら、先ほどのはいったいどれくらいのサイズだったのだ・・・。
しばらくして、S氏の竿に何かがかかった。
またもや格闘かと思ったが、簡単にスルスルと巻き上げられ、上がってきたのは60cmほどのウツボの子供だった。
ゲドバとしては、このサイズはリリースだ。離島のウツボなら1mは欲しいところだ。
ウツボ釣り名人のMUD氏は友人にウツボのお土産を約束したらしく、大ウツボ狙いで気合いを入れる。
このままでは持ち帰る魚が1匹もいない。
それだけは何としても避けたい。
いる事が判明した以上、私も狙いをウツボに切り替え、間違って大物が来ても仕掛けのロストが少なくなるように、夜光オモリのブラクリ仕掛けをセットした。
この夜光が功を奏したのか、すぐにアタリがあって60cmほどのクロアナゴがかかった。
今まで大物との格闘が続いたせいか、あれ?何か釣れた・・・程度にしか感じなかった。
このサイズのクロアナゴを1匹だけ持ち帰っても仕方ない。
さばくのも面倒なのでリリースした。
ところが、間もなくMUD氏も同サイズのクロアナゴを釣り上げた。
しまった・・・2匹も釣れるなら、キープしておくべきだった。
本土の釣りなら40cmのアナゴでもキープしていたのだが、ここは離島。
どうしてもキープサイズを大きく設定してしまう。
ウツボ&クロアナゴの時間帯かと思ったそのとき、S氏の竿が動いた。
大物特有の小さなアタリである。
竿先が数cm下がったまま止まっている。
じっと我慢していると、また数cm竿先が押さえ込まれる。
頃合いを見計らって、竿先がさらに下がった瞬間にすかさずアワセる。

まるで根がかりしたかのように竿先は動かず、竿だけが大きく曲がる。
次の瞬間、強烈な引き込みにあい、S氏の顔は苦痛にゆがむ。
MUD氏の死闘を見ていたS氏は、彼を真似て地面に座り戦闘態勢をとる。
今回の相手は、そうしなければ戦えないヤツだと悟ったのだろう。
S氏の体が悲鳴を上げ、リールを巻く手が震え出す。
5号磯竿は根元から曲がり、両手で支えるのがやっとの状態だ。
MUD氏が竿を立てて、S氏の戦闘を手助けする。
リールを巻く事など、到底不可能だ。2人がかりで竿を立てておくのがやっとという状態である。
体力が見る見るうちに奪われて行く。
S氏はリールを巻く力も無くなり、私に巻いてくれと要請する。しかし、私が横から両手で巻こうとしてもビクともしない。
これは、とてつもない大物に違いない!
そんな戦いの最中、脇に置いてあったMUD氏の竿が吹っ飛んだ。
激烈な戦闘を予感させるダブルヒットである。
リール1つで引っかかって止まった竿をムンズと掴み、ゴングが鳴った。
MUD氏は個別の戦闘は不可能であることを自らの激闘で知ったのか、自分の竿は半ば強引に巻いてくる。
私はあまりの出来事に笑いが止まらず、夢中でデジカメのシャッターを押した。
ついにMUD氏のタックルが悲鳴を上げた。
なんと、人間がぶら下がっても切れないPEライン8号が切れてしまったのだ。
なんというバケモノか。私は、自分の装備では到底戦えない事を悟った。
再びMUD氏はS氏の戦闘に加わった。
今にも折れそうなくらいに曲がる5号竿。
そして、ついに・・・その竿がパーンと言う音と共に折れてしまった。
それでもなお、折れた竿の上側をMUD氏は放そうとしない。
そのうち、上の部分がまた折れてしまった。
磯竿の5号といえば、メーターオーバーのヒラマサやカンパチを釣るための竿である。
その竿が根元から折れてしまったのだ。
誰もが完敗を覚悟したであろう。だが、1人だけ諦めていない男がいたのだ!
MUD氏、彼は折れた竿を上にずらし、軍手をはめて道糸を手で掴んだ。
すでにS氏に戦う力は残っていない。
バケモノとの格闘で彼の肉体はボロボロになっていた。
そこで、一番根元の部分だけ残った竿を私が持ち、リールを巻くことにした。
S氏は折れた竿が私の手元まで落ちないように支える役目だ。
糸はまだ魚と繋がっている。
MUD氏の号令のもと綱引きの要領で後ろに歩いて引っ張り、ある程度下がったらMUD氏が糸を手に絡めて固定し、その隙に私が前進しながらリールを巻く。
3人がかりの戦闘でもドラグが滑り、ジリジリと糸が出て行く。
しかし、これの繰り返しで魚は少しずつ寄ってきた。
スクーターに乗った人がバイクを停めて、我々の激闘を観察している。
どれくらい戦っていたのだろうか。
すでに時間の感覚は無くなり、そこにあるものは魚との真剣勝負だけだった。
ここまでボロボロにやられっぱなしで東京に帰るわけにはいかない。
大きすぎて取り込むことができなくとも、ヤツの顔だけは拝みたい。
できれば写真に納めたい。
それが叶ったなら、お前は我々を熱くした好敵手として海に帰してやろう。
我々は、もはやヤツに対して畏敬の念さえ抱いていた。
やっとヤツは近くまで寄ってきた。
堤防の縁にいるMUD氏が声にならない声を上げている。
「でか」
「エイ」
「うわ」
「ぐは」
写真に納めるには、さらに引き寄せる必要があった。
もうすぐヤツを拝める。
巻き上げるスピードも速くなっていった。
しかし、忘れていた事があった。
ヤツは海面に出てから本気を出すのだ!
次の瞬間、急に引く力が消えた。
ヤツと我々を繋いでいた唯一のラインが絶たれたのだ。
糸ではなく、よりもどしの金具がやられていた。
あまりの張力に持ちこたえられなかったのだ。
スクーターの見物人は、無言のまま去って行った。
ヤツを間近で見れたのはMUD氏だけである。
横幅が畳1畳もあるエイだったそうである。面積なら畳2畳はあろうかという大物だ。
残念だが、我々の負けだ。しかも、完敗である。
しかし、なぜか心地よい疲労感が体と心に広がって行った。
これはもはや釣りではない。格闘そのものである。
こんな経験は離島でなければ味わえないであろう。それを体験できただけでも、島に来て本当に良かったと思う。
さて、まだ持ち帰る魚は0匹である。
3人衆は、気を取り直して釣りを再開した。

すぐに私にアタリが来た。
結構重いが、明らかにヤツとは違う。
竿は曲がってもリールは簡単に巻け、スルスルと上がってきたのはクロアナゴだった。
S氏に玉網ですくってもらい、難なく取り込む事ができた。
しかし、良く見れば83cmもある丸々と太った立派な魚体だった。
今までの戦いが激しすぎて、このサイズでも楽勝に感じてしまった。
これでやっと、持ち帰る魚を1匹ゲットだ。
このサイズが釣れるなら、もっといっぱい釣り上げたい。
3人はヤツとの激闘で疲れ果て、体は限界を超えていた。
しかし、我々の精神は死んではいなかった。
いや、初めての体験でワクワクし、心の中はなんとも言えない笑いと充実感で満たされていたのだ。
もうヤツは来なくていい。グッドサイズのウツボとクロアナゴが釣れてくれ!
だが、ヤツは容赦なく攻めて来る。
S氏に来たヤツは、フロロカーボン12号ハリスをブッちぎって逃げて行った。
私にも来たが、針をへし折って海の闇に消えて行った。
最後にMUD氏に来たヤツは、とてつもない大物だった。
いきなり最初からリールのドラグが鳴りっぱなしで一気に沖まで突っ走り、PE8号の道糸をブッちぎって悠々と逃げて行った。
もう何をする間も無かった。
ヤツの前では、我々の全てのアイテムが役不足だった。
磯竿5号が折れ、PEライン8号が切れ、6000~8000番の大型リールでさえ巻き上げる事が難しい。
針やハリスも少なくなり、私の風邪も悪化している。
S氏も妙な咳を連発し、口から胃袋が出てきそうな気配だ。
MUD氏はサイボーグと呼ばれる男だけあって、まだまだ元気が残っていた。
友人に約束したウツボを釣り上げていないので、なんとかしたそうであった。
しかし、困憊した2人を見て、一旦宿に戻り夕飯を摂って体勢を立て直す事にした。
食事のあとは風呂だが、私の体は激闘と風邪で既に限界だった。
かなり熱も上がってきているようだったので風呂には2人で行ってもらい、部屋でひとりコタツで横になった。
だが、疲れ切った体とは裏腹に、心は高揚して眠れなかった。
宿の風呂はそれほど大きくないらしく、1人ずつ順番に風呂に入った。
待ってる者はマンガ本を読んだ。
MUD氏は美味しんぼ、私とS氏はスラムダンクだ。
3人がそろい、これからどうするかと言う話になった。
私・・体が限界なので2人で夜釣りを再開してほしい
MUD氏・・式根島最後の夜だから頑張って釣りたい
S氏・・どちらでも良い
結局、もう十分満足したので体を休める事に。
何度も巨大エイとの格闘の話題になり、同じ話でもみんな笑ってしまう。
そのうち疲れが出てきたのかみんな無口になり、マンガ本を読み漁る。
体はボロボロに疲れているのに興奮が冷めず、誰も寝ようとしない。
私は23:30までマンガを読んでいたが、ついに力尽きて布団に入った。
それから朝までは記憶が無い。熟睡していたのだ。
●2007年2月12日 最終日--さらば式根島よ
今日は帰りの船が11:40に出航するので、釣りをする時間は無い。
アシタバを摘み、お土産を買ってから帰り支度をする予定だ。
朝食は9:00なので、それまでに事を済ませることにした。
みんなマンガにハマッてしまったらしく、なかなか行動を起こさない。
体は昨日の釣りでボロボロになり、全員が筋肉痛である。
私はハナのかみすぎで、鼻の周りがヒリヒリ痛い。
「よし!」とかけ声で体にムチを入れ、車に乗り込む。

皮肉な事に、今日に限って風は止んで海も穏やかだ。
春の日差しを感じながら、車窓からアシタバを探す。
島のいたる所にアシタバが生えている。しかし、採りやすい道路脇はすでに新芽の部分が採られたあとだった。
道路から少し入ったキャンプ場や上り下りが必要な採りにくい場所に良いのが生えていた。
もはやクロアナゴを除いては、自力で採取できるお土産はアシタバだけである。
筋肉痛の体に気合いを入れ、壁を登り藪に入る。
魁!!山菜塾の塾長であるMUD氏の採るスピードは速い。
あれよあれよと言う間に、他の2人の合計分のアシタバを握って戻って来る。
買い物袋2つ分摘んだところでアシタバ採りは終わりにして、お土産を買いに行く事にした。
向かった先は、先日から目星を付けていた釣具屋である。
釣り具のお土産なんて誰も欲しがらないって?
いや、ここの釣具屋は、ただの釣具屋では無いのだ。色々な食料から薬類、日常雑貨まで売っている。
この小さな島では、釣り具だけ売っていては生活が成り立たない。当然のことなのだ。
ここでお土産にクサヤを買うことにした。
一般的な青ムロの他に、今まで見たこともないサメやキビナゴのクサヤが売っていたので買ってきた。
後にKannaで試食会を開くのが楽しみである。
風邪薬も売っていたのでゲットした。これで症状が緩和されればラッキーである。
ここまでこじれる風邪なら、初日に買っておくべきだったのかも知れない。
宿に戻ると、すぐに朝食である。
フェリーに乗るとロクな食べ物は売ってないので、ガツガツと食いだめする。
食事が済むと部屋に戻り、帰りの荷造りである。
ここまで使ったお金を精算し、3人で割り勘にする。
船賃が安いのと島でもあまりお金を使わなかった事もあり、思ったより安く済んだ。
今思い出したのだが・・・借りた車のガソリンを満タンにするのを忘れていた。
Kのワンボックスだったし島が狭いので少ししか使ってないと思うが、悪いことをしてしまった。
マンガ本を読んで時間を潰していると11:00になり、帰りの港に向かう時間になった。
車で港まで送ってもらい、お世話になった中村屋さんともここでお別れである。
家庭的で良い宿であった。次に来るときもここにしよう。
帰りのフェリー
しばらく待っていると、竹芝に帰るフェリーが入港してきた。
ついに式根島ともお別れである。
長いようで短い3日間だった。いつも離島釣行では、あっと言う間に時間が過ぎ去る。
本土では味わえない濃い時間が感覚を狂わせる。
船に乗り込み、予約した2等和室の場所を探し、早々に枕を用意する。
帰りは11:40に出航して20:00着港の予定だが、特にする事が無いのだ。
昼食と夕食の時間を挟んでいるが、あまりお腹は空いていない。
大物との戦いを思い出して談笑する。
それも疲れると、1人また1人と勝手に睡眠をとる。
私は昼夕兼用で16:00に食事を摂り、また眠った。
そうこうしているうちに予定より早く、19:10に竹芝に着いた。
ここから家までが、また地獄である。
魚などで重さの増えた大荷物を引いて満員の山手線に乗り、さらに乗り換えながら家を目指す。
あまりの疲労に竹芝からタクシーとの案も出たが、ここまで来たなら最後の一踏ん張りだ。
ギシギシいう体にムチ打って、あるときは荷物を担いで階段を登る。
20:00にやっと自宅に着いた。みな無事に着いたようである。
荷をほどき、冷凍庫にクサヤをしまう。
着替える力さえ残っておらず、そのまま布団に潜る。
明日からまた都会の雑踏にまみれ、仕事である。
目を閉じると、島での激闘の光景がまざまざと蘇る。
今回の釣行は、お土産の魚がクロアナゴ1匹であった。
釣りとしては大惨敗である。
しかし、眠りに墜ちる私の口元は笑っていた。
この世には、形のある物と無い物がある。
今回は、その形の無い物、それもとてつもなく大きな物を手に入れた気がする。
投稿時間 : 21:12 個別ページ表示 |釣り
メイン2006年4月22日 神奈川県 三浦半島-諸磯、浦賀港
久しぶりにSaltyDog氏と三浦に釣りに行って来た。
以前よく2人で行っていた、ホームグランドのような釣場である。
最近は三宅島の釣りに慣れてしまったため、物足りなく感じるかも知れないが、懐かしい釣場なので楽しみである。
天気は良さそうだが、長潮で満潮時刻が実釣時刻と合わないのが気がかりだ。
午前10時にS氏宅前で落ちあい、先ずは先日ロストしたタモの網とエサを買いに上州屋へ向かった。

街中の道は渋滞していたが、高速に乗ると流れていた。第三京浜→横浜新道→横浜横須賀道路と進んで、昼ごろ三浦に着いた。ここで昼食である。

のんびりと10時に出発したのは、ちょうど良い時間に飯にするためだったのだ。
マグロ丼で有名な「ぢんげる」という店に入った。
目当てだった中落ち丼は1日10食限定で、すでに売り切れていた。あれこれ悩んで、2人とも味付け丼の特盛りに決めた。
ライスだけ大盛りの上の特盛りだったため、オカズのマグロが足りない感じだった。
S氏のナビを頼りに細い道をウネウネと走り、最初の目的地である諸磯に着いた。

芝生のような場所にバイクを停め、磯づたいに歩く。
ここは景色がとても良い。このロケーションなら、魚なんて釣れなくても満足できそうである。
気持ちいい磯をザクザクと歩いて釣場に着いた。 砂浜は歩きにくいので岩場を通ってきたため、少し息が上がっている。
諸磯の釣場
ここは諸磯の中でも有名な磯で、海面に突き出た高磯が魅力的なポイントである。
すでに、3人の釣り人が竿を出していたが、2人が入れるスペースが十分にあったので、ここで釣ることにした。
私はコマセを使わないオキアミ餌のフカセ釣りとアオイソメ餌のブッコミ釣りの二刀流、S氏はアオイソメ餌のブッコミ釣りである。
いつも2人で釣りに行くと思うのだが、S氏の仕掛け作りは早い。私はいつも遅れをとってしまう。
やっとブッコミ仕掛けができて投入すると、すぐに根がかりしてしまった。
ハリスが切れてしまい面倒だったので、脇に放置したままフカセ仕掛けを作って投入した。
すると、すぐにアタリがあったが餌だけ盗られてしまった。投げる度にアタリがあるのだが、なかなか針がかりしない。
やっと釣れ上がってきたのは、小さめのウミタナゴだった。

続いてもう1匹釣れた。S氏も良い型のキュウセンを釣った。
次第に風が強くなり、魚も釣りにくくなってきた。
キタマクラが釣れた
アタリが無いのに餌だけがキレイに無くなってしまう。
ウキに全くアタリが出ないのに、ハリスがプッツリと切られる事が何度か続いた。
そして、やっと針がかりさせたのがこれ。
キタマクラである。こいつはさすがにリリースだ。
外道バスターズといえども、毒魚を食うわけにないかない。
コイツらフグ科の魚は毒持ちだわ餌盗るわで、釣り師の間では嫌われ者である。
キタマクラは肉自体に毒は無いのでクサフグなどと比べれば毒性は少ないようだが、名前からしてイヤなイメージが先行する。
雑魚釣りを楽しんでいたが、アタリが遠のいてきた。そろそろ夕方になるので撤収の準備である。
釣れた魚は、私がウミタナゴ3匹・キュウセン1匹、S氏がそれぞれ1匹ずつだった。
S氏は、釣れたキュウセンをその場でさばいて干物にしていた。
ウミタナゴもさばいたのだが・・・春なので子持ちだった。

このウミタナゴの胎児が生きていて、ウネウネと動いてグロい。
興味のある方は、こちらをどうぞ。 ポチッとな。画像は荒いですが、動いてる様子が判ると思います。
魚は全てさばき終わって、釣場をあとにした。
次なる目的地は、浦賀港。ここはメバルが多く、三浦に釣りに来て不調だったら夜釣りで必ず寄る場所である。
しかし、早春にS氏が行ったのだが、結果はボウズ。
その後、私が敵討ちに行ったが・・・私もウミタナゴ1匹でメバルはボウズ。
2人ともリベンジしたかったのだ。

途中でオヤツ代わりにオニギリを買った。
変わった新商品の食べ物を見ると、つい買いたくなってしまう。
浦賀港に着き、メバル釣りの準備を進める。
またしてもS氏は早い。あっと言う間に仕掛けを作って釣り始めている。
私も遅ればせながら釣り始める。
以前来たときは釣り人が5人くらいいたのだが、今日は誰も来ていない。
いやな予感がする・・・。
真剣にウキを見つめるS氏
もう夕方で薄暗くなっている。
本来なら、そろそろ爆釣タイムに突入する頃である。
しかし、全くアタリが無い。
2人とも、ウミタナゴの胎児を餌用に持ち帰り、それを使っていた。
フィッシュイーターのメバルには絶好の餌になりそうだったからだ。
すでに餌は死んでいたので動かない。ウキを少し動かして誘ってみたがダメだった。
そこで、アオイソメを使ってみた。
だが、ウキは微動だにしなかった。
いやな予感は現実になろうとしていた。今年の浦賀港には魚が寄ってないのかも知れない・・・。
どんどん暗くなって、街灯が灯る。
こまめに歩きながらポイントを探し、ウキを見つめる。が、アタリが無い。
S氏と顔を見合わせ、どちらともなく撤収の話が出る。
30分ほど経っただろうか。やっと私のウキが沈んだ。
しかし、針がかりしない。餌の先の方だけ食われていた。
フグがかじったのだろうか。それとも、食いが渋いのだろうか。
しばらくして、また私のウキが沈んだ。
今度は50cmほど沈んでからアワセた。しかし、釣れない。
3回目のアタリは、ウキが1mほど沈んでからアワセた。
お!魚の手応え。何かかかっている。
上がって来たのは、小さめのメバルだった。

ついにリベンジを果たした。
少しして、もう1匹追加。メバルタイム突入か!
と、S氏が妙な事に気づいた。私が釣った2匹のメバルが、バケツの中で逆立ちして泳いでいるのである。
バケツの側面が白くて底面が黒いのが関係しているのだろうか。謎である。
やがてS氏もメバルを釣り上げ、満足そうである。
メバル結構釣れたかも?
食いが渋く、なかなか針がかりしない中、誘いを駆使して釣果を伸ばして行く。
何匹もバラシながらも、私が4匹、S氏が3匹釣ったところで2人とも満足した。
なかなかの型も混ざり、釣り始めのいやな予感からすると上出来である。
夜も8時近くなり、撤収の準備を始めた。
入れ違いに地元の子供が来て、ワームを使ったルアー釣りを始めていた。
家の近くに海があるって、いいな~と思う。
帰りは、かねてからの予定通り、横浜で元祖家系ラーメンを食べて行く事にした。
S氏のナビのもと、横横を横浜辺りで降りて店に向かった。

店に着くと、外まで行列ができていた。
カップ麺では食べた事があるものの、本物は初めてなので楽しみである。
店員の手際も良く、行列は順次送られて行く。
やがてカウンターに座り、ラーメン+味付け卵を硬麺で注文した。
あまり待たずにラーメンが出てきた。
一口食べてみると、うーむ、美味い。具に派手さは無いものの、スープの味がとっても良い。
あっと言う間にたいらげ、店をあとにした。
あとは家に帰るのみである。高速でサービスエリアに一度寄ったが、その後は一気に家まで帰った。
全走行距離170kmの釣りだった。
家に着いてから、すぐにメバルをさばいた。生きたまま簡易クーラーに入れてきたので、まだ死後硬直状態で新鮮だった。
後日、煮付けにして2人で食べよう。
三浦半島は、東京から近い割りに魚影が濃い釣場である。
さすがに三宅島の様な釣果は期待できないが、日帰りでもそこそこ楽しめる。
暖かくなったら、またアナゴやキスでも狙いに行くことにしよう。
投稿時間 : 01:01 個別ページ表示 |釣り
メイン2006年4月4日 栃木県黒川
栃木の田舎に帰省して、釣りに行って来た。またウグイとオイカワ狙いである。
近所の永野川に行ってみたが、水が少なくて魚影が見られず、少し遠くなるが黒川まで足を伸ばした。
途中にある桜並木がトンネルのようで綺麗だった。最近は関東では滅多に見られないシロバナタンポポが土手に生えていた。


永野川がダメだったので、次の目的地である思川に行ってみたが、川漁師さんがウグイの瀬付き漁のために川にロープを張っていて、釣り不可能だった。
ちょうど桜の咲く頃が瀬付き漁の時期で、瀬に新しい砂利を撒いて産卵に来るウグイを投網で捕るのである。
仕方なく黒川まで行ってみると、水量は少ないものの瀬付き漁は行われておらず、ここで釣る事にした。


上流に堰があって遡上しにくいため、その下流に魚がたまるポイントである。
水深は10~30cmほどしか無いが、この日は気温が20℃を超えるほど暖かかったため、魚は瀬に出ているはずである。
今回は妹とその子供(6歳)も連れて行ったため、危険が少ない浅場を選んだ。
タックルは2セット用意して、私は浅瀬で寝浮きを使った流し釣りにした。
妹チームは初めてなので、立ち浮きを使って少し深い所を釣らせた。
現地に川虫はいくらでもいたが、面倒なのでエサはサシにした。
釣り始めてすぐに、私が15cmほどのウグイを釣った。少しして10cm程度の小さいオイカワも釣れた。


私が3匹ほど釣ったとき、妹チームが20cmのウグイを釣った。
妹チームは、それが最初で最後の釣果となった。
私が12匹釣ったところで、納竿する事にした。
まだ夕方の4時で、これからが釣れる時間だったが、あまり釣りすぎても食べきれないし程々でやめるのが丁度良い。

2時間ほどの釣りだったが、そこそこ釣れて楽しかった。
帰宅してから魚を調理し、煮付けにして食べた。ウグイは卵を持っていて美味しかった。
本格的に雨が降って増水したあとなら、もっと大型も増えるし数も釣れると思う。
ここは大型のヤマメ(27cm)も釣れた事があるので、アユ釣り解禁になる前が狙い目である。
子供が川原を走り回ってしまうので、次回はもっと釣りやすい釣りにしようと思う。
投稿時間 : 15:27 個別ページ表示 |釣り
メイン2006年3月28日(火) 釣行3日目
三宅島釣行も最終日。今日で島を発たなくてはならない。
大物をバラしたのが心残りだが、雨では釣る気になれない。
ゆっくりと休むはずであった。
ところが、朝5時にFたんの携帯アラームが鳴り響いた。
切っておくのを忘れたようである。
眠い目をこすり、窓を開けて外を見てみた。
あれ??・・・雨降ってない。てか、晴れ間が見える。
天気予報で確認すると、予報が雨から晴れに変わっていた。
Fたんに聞いてみると、疲れていたはずが、コマセ使わないなら釣りしてもいいって事になった。
彼は昨晩のうちに洗濯したので、服がコマセ臭くなるのがイヤだったのだ。
準備を済ませて桟橋に向かうと、そこにはまたしても貨物船。
今度のは釣りできそうになかった。釣場までコンテナを並べていた。
仕方なく、桟橋から見える高い磯に向かって歩くことに。
目で見ると近そうに見えるのだが、溶岩のゴツゴツした岩の上を歩くので、かなり時間と体力を使った。
やっと着いたときには汗だくだった。


遠くから見ても恐怖を感じるような高い磯だったが、現場に行ってみると大した事はなかった。
先客が2人いて釣りしていた。全然釣れていないようである。
我々はコマセを使うカゴ釣りはやめて、付けエサのみのフカセ釣りにした。
水深は浅く、根があって海中に岩がゴロゴロしている。
アタリか根がかりか判らないような感じでたまに浮きが沈むのだが、全く魚はかからない。
ときおりエサがなくなる程度だ。
風がほとんど無く、海はベタナギである。こういう日は、どこに行ってもダメである。
仕方なく、ホテルのチェックアウトに間に合うように帰ることにした。
荷物をまとめてフロントで精算し、帰りの船まで時間があるので少しまったりと時間を過ごした。
外は少し小雨がパラついて来た。
私はホテルに置いてある漫画本を読み、Fたんは外に散策に出かけた。
12時まで時間を潰し、飯にした。
その後、帰りの船が2:40なので、それまで周辺を散策に行った。
売店で土産を買い、漁港の周りを探索していると、妙なものを見つけた。

溶岩の中に木が立っており、その木自体は燃えているわけではなく、石化している。
何だかよく判らないが、木じゃなくて別の石が割り込んで来たにしては変である。
さらに進んで、桟橋側の反対から漁港に入った。
すると、港内に銀色に輝く魚体が見えた。
よく見ると、魚の群れが黒く見える。

最初は群れの小魚を大型魚が襲っているのかと思った。
でも、よく見ると、群れの魚1匹1匹がデカかった。ボラかも^^;
2時近くまで散策し、ホテルに戻った。
とうとう帰りの時間が来てしまった。ぎりぎりまで冷凍庫に入れておいた魚をクーラーBOXに入れる。
あれれ??
ガ~ン・・・我々のメジナがいない。
誰かが間違えて持って帰ってしまったようだ。
代わりに3匹入った袋があるが、さすがにそれは持ち帰れない。
3個入れておいた保冷剤も一番大きなのが無くなっていた。
「ご自由にお持ち下さい」と書いてある冷凍庫に入れておいたので、持って行かれて当然かも知れない。
今度から、魚の袋や保冷剤には名前を書いておこう。
ゴマサバの竜田揚げとメジナのリュウキュウが好きなFたんは、そうとうショックだったらしく、絶対に取り戻すとか言っている。
しかし、メジナを間違えた人は昨日帰った人だと思う。今さらどうにもならない。
また来て釣れば良いのだ。
ハプニングがあるから、思い出に残るというものである。
そんな我々を見かねて、ホテルの支配人さんがメジナをド~ンとプレゼントしてくれた。
ダンボールで持って来る量である。気前の良い人だ。
荷物と一緒に港までホテルの車で送ってもらい、帰りのフェリーに乗り込んだ。
いよいよ三宅島ともお別れである。


今まで我々が戦って来た釣場が見える。
以前来たときより釣果は良くなかったが、それでも十分楽しめた。
本土では味わえないような釣りを桟橋でも体験できる三宅島は、やっぱりスゴイ。
地元の人の話では、最近は水温が下がっていて、地磯なども全然ダメだそうである。
黒潮蛇行の影響で冷水塊が来ており、回遊性の強いクロメジナやムロアジは、今は八丈島付近を通る黒潮を泳いでいる。
土曜までは少し釣れていたようだが、大きな潮の流れより潮の潮汐を気にして中潮と大潮の日を選んでしまった。
若潮や長潮でも、黒潮が来ていれば爆釣らしい。勉強になった。
そんな中で2匹のクロメジナをゲットできたのだから、よしとしよう。
だんだん小さく見える三宅島を眺めながら、船は竹芝を目指して進んで行く。
行きと違い帰りは昼に出航するので時間がある。
少し睡眠もとったが時間が余ってしまい、船の中や甲板を散策してみた。
デッキにあるデッキブラシ?かと思ったら、ブラシじゃなかった。
夕飯は自動販売機のカップラーメンにした。ちょっと贅沢にラ王を食べた。
カンチューハイをつまみ無しで飲みウトウトしているうちに音楽が鳴った。
竹芝に無事帰ったのである。
我々は荷物が重いので、一番最後に出る事にした。
魚でいっぱいになった重い荷物を引きながら、道で待っているタクシーに乗った。
自宅までタクシーで帰り、我が家の冷凍庫に入る分だけの魚を引き取って、残りは全部Fたんが持ち帰った。この大漁の魚を使って、後日宴会を開くのだ。
家に着いて目を閉じると、三宅島の風景が目に浮かんで来る。
逃げられてしまった大きな魚。
Fたんに釣られたネコザメ。
そして、お世話になったホテルの人達。
また来月か再来月に行こう。本土では考えられないような夢のある釣りを求めて。
投稿時間 : 15:23 個別ページ表示 |釣り
メイン2006年3月27日(月) 釣行2日目
朝5時にセットしてあった目覚ましアラームが鳴った。
すっかり熟睡したが、まだ疲れは抜けていない。あちこちが筋肉痛である。
まだ寝ていたい欲求を、釣りたい欲望がうち砕く。
窓を開けて天気を見ると、予報に反して晴れている。風向きは沖に向かって吹いており、島の中心にある雄山から来る火山ガスで、かなりの硫黄臭がする。
追い風になるので、仕掛けを飛ばしやすい。
俄然やる気が出てきた。
5時にフェリーが着くので、その前後は桟橋で釣りができない。
5時半を目標に準備を進める。昨日無くしたタモは、ホテルから借りる事にした。
この時間は、ホテル内があわただしい。ほとんどが釣り客なのだ。みんな朝まずめを狙っている。
なんだかんだで時間をロスしてしまい、6時頃に桟橋に着いた。
もう先客がいたので、桟橋の先端ではなく根元のポイントで釣る事にした。
前日、地元の人から良く釣れるポイントとの情報を得ていたのだ。
さっそくカゴ釣りを始める。Fたんも、今日はカゴ釣り1本に絞っているようだ。
なかなかアタリが来ない。
20分ほどしてコマセが効き始めたころ、私の浮きが沈んだ。
アワセてみると、ゴマサバとは違う手応え。
上がって来たのは、25cmほどのクロメジナだった。小さいので抜き上げる。

小さいが今回初めてのメジナなので嬉しい。リュウキュウにして食べるには量が足りない。
まだ釣れると思い、すぐに仕掛けを振り込む。
すると、またすぐに私の浮きが消し込んだ。今度はさっきよりデカイ。
38cmのクロメジナだった。今度はタモを使って慎重に取り込んだ。

しばらくして、またアタリがあった。しかし、針がかりせず。
そして、浮きが変に動くのでアワセてみた。
すると、すごい引き。明らかに今までのサイズとは異なる魚だ。
5号磯竿が激しく曲がる。
やっと手元まで引き寄せたが、そこでも抵抗して突っ込む。
少しずつ浮かせて、そろそろ魚が見えるかな~と思ったそのとき。
急にフッと軽くなった・・・。バラしてしまった;;
魚の姿を見ていないのが悔しい。もしかしたらシマアジ?とか思ってしまう。
4号のフロロカーボンのハリスがブチッと切られていた。
地元の人に言ったら、ここじゃ4号なんて最低ラインで、普通は少なくとも5号、6号以上無いと安心できないと言われた。
スケールが違いすぎ!
我々が釣っている場所は、作業の邪魔にならない所だったが、前回来たときは怒られて追い出されたのもあって、なんか気が引ける。
時間はまだ朝の7時。
釣れてる最中だったので少し粘ってみたが、貨物船の音のせいだろうか。全くアタリが無くなってしまった。
仕方なく朝食のお弁当を食べてアタリを待ったが、何もかからず。
歩いて別の釣場に行く体力も残ってないし、再びレンタカーを借りるのももったいないって事で、一度ホテルに戻る事にした。
そこですぐにメジナのウロコを落とし、内蔵を出すことにした。
そして、エラを取ろうとしたとき、手に妙な動く感触が・・・また出会ってしまった。



キモイです。かなりきてます。普通に手でつかみましたけど^^;
ウオノエは主に魚の口の中に寄生するフナムシに近い仲間である。
写真のように、多くの場合雌雄で寄生している。大きい方がお腹に卵をもったメスである。メスは舌の上にしがみついており、オスは口の脇の方に付いている。
魚の体液を吸って生きている寄生虫である。
三宅島で釣れるブダイには必ずと言って良いほど付いているが、まさかメジナにも寄生するとは思わなかった。
マダイやシマアジにも寄生するから、意外と普通なのかも知れない。
そのあと、部屋に戻って昼まで仮眠をとった。
2人ともかなり疲れが貯まっている。休むときにちゃんと休んでおかないと、体力がもたない。
ホテルで他の人の会話を漏れ聞いても釣れてないようで、無理して体力を使うより、ここは休んで夕方に賭ける方が賢明である(と思おう)。
昼食を食べ、窓から港を見ると、まだ貨物船が見える。
また部屋に戻って、高校野球を見ながら休憩する。
時計は3時を回り、太陽もだいぶ落ちてきた。そろそろ出陣準備である。
窓から確認すると、さっきまで見えていた貨物船がいない!
いそいそと荷造りし、港に向かう。
あれ??桟橋の反対側に別の貨物船が来ていた。
ガク~っと思ったが、なんか変だ。釣り人が見える。
貨物船が作業してるのに、すでに大勢の釣り人が来ていた。
しまった~~。出遅れた!
昨日メジナを釣ったポイントには既に人が入っている。先端も人でいっぱいである。
貨物船がいても釣り可能な事もあるのだ。
こうなったら、空いてる適当な場所で竿を出すしかあるまい。
空いてる場所は、あまり釣れないから空いているのだが・・・。
釣り始めたが、さっぱりアタリが来ない。先端の釣れる場所に割り込もうと思ったが、Fたんは人と関わるのが面倒だからイヤだと言う。
確かに、普段人混みで生活している我々は、三宅島まで来たのだからのんびり釣りを楽しみたい。
次第に日は傾き、夕まずめを迎える。


そして、ゴマサバタイムがやってきた。
次から次へと釣れるゴマサバ達。
もうFたんは疲れも忘れて釣りまくっている。
三宅島釣行最後の夜である。思いっきり釣りたい気持もやまやまだが、あとでさばくのが大変だし、すでにバケツいっぱいである。

これ以上釣ったら、クーラーにも入りきらないし、夕飯も遅れてしまう。
ゴマサバ大漁である。
宿に帰り、すぐに夕飯を食べ魚をさばいた。
今回はFたんにも手伝ってもらったので、思ったよりもすぐ終わった。
そして、念のため昨日と今日釣ったゴマサバをクーラーに入れてみたが、メジナを入れるスペースはどこにも無かった。
部屋に戻り風呂に入った。疲れが貯まって来てるので、昨日よりゆっくりと湯船につかった。
明日の天気予報を見ると、朝から夕方まで雨になっている。
もうさんざん釣ったし、Fたんも疲れて釣り不能になっている。
明日はゆっくりと休むのも良い。
私は朝まずめにもう一度メジナで勝負したかったが、さすがに雨ではツライ。
アラームのセットもしないで床に就いた。
◎本日の釣果:メジナ2匹(25~38cm)、ゴマサバ14匹
投稿時間 : 15:22 個別ページ表示 |釣り
メイン2006年3月26日(日) 釣行1日目
今日の天気は、予報では曇り時々雨。しかし、雨は降っておらず、曇ってはいるが晴れ間も見える。絶好のコンディションである。
ホテルに荷物を預け弁当を受け取り、6時前に錆ヶ浜港の桟橋に着くと、フェリーの荷下ろし作業は終わっていた。
が、ガーン・・・貨物船が停泊していた。
港の入り口で様子をうかがっていると作業員らしき人が車で通りがかり、「今日は1日中入れないよ。」と教えてくれた。
今日は日曜日。前回来たときも日曜はダメだった事を思い出す。
しかたなく、すぐ脇にある磯に向かった。ここは前回もボウズだった磯である。

水深が浅く、新しい溶岩でできた磯で、魚影はおろか生物が住んでいる形跡が見られない。
前回はベタナギだったが、今回はナギだが少しは風がある。何か釣れると思ったが、時間だけが無駄に過ぎて行く。
やがて、朝まずめの絶好の時間帯は終わった。2人ともまだボウズである上に、エサさえも取られない。
このままここで粘ってもらちがあかないので、ホテルに戻ってレンタカーを借りる事にした。

私は10年以上四輪の運転はしていないので、Fたんに運転してもらう事にした。
しかし、彼も免許を取ってからほとんど運転していないようだった。
借りた車は勝手が判らないので、制限速度を守って島の外周道路を進む。
目指すは三池港である。三宅島にはフェリーが着岸する港が2つあって、1つが錆ヶ浜港、もう1つが三池港である。
2港は島の対極に位置する。島は風が強いため、風向きによって着岸する港を変えるのである。
我々はホテルからの情報で、三池港でマダイやシマアジが上がっているとの情報を得ていた。期待は高まる。
港に着くと、駐車している車が少ない。釣り人も1人もいない。
ガ~~ン・・・ここにも貨物船;;
こうなったら、貨物船が来れない漁港を狙うか、磯を攻めるしか無い。
しかし、軽装備の我々では風が強い日の荒磯は危険である。
外周道路を道なりに進み、港を探す。しばらくして、小さめの漁港が見つかった。
湯の浜漁港である。

車で堤防の先端まで進むが、道幅が車1台分しか無く、しかも所々水がたまっている。
経験上、堤防の上に水がたまると、危険なくらい良く滑る。
Fたんは初めての三宅島釣行と久しぶりの運転でハイになっている。
徐行するように言ったのだが、「落ちても水の上だから大丈夫ですよ。ヘッヘッヘ。」と意味不明な事を言いながら、減速もせずに進んで行く。
マジで恐怖だった。後に自分の足で歩いてみて、どんなに滑るのか理解したらしく、引きつった笑みを浮かべていた。
堤防の先端に車をとめ、釣りの準備にかかった。
先客が4~5人来ており、まだ仕掛けを作ってる人も何人かいた。
我々が準備している間に、先に釣りを始めた人が何か釣った。竿がかなり曲がっている。
しばらくして上がって来た魚は、40cmオーバーのクロメジナ(オナガグレ)だった。
はやる気持ちで仕掛けを作っていたので、浮きを付け忘れてしまい作り直した。
やっと釣りを始めたがアタリが無い。風が強くなって寒くなってきた。
Fたんはカゴ釣りとブッコミ釣りの二刀流である。
私もブダイ狙いでブッコミもやってみたが、エサのアオイソメが全くかじられない。
地元の人が余ったキビナゴをくれたので、Fたんはエサを変えてカサゴ&大物狙いを始めた。
そして、Fたんのブッコミ竿が曲がった。大きそうだ。
竿のモッタリした動きを見ると、ウツボのようである。
50号の船竿と7000番のリールの力で強引に巻き上げる。

上がって来た魚は、やはりウツボだった。タモですくい上げ、針をはずす。
口を開いて威嚇してくるので、針がはずしにくい。やっとの思いではずし、海にお帰りいただいた。
Fたんが足で蹴って落としたのだが、最後の一蹴りでつま先がウツボの下に入り、ヤツは生まれて初めて空を飛んだ。
しばらくして、Fたんがブッコミ仕掛けを回収すると、何やら釣れていた。
以前友人のsaltydogさん(salちゃん)やMr.mudさん(MUDさん)が釣ったアカエソだった。
1匹だけじゃ料理しても大変なので、これもリリース。
それっきりアタリが遠のいた。先客グループが20cmほどのメジナを釣り上げたが、我々はエサさえ取られない。だんだん寒さが身にしみてくる。
未だにキープした魚は0匹。私に至っては、釣った魚も0匹。いわゆるボウズである。
時は12時をまわり、そろそろ昼食の時間だ。一度帰ってホテルのレストランでランチタイムにした。
Fたんは鰻丼、私は前回salちゃんに食べられてしまったカンパチのかま定食。
飯を食ったあとは眠気が襲って来る。
レンタカーを返却し、夕方まで休む事にした。
どれくらい寝たのだろうか。ホテルのロビーでウトウトしていると、Fたんに起こされた。
窓から見える貨物船がいなくなっている。
時は3時半を過ぎていた。チェックインを済ませ、夕まずめに向けて再び出陣である。

錆ヶ浜桟橋に着くと、先端にはすでに人がいっぱい来て釣っていた。
人のいない釣り座を選び、桟橋の中程に陣取った。
まだ絶好の夕まずめには時間がある。しかし、満潮は3時くらいなのでメジナが釣れるかも知れない。
私はカゴ釣りのみ、Fたんはまたカゴとブッコミの二刀流。
釣り始めると、浮きが微妙に沈むのだが、一気に持って行かない。
たまーにエサが無くなる程度である。
まだ時間が早いのだろうか。周りでも誰も釣れていない。
そんなとき、Fたんのブッコミ竿が大きくしなった。
かなり重そうである。竿の動きはウツボのような感じで、モッタリと揺れている。
例によって強引に巻き上げる。なかなか浮いて来ない。
やがて姿を現したものは・・・。

デ、デカイ。70~80cmはありそうな巨大ネコザメであった。
あわててタモですくおうとするも、デカ過ぎて入らない。
体の1/3しか入らないので、どうにもならない。頭だけでも子供の頭くらいはある。
ヤツは不機嫌そうに、でもマッタリと「なにすんの~?やめてよ~。」って感じでもがいている。
野次馬は何人か集まって来た。
そうしているうちに、40号の錘がタモにからみついてしまった。
そのまますくおうと頑張っていると・・・。
なんと、タモの網の部分がはずれてしまった。写真を見ればおわかりだろう。
タモの網は、からんだ錘にぶら下がった状態である。
魚よりも、先ずはタモを回収しなければならない。
何とかとろうとするが、良い案が浮かばない。地元の人の提案で、キャスターの荷造り用のフック付きのゴムコードをタモの柄に固定して、そのフックで引っかける事にした。
しかし、魚が暴れた反動でフックが網からはずれてしまった。
錘に引っかかっていたので何とも思っていなかったが、あろうことかいつのまにか錘ははずれていた。
そして、網は海中深く沈んで行った・・・。
※今回のロスト品1---タモの網
もう魚を上げる事は不可能に近い。しかも、魚は不味そうなネコザメである(後ほどネットで調べたら、サメ類で最もクセの無い淡泊な味でウマイらしい)。
仕方なく、ラインを切ってリリースした。
大物の引きを味わえただけでも、島に来た甲斐があるだろう。
ネコザメからアタリが遠のき、何も釣れなくなった。
ポツポツと竿を畳む釣り人も増えて来た。風が強く、釣りにくい。
桟橋先端が空いたので移動することにした。
向かい風の強風で、仕掛けが遠くまで飛ばない。
やがて日は沈み、絶好の時間帯を迎える。
しかし、なかなかアタリが来ない。沖に蜃気楼だろうか、妙な明かりが2つ見える。
やっと私の浮きが消し込んだ。大きく合わせると、三宅島に来て初めての魚の感触。
あまり引きは強くないが、何かかかっている。

釣り上げてみるとゴマサバだった。コイツらは群れで来ているので、釣れ始めるとず~~っと釣れ続く。
日が暮れると、今まで1匹も釣れなかったのがウソのように、次から次へとヒットする。
これはこれで楽しい。
Fたんはゴマサバが大好物なので、もう狂喜乱舞している。
しかも、釣るたびに大きくなって行くと変な笑いを浮かべている。
そして、マジでデカイのが釣れた。

なんと!・・・46cm!!
バケツの中の他のゴマサバと比べていただきたい。いかに巨大であるかわかるはず。
これをFたんは普通に抜き上げていた。タモは網が無くなったので、抜き上げるしか無かったのだ。
夢中で釣っていると、Fたんが叫んだ。「あっ!!」
何事かと思って見ると、水汲みバケツのロープがはずれ、バケツが流されてしまった。
タモは使えないし、いろいろ考えているうちに流れて行ってしまった・・・。
※今回のロスト品2---水汲みバケツ
しかし、もうFたんは完全にハマッている。目はマジなのに口元は笑っている。
時間は7時になり、もう帰らないとマズイ。
私はその場でゴマサバの頭を落とし、内蔵を取り出す。
釣ってすぐに血抜きしてあるので、こうすれば傷みの早いサバでも新鮮なまま持ち帰れる。
処置が終わり、撤収してホテルに帰った。
手を洗ってすぐに夕食にして、部屋に戻ったあとは風呂である。
夜まで釣ったので時間にゆとりが無いが、ゆっくりと風呂で疲れを癒す。
2人とも、たった1日の釣りでかなり疲れていた。
明日に備えて早く寝る事にする。
夢の中で、何度も浮きが消し込む。
◎本日の釣果:ゴマサバ9匹(30~46cm)
◎ロスト品:タモの網、水汲みバケツ
投稿時間 : 15:20 個別ページ表示 |釣り
メイン私としては、今年早くも3回目になる三宅島釣行。今回は、手下F氏ことFたんと一緒に行ってまいりました。
前回の遠征に参加できなかったFたんは、今度こそとの思いで気合い十分。少し暴走ぎみ。頭の中は彼の大好物のゴマサバが泳ぎ回っている模様。
日程は、25日(土)の夜10:30に竹芝を発って、船中1泊。
翌26日の朝5時に三宅島に着いて、ホテルに2泊して28日の夜にこちらに帰還する予定だ。
天気予報を見ると、遠征期間中、三宅島はずっと曇り時々雨。ちと心配である。
21時に竹芝ターミナルで待ち合わせ。私はボストンバッグ+リュックサック+クーラーBOX+釣り竿&玉網という重装備だった。

人がいっぱいで、どこにFたんがいるのか判らなく、携帯かけてる最中に発見。
うげ、かなり軽装備。竿ケースとキャスター付き旅行バッグしか持って来てない。
帰りは魚をいっぱい持って帰ってもらおう。
今回は勉強のため、予約等は全てFたんに任せたが、初めてだけにちょっと不安。
ちゃんと期待通りに予約してくれていて、無事に出航する事ができた。
早々に船中で晩酌。軽く一杯やって、これからの釣りに期待を膨らませ、会話がはずむ。

ダベってるうちに、あっと言う間に消灯時間。我々も寝る事にした。
2等和室はエンジンルームが近く、慣れないFたんは寝苦しそうだった。イシダイ釣り師のグループだろうか。夜遅く、いや明け方まで部屋のすぐ外で毛布をブルーシート代わりに敷いて、宴会しながら大声で喋っている。
非常に寝にくい。少しは常識をわきまえてもらいたいものである。
うとうとしてると、着港を知らせる音楽が鳴った。朝の5時。いよいよ、三宅島での釣りの始まりである。

今回お世話になる宿は、前回・前々回と同じホテル海楽である。釣り人には嬉しいサービスが満載で、気さくな従業員にも好感が持てる。
支配人さんが、ブログで釣果を報告してくれているのも参考になる。


三宅島では今なお噴煙が上がっており、ガスマスクは常時携帯が義務づけられている。実際に火山ガスが風に乗ってやって来る事も多く、かなりの硫黄臭がする事もあるし、1日に何度も注意報や警報が発令されている。
しかし、ガスマスクを付けるほどでもなく、付けている人を見た事がない。
慣れないと喉が痛くなったり頭痛がするようだが、2~3日もいると慣れてしまい、気にならなくなる。
島内を見て歩くと立ち枯れの木が多く溶岩地帯もあり、噴火当時のすさまじさが伝わって来る。
ホテルの裏の木も枯れていた。
さて、ホテルに荷物を預けてお弁当を受け取り、いよいよ釣りの始まりである。
目的地は、すぐそばにある錆ヶ浜港の桟橋である。自然と、足取りが速まる。
やがて港が見えて来た。
投稿時間 : 15:18 個別ページ表示 |釣り
メイン
(左)オイカワ (右)ウグイ
10年ほど前のことだろうか。ゴールデンウィークに田舎に帰り、釣りをした。
狙いはヤマベ(オイカワ)とハヤ(ウグイ)である。少々自慢話になるが、今でも忘れられないので筆をとる事にする。
私の故郷は近くに幾筋もの川や山があり、父に連れられ、またあるときは1人で何度も渓流および中流域の釣りを楽しんだ。
父は本当に釣りキチであり研究熱心であった。自作の道具は数知れず、天気の悪い休日は風呂に仕掛けを浮かべて何やらやっていた。
釣場に着いても釣り方は教えてはくれず、自分の釣りを見て盗めと言う。
釣果はいつも決まって、私は父の半分だった。父と同じ仕掛けで釣っているのだから、その違いは技術と精神そして経験である。悔しくて、1人で出かけては腕を磨いた。
父の体力も衰え、私の釣果が上回ることも出てきたころ、父は他界した。
その翌年のゴールデンウィークであった。父との思い出の川に私は立っていた。
連休とあって釣り人も多く、川原では家族連れがバーベキューをしていた。
昼食を摂ったあとに出かけたので、私のお気に入りのポイントには既に人がいた。
釣りは自然が相手である。魚がいないところで竿を出しても釣れない。まずはポイント選びから始まるのだ。
川は一雨ごとにその相を変え、魚のつくポイントも変化する。もちろん、季節や天気、水温、時間帯などの様々な条件によっても変わる。
それを見極めるには経験を積むしか無い。
先客の1人1人に「こんにちは。どうですか。釣れてますか?」と聞いてまわった。
みな釣れていないようである。少ない人で3匹、多くても5匹程度であった。エサは最も有利な現地で捕った川虫を使っているようだった。
私は出発が遅かったしエサを捕る時間がおしいので、釣具屋でサシ(ハエの幼虫)を買って来て、それを使った。
1投目で1匹のヤマベを釣り上げた。一斉に他の釣り人がこちらを見ている。
2投目で2匹目を釣った。3投目で3匹。
釣り人は元来、負けず嫌いである。こうなると黙っていられない。
1人が近づいて来て、私の目の前に仕掛けを投げた。私の前に群れがいるのだと思ったようだ。
しかし、釣れない。私はその人から離れて釣りを再開した。そして、また1匹、2匹・・・。
また近づいて来て、私の目の前に仕掛けを投げ込む。でも釣れない。
ついに、話しかけて来た。「あんちゃん、よく釣るね~。エサは何を使ってるんだい?」
サシだと答えると、少し分けてくれと言う。サシはエサ持ちが良く、1匹のエサで5匹くらいは釣れる。だが、白くて目立つ上に泳がないので食いは悪い。
ケチっても仕方ないので、5匹ほど分けてあげた。
しかし、1匹も釣れない・・・。
いたたまれなくなったのか、その人は無言で竿をたたみ、帰ってしまった。
気が付けば、周りには誰もいなくなっていた。みんな釣れなかったようである。
雑魚釣りといえども、釣りは難しい。だからこそ夢中になるし、精進するのだ。
この日のように1人だけバカ釣りすると、もう心の中はニタニタ笑っている。
釣れなかった人達の釣りも観察したが、あれではいくら川虫を使っていてもダメである。
いかにエサを自然に流すか。そして、それでも釣れなければ、エサが少しだけ逃げるような動きを演出する。
それさえできれば、サシなどという見た事も無いようなエサでも、ヤツラは食ってくるのだ。
しかし、食ってきてもそれが判らないのでは話にならない。魚にエサを与えに来たようなものだ。
どんなアタリでも敏感に判る仕掛けと、それをアタリが出るように流す技術が必要だ。
私はそれを、父の釣りを見て吸収した。ときには自分なりの工夫も加えて。
その日の釣果は、先客達が5匹程度だったのに対して、私は216匹であった。
少々、自慢と講釈が長くなってしまった。
やがて日が傾き、絶好の時間帯を迎えた。いわゆる夕まずめである。
魚本来の食事タイムであり、エサの水生昆虫が流れて来たり羽化する時間でもある。このときは魚の活性が急激に上がり、普段はなかなか釣れない大物の警戒心が緩むときだ。
私は神経を研ぎ澄まし、その時を待った。
そして、わずかにウキの流れる速さが遅くなった。神経質な大物特有のアタリである。バックしながらエサを食っているのだ。
神経質で警戒心が強かったからこそ、そこまで大きく育ったのであろう。
すかさずアワセをくれる。竿がギューンとしなる。その川では今まで経験したことの無い重さである。
やがて魚は走りだし、竿先が水面近くまで突き刺さる。
私は必死に耐えた。細仕掛けなので、無理すれば簡単に糸が切れてしまう。
20分ほど粘ったであろうか。やっと魚が寄って来た。
大きな褐色の魚体が見えてきた。ゆうに40cmほどはある。コイかと思ったが、顔を見たら違っていた。
私の勝利も間近だと思われたが、魚は本気ではなかった。
顔を見られた魚は猛然とダッシュし、深い荒瀬へと走って行く。
私はなりふり構わず川の中に入って、魚と一緒に走った。
しかし、水の中では魚の方に分がある。あっと言う間に竿はのされ、糸は空しく切れた。
もう辺りは薄暗く、日は落ちていた。呆然と川にたたずんだまま時間が過ぎて行く。
足と手はまだ少し震えている。
ヤツは何だったのか。コイではない事は顔で判ったが、薄暗くて魚体は確認できなかった。
その日はそれで諦めて帰ることにした。
次の年、またヤツがいた場所にやって来た。今度こそ仕留めてやる。
だが、前年の台風で川の相が変わり、そこは深さ10cmほどしか無い浅瀬になっていた。
ヤツはどこだ。無事に生き延びたのだろうか。いや、ヤツなら生きているはずだ。
台風の大水程度で流されるようなら、あそこまで育ちはしない。
あれから数年間ヤツを探し求めたが、とうとう再会できなかった。
生きていろよ。そして、誰にも釣られるな!
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メイン2006年3月11日 神奈川県 浦賀港

今日は天気も良く気温も高い上に、潮も中潮で絶好の釣り日和。
そこで、春と言えば春告魚とも言われるメバル釣りに行って来た。
場所は神奈川県横須賀市にある浦賀港。意外と知られていないが、メバルの爆釣ポイントである。
メバルは主に夜釣りだし、家の近所の上州屋でエサのジャリメを買うので、10:30ころ出発した。
環七から246を使って環八に抜けて、第三京浜→横浜新道→横浜横須賀道路と高速をガンガン使って時間節約。
高速に乗る前の街中で渋滞に巻き込まれて1時間も下道を走るハメに。
我が愛車のXR250-BAJAは、バッテリーが半分死んでる状態。
最近、高速でもスピードがあんまり出なくなってきた^^;
タイヤの空気圧が低くチェーンもオイル切れっぽくて、パワーがロスしてるみたいだ。
やっとこさ現地に着いたのが12:30ころ。
私の指定席(勝手に思ってるだけ)の場所に先客のお爺さんが・・・。
うまく話しかけながら、すぐ横に陣取って釣り始めた。
すると、お爺さんのウキが激しく水中に消し込まれた。ぬぬ、やるのぉ~。
と、思ったらハリスが一発でブチ切られた。竿は大して曲がってなかったんで、たぶんクサフグだろう・・・。
それを見たお爺さん、場所を移動しちゃった。ラッキー♪
続いてわしのウキが消し込まれた。桜色の魚体が浮いてくる。
マダイか!・・・いや、大きなウミタナゴだった_| ̄|○
釣り始めて5分程度で魚が釣れたので、期待が高まる。
しかし、釣れたのは、その1匹だけだったミ:D)┼< バタッ
真っ暗になるまで頑張ったけど、メバルはボウズ;;
クソ~~。3月中にもう一度三宅島に行って爆釣してやるぅ~~。
投稿時間 : 17:24 個別ページ表示 |釣り



